今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第4弾〕28社選出＜成長株特集＞

特集

2021年6月3日 19時40分

本特集では、21年3月期に経常利益ベースで過去最高益を達成し、22年3月期も成長継続を見込んでいる銘柄を取り上げた「今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト」のシリーズ第4弾をお届けします。

下表では、時価総額50億円以上200億円未満の3月期決算企業を対象に、22年3月期に経常利益が連続で最高益を見込み、かつ同利益が前期と比べて5％以上伸びる見通しを示している28社を選び出し、「増益率が大きい」→「最高益の連続期数が多い」順に記した。

増益率トップとなったのは、地盤調査・改良業務やITコンサルティングなどを展開するＩＴｂｏｏｋホールディングス <1447> [東証Ｍ]。22年3月期の経常利益は前期比90.8％増の3.7億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。コンサルティング事業やシステム開発事業で中央官庁、地方自治体、民間企業へのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進サポートを積極展開するほか、アパレルやECモールなど新規事業の早期収益化を目指す。

2位のイーブックイニシアティブジャパン <3658> は親会社ヤフーとの連携を強化し、22年3月期も電子書籍事業の売上高は2ケタ成長が続く計画だ。マーケティング投資やサイト機能改善費用が増加するものの、増収効果とコスト効率化で吸収し、経常利益ベースで4期連続の最高益更新を狙う。1日に「LINEマンガ」を運営するLINE Digital Frontierと電子書籍事業で業務提携すると発表したことが好感され、株価は約7ヵ月ぶりの高値圏に浮上している。

4位に入ったのは4月に新規上場したばかりのファブリカコミュニケーションズ <4193> [ＪＱ]。今期は主力の法人向けSMS送信サービス「メディアSMS」と中古車販売業務支援クラウドサービス「symphony」の収益成長が継続し、経常利益は前期比31.2％増の8.6億円と5期連続で最高益更新を見込む。初配当の実施や6月末を基準日とする1株から2株への株式分割実施を発表したことも評価材料となり、5月27日に上場来高値8590円をつけている。

続く5位ジェイリース <7187> の今期業績は売上高85億円(前期比11.8％増)、経常利益11.7億円(同28.4％増)といずれも連続で過去最高を更新する計画だ。主力の家賃債務保証業務で新規顧客の獲得や既存契約からの継続保証料収入が引き続き増加するほか、コロナ禍における顧客のリスク意識変化を背景に、オフィスや店舗などの事業用保証も拡大する。好調な業績を踏まえ、年間配当は前期比15円増の20円に大幅増配する方針とした。これを受けて、株価は5月25日に上場来高値1309円まで上値を伸ばしている。

8位にリスト入りしたライトアップ <6580> [東証Ｍ]の今期経常利益は前期比23.3％増の7.3億円と2期連続の最高益更新を目指す。前期業績拡大の牽引役となった中小企業向け補助金・助成金自動診断システム「Ｊシステム」の導入企業が引き続き増加するほか、7月にリリース予定の補助金・助成金活用支援サービス「Jコンサルティング」のSaaS版も利用が伸びる見通しだ。昨年12月には、事業拡大やDX領域の強化に向けて、クレディセゾン <8253> 、チェンジ <3962> と資本業務提携している。

●「連続最高益」シリーズ ─────

・今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第1弾〕26社選出

・今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第2弾〕25社選出

・今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第3弾〕28社選出

も併せてご覧ください。

　┌─── 経常利益 ───┐　最高益　予想

コード銘柄名　　　増益率 22年3月期 21年3月期　連続期数　 PER

<1447> ＩＴｂｏｏｋ　　90.8　　　 374　　　 196　　　 3　　61.1

<3658> イーブック　　　36.0　　　1300　　　 956　　　 4　　20.3

<4442> バルテス　　　　34.9　　　 468　　　 347　　　 4　　35.0

<4193> ファブリカ　　　31.2　　　 863　　　 658　　　 5　　28.6

<7187> ジェイリース　　28.4　　　1170　　　 911　　　 2　　14.0