話題株ピックアップ【夕刊】(2):リソー教育、東エレク、スルガ銀

注目
2021年5月27日 15時14分

■リソー教育 <4714>  308円  +6 円 (+2.0%)  本日終値

リソー教育<4714>が戻り足を強めている。ここジリ高歩調にあったがきょうは上げ幅を拡大し25日移動平均線を足場に上放れる展開。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも達成している。首都圏を地盤に個別指導塾を展開し、幼児教育分野にも力を入れている。ここ生徒数の拡大が続き業績も回復歩調にあるが、26日取引終了後、これまで未定だった22年2月期の年間配当について、前期実績の9円50銭に対し2円50銭の増配となる12円とすることを発表、これを好感する買いを呼び込んでいる。前日終値換算で3.97%と4%近い高配当利回りとなる。なお、既に4月7日に発表済みの今期営業利益については前期比2.5倍の25億1000万円を計画している。

■新東工業 <6339>  739円  +11 円 (+1.5%)  本日終値

新東工業<6339>が続伸。この日の午前中、HACCPに対応する食品業界向け金属検出機の販売を6月に開始すると発表しており、これが好材料視された。食品業界では、21年6月1日にHACCPの完全制度化が開始され、小規模な営業者などを含めた全ての食品等事業者に対して、HACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられようになる。特に金属をはじめとした異物の混入については3大危害要因の一つとされており、異物混入を防ぐ役割を担う金属検出機の需要はますます高まっていることから、新製品を投入。新たに販売する金属検出機は、肉眼では見ることができない包装内の金属異物を確実に取り除くことができるほか、省スペース化を実現したのが特徴としている。

■宝ホールディングス <2531>  1,468円  +8 円 (+0.6%)  本日終値

宝ホールディングス<2531>が5日続伸。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断を新規「A」としカバレッジを開始した。目標株価は1800円に設定した。21年3月期の連結営業利益は前の期比36.4%増の215億9500万円と大幅増益だった。コロナ禍の影響を受けたがグループ力を発揮し最高益を更新した。酒類販売は業務用などが厳しかったが、家飲み需要などを捉えた。またグループ企業のタカラバイオ<4974>はPCR検査需要で売り上げは過去最高となった。22年3月期の同利益は前期比4.7%増の226億円と連続最高益の見込み。今期は経済正常化とともに海外日本食材卸の売り上げ回復が期待できるとみている。

■東京エレクトロン <8035>  47,120円  +160 円 (+0.3%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連が強弱観対立もやや買い優勢の展開。米国では26日、画像処理半導体大手エヌビディアの2~4月期決算発表に注目が集まっていたが、同社の売上高は前年同期比84%増と急拡大し事前の市場コンセンサスも上回った。これは、日本においても半導体関連企業の好収益環境を裏付けるものとしてポジティブ材料となる。ただ、この決算発表を受けたエヌビディア株が時間外で軟調な推移をみせたこともあって、東京市場では半導体主力株への影響は限定的となり、目先利益確定売りも誘発しているもよう。

■トランス・コスモス <9715>  3,000円  +2 円 (+0.1%)  本日終値

トランス・コスモス<9715>が反発。午前11時ごろ、全国自治体で実施されている一般向け新型コロナワクチン接種の接種予約システムと、各接種会場で記載が必要となる予診票を事前にオンラインで作成できるチャットボットサービス「DEC Bot for Government」をパッケージにして提供すると発表しており、これが好材料視された。一般向け新型コロナワクチン集団接種会場では、予診票を手書きで記入するため記載ミスや問い合わせ対応などで混雑が予想され、自治体職員への負担が懸念されることから、同サービスを導入することで、オンライン予約だけではなく、予診票の事前作成も可能になるとしている。住民は集団接種会場で、Webフォーム入力後に発行されるQRコードを使って予診票を印刷するだけでよく、接種会場での3密回避と自治体職員の負担軽減に貢献するという。

■スルガ銀行 <8358>  352円  -20 円 (-5.4%)  本日終値  東証1部 下落率10位

スルガ銀行<8358>が5日続落。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「家電量販大手のノジマとスルガ銀行が資本・業務提携の解消に向けた協議を始めることが26日、わかった」と報じられており、これが売り材料視された。記事によると、経営再建手法を巡る対立が激化し、ノジマ<7419>が協議を申し入れたという。報道に対してノジマは、「当社が発表したものではない。資本業務提携に関する合意書に基づき、当社が協議を申し入れたことは事実であり、今後協議の場を設けることを予定しているが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを発表。また、スルガ銀行も同様のコメントを発表している。

■DyDo <2590>  4,840円  -250 円 (-4.9%)  本日終値

ダイドーグループホールディングス<2590>が4日続落。26日の取引終了後に発表した第1四半期(1月21日~4月20日)連結決算が、売上高361億5000万円(前年同期比3.4%減)、営業利益4億2600万円(同42.5%減)、純利益2億2900万円(前年同期3800万円の赤字)と大幅な営業減益となったことが嫌気された。国内飲料事業で、自販機チャネルの販売が増加したことや、サプリメントなどの通信販売の伸長により増収となったものの、広告宣伝費や耐用年数変更に伴う自販機にかかる減価償却費の増加などにより、減益を余儀なくされた。なお、22年1月期通期業績予想は、売上高1645億円(前期比4.0%増)、営業利益42億円(同25.0%減)、純利益26億円(同18.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,092円  -182 円 (-2.2%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯もやや売りに押される展開を強いられている。株価は今月11日に大陰線を引いて以降、大きく下落する展開を余儀なくされており、今月上旬は1万円台にあった株価も足もと8000円近辺まで水準を切り下げている。「きょう大引け時点でMSCIの指数見直しに伴う売り圧力が約2000億円規模で発生する」(ネット証券アナリスト)とみられている。株価は11日以降の急落でこれを織り込んできたが、「きょうは、先に売り込んだ裁定業者が買い向かうことが予想され一段の急落はないと思われるが、場中にリバウンドに先回りした買いを入れるのは危険。とりあえずきょうの取引終了までは手が出しにくい」(同)との見方を示していた。

■スクエニHD <9684>  5,890円  -30 円 (-0.5%)  本日終値

スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は反落。この日配信された「『ドラゴンクエスト』35周年記念特番」で、シリーズ最新作「ドラゴンクエスト12 選ばれし運命の炎」が発表されたが、目先の材料出尽くし感が強まっているようだ。「ドラクエ12」は、全世界同時発売を目指して開発中で、発売時期などは未発表。堀井雄二氏によると、大人向けのダークな「ドラゴンクエスト」になっているという。

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