話題株ピックアップ【昼刊】:J・TEC、川重、任天堂
■Jティッシュ <7774> 741円 +74 円 (+11.1%) 11:30現在
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>が急反騰している。24日の取引終了後、自家培養口腔粘膜上皮「COMET01」が、24日に開催された厚生労働省薬事・食品衛生審議会再生医療等製品・生物由来技術部会で製造販売が了承されたと発表しており、これが好感されている。「COMET01」は、患者自身の口腔粘膜組織を採取し、分離した細胞を培養して作製するヒト(自己)口腔粘膜由来上皮細胞シート。患者の眼表面に移植することにより、口腔粘膜上皮細胞が生着・上皮化し、欠損した角膜上皮を修復することを目的としており、角膜上皮幹細胞疲弊症によって両眼の角膜が広範囲に障害を受け、視力が著しく低下した患者に対する新たな治療法として期待されているという。なお、「COMET01」は20年に角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定されている。
■GMO-FH <7177> 846円 +29 円 (+3.6%) 11:30現在
GMOフィナンシャルホールディングス<7177>が反発。きょう朝方、ヤフー傘下でオンラインFX取引サービスを提供するワイジェイFX(東京都千代田区)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これが好感されているようだ。取得価格は、ワイジェイFXの普通株式とアドバイザリー費用などの合計で、およそ289億円となる見込み。今回の子会社化によりGMO-FHでは、サービス価値を高めるとともに更なるシェア拡大と収益性改善を図り、成長を加速させるという。なお、ワイジェイFXの業績は、21年12月期第4四半期から連結業績に反映される予定としている。
■川崎重工業 <7012> 2,579円 +86 円 (+3.5%) 11:30現在
川崎重工業<7012>が続伸している。同社は24日、ジャパンエンジンコーポレーション<6016>及びヤンマーパワーテクノロジー(大阪市北区)と新会社HyEngを共同出資により設立することで基本合意したと発表しており、これが好感されている。新会社は、世界に先駆けて舶用水素燃料エンジンを開発するのが狙い。また、きょう付けの朝日新聞朝刊で、「40年前、液化天然ガスの運搬船を日本で最初に手がけた川崎重工業が、今度は、水素を運ぶ船をつくった」と報じられていることも好材料視されているようだ。
■任天堂 <7974> 66,850円 +1,850 円 (+2.9%) 11:30現在
任天堂<7974>が大幅高で5連騰と異色の強さを発揮している。きょうは1900円を超える上昇をみせている。ニンテンドースイッチの売れ行きがなお好調で業績拡大基調に変化はないとの見方から、22年3月期業績は会社側予想から上振れするとの期待が根強い。それに加えて直近、市場関係者の話では「スイッチの次世代機種のリリースが近いとの観測が、株価を強く刺激している。スイッチについては電子デバイスを供給するエヌビディアの次世代画像処理半導体に対応した一部バージョンアップなども取り沙汰されており、スイッチ次世代機への思惑が一段と高まっている」(国内証券アナリスト)という。
■東京エレクトロン <8035> 47,000円 +940 円 (+2.0%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>が一時1000円を超える上昇で4万7000円台を一気に回復する強調展開となったほか、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が軒並み上昇している。前日の米国株市場では長期金利が落ち着いた動きとなっていることなどを背景にハイテク系グロース株に買い戻しが目立ち、特にアプライドマテリアルズやエヌビディアが4%超に買われるなど半導体関連株の上昇が顕著だった。米株市場では5月に入り波乱含みの地合いとなったが、半導体市況の活況を背景に同セクターには波状的な買いが続いている。前日はフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発し5月上旬以来の75日移動平均線超えとなるなど戻り足を明示しており、この流れが東京市場にも波及している。
■太陽化学 <2902> 1,707円 +15 円 (+0.9%) 11:30現在
太陽化学<2902>は反発している。24日の取引終了後、上限を80万株(発行済み株数の4.48%)、または13億5360万円とする自社株を、25日朝の名古屋証券取引所の自己株式立会外取引(N-NET3)で取得すると発表しており、これが好材料視されている。経営環境の変化にいち早く対応するとともに、より機動的な資本政策の遂行を可能とするためという。なお、取得結果はまだ発表されていない。
■ソフトバンクグループ <9984> 8,380円 +65 円 (+0.8%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯。売買代金は東証1部全上場企業の中で任天堂に次ぐ第2位となっているが盛り上がりを欠いている。株価は前日終値近辺で強弱観を対立させるなか、やや買い優勢で推移しているものの上値の重さも否めない。前日の米国株市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合指数が反発、75日移動平均線上に浮上したことで中期下げトレンドからの脱却を示唆している。ソフトバンクGは近年米ハイテク株への投資を活発化させていることもあって、ナスダック指数との株価連動性が高い。また、傘下の「ビジョンファンド2」を通じて、新興フィンテック企業のZeTaに2億5000万ドル出資したことが24日に明らかとなり、これもポジティブ材料としてみなされている。しかし、一方で同社株は株式需給面から足もと向かい風が吹いている。市場では「8000円台前半はPERにしてわずか3倍台と割安感が強いことは確か。しかし、MSCIの指数見直しに伴う売り圧力が18億ドル程度発生するとの観測があり、これを27日に控えていることで、そこを通過するまでは機関投資家も単純な値ごろ感では買いが入れにくくなっている」(ネット証券アナリスト)という。
■日立製作所 <6501> 5,666円 +33 円 (+0.6%) 11:30現在
日立製作所<6501>が4日続伸。株価は2001年以来、約20年ぶりの高値圏で連日の新値追いとなっている。22年3月期の連結純利益は前期比9.6%増の5500億円と前期に続き最高益を更新する見込み。同社は日立金属<5486>の売却を進める一方、米IT企業の「グローバルロジック」を買収するなどデジタル分野の強化を図っている。岩井コスモ証券は24日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を6100円から6400円に引き上げた。同証券では、中期的な業績拡大を予想しており、22年3月期の純利益は6000億円への増額修正を見込んでいるほか、23年は6500億円への連続増益を予想している。
■ニトリホールディングス <9843> 18,815円 -515 円 (-2.7%) 11:30現在
ニトリホールディングス<9843>が続落している。24日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高が前年同月比3.5%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。5月度は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴い外出が抑制されていたため、通販事業が好調に推移した。また、テレビCM効果もありリビングダイニング家具の売り上げが伸長したほか、気温の上昇に伴い季節商材の寝具寝装品も売り上げを伸ばしたが、一部店舗の営業時間短縮と最大28店舗を臨時休業したことなどが響いた。なお、全店売上高は同0.7%減だった。
■しまむら <8227> 10,230円 -140 円 (-1.4%) 11:30現在
しまむら<8227>が5日続落している。24日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次売上速報で、既存店売上高は前年同月比31.2%増と9カ月連続で前年実績を上回ったものの、好材料視する動きは限定的のようだ。5月度は平年よりも梅雨入りが早く気温が低かったものの、初夏・夏物が堅調に推移した。婦人アウター衣料では、「SEASON REASON」「2PINK」などのサプライヤー共同開発ブランドや、「正解コーデ」などのインフルエンサー企画のコーディネート提案を売り場作りと動画配信でタイムリーにアピールし好調だった。また、スヌーピーやミッフィーなどのキャラクター商品では、婦人と子供のアウター衣料やバッグ、インテリアが好調だった。なお、全店売上高は同31.3%増だった。
■アルメディオ <7859> 204円 +50 円 (+32.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
アルメディオ<7859>に大量の買い注文が入り急動意。株価100円台に位置する低位株で個人投資家などの短期資金の攻勢を背景に今月20日には182円まで一気に駆け上がるなど急騰性が際立つ。しかし資金の回転も速く、その後は長い上ヒゲを引いて150円台に逆戻りしていた。同社は家電向けを主力とする検査用CD大手で業績は低迷しているが、ナノ素材分野への展開などで巻き返しを図っている。24日取引終了後に、自動運転用レーダー波制御用CNF(カーボンナノファイバー)複合樹脂コンパウンドを開発し、自動車分野の潜在顧客へのサンプル提供を開始したことを発表、これが改めて同社の株価を押し上げる材料となった。
■カイノス <4556> 1,281円 +263 円 (+25.8%) 一時ストップ高 11:30現在
カイノス<4556>が急騰し年初来高値を更新している。きょう付けの化学工業日報で、「3種類の新型コロナウイルス感染症の検査試薬を同時に発売する」と報じられたことが好材料視されている。記事によると、まず6月に新型ウイルスの遺伝子の有無を試験紙で簡便に調べられる検査試薬を発売するという。PCRと同じ位置づけの検査だが、高額な遺伝子検査装置を使わなくてすみ、試験紙だけで感染の有無を60分で判別できるという。また、抗原検査薬と抗体検査薬も投入するとしており、コロナ検査体制の一層の拡充が求められていることに対応するという。
■京写 <6837> 382円 +76 円 (+24.8%) 一時ストップ高 11:30現在
京写<6837>が急騰。同社は24日取引終了後に、メイコー<6787>と資本・業務提携したと発表しており、今後の展開が期待されているようだ。業務提携の概要は、それぞれが得意とするプリント配線板分野での生産・販売の相互協力や設計・技術・生産・購買面での協力、搬送用治具の生産・販売の協力、実装・EMS(受託生産)事業での協力など。また、両社は業務提携を親密・強力に推進させることを目的に相互の株式を取得するとしており、出資額は双方の株式購入額が1億円に達するまで。取得期間は今後6カ月間を予定している。
■テイン <7217> 1,471円 +156 円 (+11.9%) 11:30現在
テイン<7217>が急反発し年初来高値を更新している。24日の取引終了後、6月30日付で125万2250株(発行済み株数の18.82%)の自社株を消却すると発表したことが好感されている。なお、消却後の発行済み株数は540万株となる予定だ。
■クロスマーケ <3675> 757円 +71 円 (+10.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率トップ
クロス・マーケティンググループ<3675>の上値追い鮮烈。今月14日に1~3月期好決算を手掛かり材料にマドを開けてストップ高に買われたが、その後も売り物をこなし急勾配の上昇トレンドを形成し異彩を放っている。ネットリサーチ事業からの多角化が奏功、付加価値の高いDX分野を深耕し収益力も高まっている。特に、デジタルマーケティングでは企画・集計・分析までワンストップで対応できる展開力を武器に企業の需要を獲得、営業利益は1~3月期時点で8億4700万円と前期通期実績に対し8割を超える水準を達成している。
●ストップ高銘柄
ランシステム <3326> 578円 +80 円 (+16.1%) ストップ高 11:30現在
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
WT天然ガス <1689> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース