注目銘柄ダイジェスト(前場):コーナン商、ALBERT、勤次郎など

市況
2021年6月10日 12時13分

EMシステムズ<4820>:898円(+71円)

大幅反発。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューも850円から1400円に引き上げている。新システムの「MAPs」が調剤向けに複数の大手薬局チェーンで導入が始まっており、今後の成長拡大が現実味を帯びてきたと評価。23年12月期以降の業績予想を上方修正しているもよう。なお、21年12月期に関しても、会社計画15億円を上回る17億円を想定している。

アセンテック<3565>:1399円(+91円)

大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は2.2億円で前年同期比24.6%増益になっている。上半期計画の3.5億円、同6.3%増に対して、順調なスタートと受けとめられている。仮想デスクトップソフトウエア製品などが堅調に推移したこと、自社製品である「リモートPCアレイ」の地方自治体での導入が増加したことなどが順調決算の背景。また、発行済み株式数の1.03%に当たる14万株、2億円を上限とする自社株買い実施も発表。

コーナン商<7516>:3780円(+605円)

大幅続伸。旧村上ファンド系の投資会社であるシティインデックスイレブンスが5.19%を保有する大株主に浮上したことが、前日受付分の大量保有報告書で判明している。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。一段の買い増しなどの需給思惑に加えて、今後の企業価値向上に向けた施策につながっていくとの期待感も先行へ。

塩野義薬<4507>:5896円(+249円)

大幅続伸。一部で社長インタビュー報道が伝わっている。国内で治験中の新型コロナウイルスワクチンについて、年内に最大3000万人分の量産体制を整える方針を明らかにしている。5月に新工場の建設を着工、完成後は既存の生産設備と合わせて3000万人分のワクチン製造が可能になるもよう。また、変異ウイルスに対応するワクチンの開発を進めていること、新型コロナ治療薬の飲み薬での実用化を目指していることなども伝わる。

エーザイ<4523>:9866円(-889円)

大幅反落。米FDAがアルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」を承認したことが好感され株価は連日のストップ高、2営業日での上昇率は39%に達しており、本日は利食い売りが優勢の展開になっている。大和証券が投資判断「4」継続で、目標株価を5200円から4700円に引き下げていることもネガティブ視。大和証券では、販管費や研究開発費の予想を増額したことなどで業績予想を下方修正しているもよう。

ALBERT<3906>:6270円(+1000円)

ストップ高。SBIホールディングス<8473>と資本業務提携に関する基本合意書を締結すると発表している。SBIHDの子会社がALBERTの主要株主から138万3100株(発行済株式総数の31.29%)を取得し、筆頭株主となる。業務提携では、SBIグループの先進技術領域でビッグデータやAIを活用して既存事業を高度化するほか、新規サービスの企画検討や開発などで協業する。

勤次郎<4013>:2285円(+192円)

大幅に続伸。60万株(10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は5.76%。取得期間は10日から11月30日まで。資本効率の向上と株主還元の強化を図ることが目的。自社株買いの規模の大きさが好感されていることに加え、同社株は3日に上場来安値(2023円)まで下落しており、割安感も投資家の買い意欲を刺激しているようだ。

大塚家具<8186>:296円(-14円)

大幅安。ヤマダホールディングス<9831>が株式交換で完全子会社化すると発表している。ヤマダデンキの既存店舗での大塚家具製品の取り扱い増加や販売網の相互利用などを強化する狙い。大塚家具株1株に対し、ヤマダHD株0.58株を割当交付する。ヤマダHD株の9日終値は530円で、単純計算では307.4円となる。大塚家具の同日終値は310円。大塚家具は8月30日付で上場廃止となる予定。

《ST》

提供:フィスコ

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