味の素、不二製油Gなど食品株が買われる、穀物市況高騰で製品値上げ思惑が株価刺激
味の素<2802>が前日比100円を超える上昇で新高値に買われたほか、不二製油グループ本社<2607>、キユーピー<2809>など食品株が総じて高い。業種別騰落率でも食料品セクターは値上がり率で最上位に位置している。通常、食品関連株はディフェンシブストックとして、全体相場でハイテク株などが売りに押されるような地合いの時に買われる傾向があるが、足もとの動きは意味合いが異なる。穀物市況の高騰を背景に食品価格の上昇傾向が顕在化している。大豆油や菜種油などをはじめ加工食品向け植物油の国内取引価格が軒並み上昇、それを転嫁する形で油脂製品の値上げが相次いでいる。コロナ禍であえぐ外食産業にとっては厳しい収益環境を強いられるが、提供する側の食品メーカーは値上げが通りやすい環境にあることで、株価にポジティブに作用している。