話題株ピックアップ【夕刊】(1):中発条、フェローテク、トヨタ

注目
2021年6月4日 15時14分

■第一稀元素化学工業 <4082>  1,837円  +161 円 (+9.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

第一稀元素化学工業<4082>が全体下げ相場に逆行し大幅高で4日続伸、連日の年初来高値更新となった。電材向けジルコニウム化合剤の大手で自動車排ガス触媒も製造するほか、燃料電池材料や電気自動車(EV)向け2次電池材料も手掛けていることで脱炭素関連の有力株として注目度が高い。業績面では22年3月期にトップラインが前期比24%増の高い伸びを見込んでおり、増収効果を背景に営業利益は前期実績に対し約1.5倍の30億円を計画している。信用買い残も軽く、株式需給面でも買いやすさがある。2017年9月に上場来高値1805円をつけているが、3年9カ月ぶりの更新が目前となった。

■中央発條 <5992>  1,327円  +101 円 (+8.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

中央発條<5992>が急騰し年初来高値を更新した。3日の取引終了後、自動車の足回りに使用するシャシばね「スタビライザー」が、マツダ<7261>とホンダ<7267>に新たに採用されたと発表しており、これを好感した買いが入った。同製品は、車のカーブ時の走行安全性を高める重要な部品で、高い性能や品質が評価されたという。マツダへのシャシばねの納入は18年ぶりで、受注獲得に合わせて藤岡工場(愛知県豊田市)と100%子会社の長崎中発(長崎県)の工場それぞれに生産ラインを1本ずつ新設し、22年1月納入に合わせ生産体制を整える予定。また、ホンダはタイ子会社での受注獲得で、21年10月に生産を開始する予定。なお、タイでのシャシばね事業は、今後更なる拡販が決まっており、順次能力増強を図るとしている。

■フェローテク <6890>  3,210円  +225 円 (+7.5%)  本日終値

フェローテックホールディングス<6890>が大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が3日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を3200円から4200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、収益及び財務面で多大な負担となっていたシリコンウエハ子会社の非連結化と半導体マテリアル、パワー半導体用基板、電動車関連ビジネスなどの成長加速などを評価。また、旺盛な半導体設備需要及び生産活動の状況などを踏まえて、同証券の営業利益予想を22年3月期は157億円から160億円へ、23年3月期は180億円から192億円へそれぞれ上方修正している。

■バイセル <7685>  3,995円  +275 円 (+7.4%)  本日終値

BuySell Technologies<7685>が急反発。この日、国内5店舗目となるリユース店舗である「なんばCITY店」(大阪市中央区)をオープンしたと発表しており、これが好材料視された。「なんばCITY店」は関西初の店舗で、同社店舗としては最大の敷地面積を生かし、ゆとりのある個室スペースを用意。同社では、気軽にリユース体験を提供するために19年12月からリユース品の買い取り・販売を行う店舗出店を進めており、今回の出店による業績への貢献が期待されている。

■ワールド <3612>  1,588円  +101 円 (+6.8%)  本日終値

ワールド<3612>が大幅高で4日続伸。3日の取引終了後に発表した5月度の月次売上概況で、既存店売上高が前年同月比82.9%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年は緊急事態宣言の影響で休業店舗数が4月末時点で2227店あり、5月中に営業再開が進み月末には161店まで減少したものの、その反動が大きかった。

■レンゴー <3941>  960円  +51 円 (+5.6%)  本日終値

レンゴー<3941>が大幅続伸。大和証券は3日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「1(買い)」へ2段階引き上げた。目標株価は900円から1300円に見直した。同証券では、22年3月期の連結営業利益は前期比6%増の425億円(会社計画420億円)と最高益更新を予想。段ボールの販売回復や電気機械業界向けなどを中心としたミックス改善、海外事業などの堅調な推移を見込んでいる。特に、コロナ禍のなかでも高水準の利益を確保したのは、同社が取り組んできた総合パッケージ企業への変革による効果と評価。海外事業の収益強化に対する姿勢も感じられ、収益安定とその後の成長性も描けてきた、とみている。

■TOKYO BASE <3415>  750円  +36 円 (+5.0%)  本日終値

TOKYO BASE<3415>は続伸。3日の取引終了後に発表した5月度の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比42.4%増と3カ月連続で前年実績を上回っており、これが好感された。前年に実施したクーポン・タイムセールなどの在庫消化施策の反動でECは同10.4%減となったものの、実店舗は大幅増となったことが牽引した。緊急事態宣言発令に伴う休業期間・対象地域が前年同月に比べて少なったことが影響した。なお、中国及び国内の新規出店が寄与し全社売上高は同84.7%増だった。

■日医工 <4541>  912円  +37 円 (+4.2%)  本日終値

日医工<4541>が後場急動意。午前中のテレビ朝日系ニュースで、「新型コロナウイルスの治療薬候補として臨床研究が進められている薬『フサン』が変異ウイルスにも効く可能性があるという実験結果が出たことが分かった」と報じられており、フサンを供給する同社に思惑的な買いが入ったようだ。

■東京センチュリー <8439>  6,580円  +210 円 (+3.3%)  本日終値

東京センチュリー<8439>が反発。3日の取引終了後、米国子会社が米ディーラー会社Work Truck Directの全株式を取得し、完全子会社化したと発表しており、今後の業績への貢献が期待されているようだ。Work Truck Directは、EC向け中小型トラックや樹木整備機器といった特殊仕様の車両・機器などに特化したディーラー。今後、すでに東京センチュの完全子会社となっている米国の独立系リース・ファイナンス会社との連携を強化し、特殊仕様の車両・機器のパーツ交換や修理対応のほか、新サービスの展開なども図り、米国事業の成を加速させていく。

■トヨタ自動車 <7203>  9,949円  +159 円 (+1.6%)  本日終値

 トヨタ自動車<7203>が全体軟調地合いのなか4日続伸。また、今週に入り年初来高値を更新したホンダ<7267>も同じく4日続伸と上値追いを継続。前日に続いて自動車株には根強い買いが入っているが、その背景には海外マネーを誘引する“トヨタ効果”に加え、足もと外国為替市場でドル高・円安が進んでいることがある。ドル・円相場は米長期金利の上昇を背景とした日米金利差拡大を受け、1ドル=110円30銭近辺で推移するなど円安が進行、フシ目の110円ラインを再び突破した。自動車セクターは輸出セクターのなかでも特に為替感応度が高く、輸出採算改善期待から株価にポジティブに働いている。

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