株価指数先物【寄り前コメント】 売り先行も2万9000円を中心とした押し目狙いのスタンス

市況
2021年6月4日 8時24分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 28980 -90 (-0.30%)

TOPIX先物 1953.0 -6.0 (-0.30%)

シカゴ先物 28995 -75

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

3日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。5月のADP雇用統計が前月比97万8000人増と1年ぶりの大幅な伸びとなったほか、新規失業保険申請件数が38万5000件とパンデミック以降で初めて40万件を下回るなど良好な結果となった。こうした雇用関連指数を背景に、週末に発表される5月の雇用統計についても強い内容になるとの見方が出ている。米連邦準備制度理事会(FRB)が想定よりも早く緩和縮小(テーパリング)に動き出すとの警戒感から、利益確定の動きが優勢となった。S&P業種別指数は家庭用品・パーソナル用品、食品・生活必需品小売、公益事業が上昇する一方で、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置、消費者サービスが下落。

シカゴ先物清算値は日中大阪比75円安の2万8995円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比60円安の2万9010円で始まり、一時2万9070円まで戻すも上昇に転じることができずに軟化。米国市場の取引開始前には2万8840円まで下落幅を広げる場面も見られた。しかし、その後下げ渋る動きとなり、米国市場の取引時間中は2万8950円~2万9050円辺りでの推移を経て、2万8980円で取引を終えた。

本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売り優勢で始まることになりそうだ。しかし、ナイトセッションでは概ね2万9000円を挟んだ保ち合いでの推移だったこともあり、底堅さは意識される。朝方は短期筋の売り仕掛け的な商いから下落幅を広げる局面が想定されるが、2万9000円を中心に25日移動平均線(2万8640円辺り)に接近するようであれば押し目狙いのスタンス。米国ではテーパリングに舵を切るとの見方が台頭し警戒されているものの、長期金利は落ち着いた動きを見せており、売り仕掛けというよりは利益確定といった動きであり、過度な警戒感の高まりはみられない。

なお、VIX指数は18.04に上昇し、一時25日線に接近する場面が見られた。25日線のほか75日線が位置している20.00辺りを突破してくるようだと、やや警戒感に繋がるため注目しておきたいところだ。また、NT倍率は先物中心限月で直近のボトム水準まで低下しているため、底打ちを見せてくるかを見極めたい。

なお、来週のSQに向けて次第にロール中心の売買に向かうだろうが、足元では限月間スプレッドの商いが膨れており、4月のマイナス55水準から3日にはマイナス40まで上昇してきているため、ロール中心とはいえトレンドが出やすい需給状況である。

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