前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年6月17日 5時30分

■AGC <5201>  5,000円 (+175円、+3.6%)

AGC <5201> が大幅反発。15日の取引終了後、北米建築用ガラス事業をCardinal Glass Industries(米国)に譲渡すると発表しており、これが好材料視された。北米建築用ガラスの売却額は4億5000万ドル。同社は建築用ガラス事業の構造改革を進めており、今回の売却はその一環として行われる。売却に伴い、21年12月期第3四半期に譲渡益約250億円をその他収益として計上する予定だ。なお、通期業績への影響は現在精査中とし、判明次第発表するとしている。

■浜ゴム <5101>  2,429円 (+78円、+3.3%)

横浜ゴム <5101> が大幅高で3日続伸し、年初来高値を更新した。SMBC日興証券が15日付で同社の投資判断「2(中立)」を据え置き、目標株価を前回の2000円から2500円へ引き上げたことが材料視されたようだ。レポートでは、足もとでトップラインは好調な推移がみられ、特に北米タイヤや農業用タイヤを扱うATGが想定を上回るペースで成長していると指摘。ATGの成長確度は高まりつつあるとし、ATG寄与で収益構造が変化するなか、バリュエーションの変化も注目されると報告している。

■コスモス薬品 <3349>  16,750円 (+490円、+3.0%)

コスモス薬品 <3349> が4日続伸。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価を「2」から「1」に引き上げた。目標株価は1万7000円から1万8000円に見直した。前年のハードルは9月まで高く、22年5月期上期は営業減益を予想している。ただ短期的なカタリスト(相場の変動材料)には欠けるものの、同社はドラッグストア内での競争優位性や中期期待成長率の高さから、カタリスト、モメンタム(勢い)が欠ける時期に中長期視点に基づいて投資すべき、とみている。

■郵船 <9101>  5,580円 (+160円、+3.0%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> 、NSユナイテッド海運 <9110> が揃って上値追い態勢。ワクチン普及進展を背景とした経済正常化期待を背景にグローバル物流が回復し収益環境は良好。海運業界はドル建て決済のため、ここ最近の円安進行も追い風材料となっている。また、いち早くコロナ禍から脱却した中国経済は足もと個人消費の好調が観測されており、同国経済と連動性の高いバルチック海運指数もここ上昇基調を強めていることはポジティブ材料となる。同指数は前週半ばから急上昇に転じ、15日時点で3025まで水準を切り上げ、5月13日以来約1ヵ月ぶりの3000大台回復を果たした。

■ブリヂストン <5108>  5,099円 (+102円、+2.0%)

ブリヂストン <5108> が3日続伸し、年初来高値を更新した。15日の取引終了後、中国で乗用車用タイヤ向け合成ゴムを製造・販売する子会社の全株式を、素材・化学関連事業をグローバル展開する台湾のLCY Chemicalに売却すると発表しており、これが材料視された。事業再編一環として、グループ会社の普利司通(恵州)合成橡の全株式を売却することを決めた。売却額は開示していない。株式売却は12月14日までに完了を予定している。なお、21年12月期の連結業績予想に与える影響は軽微だという。

■タムロン <7740>  2,513円 (+48円、+2.0%)

タムロン <7740> が3日続伸。15日の取引終了後、6月25日付で95万株(発行済み株数の3.66%)の自社株を消却すると発表しており、これが好感されたようだ。なお、消却後の発行済み株数は2500万株となる予定だ。

■日本商業開発 <3252>  1,902円 (+34円、+1.8%)

日本商業開発 <3252> が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。15日の取引終了後、株主優待の内容について、21年6月末を基準日とする株主優待からカタログに変更すると発表しており、これが材料視されたようだ。優待カタログは、現行優待品のジェフグルメカードを含め、全国の名産品や寄付先などが掲載されているもの。300株以上700株未満保有者に3000円相当の商品1点、700株以上保有者に6000円相当の商品1点をそれぞれ贈呈する。なお、基準日(毎年6月末と12月末)に変更はない。

■エイジス <4659>  3,405円 (+60円、+1.8%)

エイジス <4659> [JQ]が続伸。15日の取引終了後に発表した5月度の連結売上高が前年同月比5.6%増となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。なお、4月からの累計では前年同期比2.9%増となっている。

■トモニHD <8600>  303円 (+5円、+1.7%)

トモニホールディングス <8600> が3日続伸。15日の取引終了後、上限を67万9900株(発行済み株数の0.42%)、または2億261万200円とする自社株を、16日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表したことが好感された。

■ツガミ <6101>  1,703円 (+25円、+1.5%)

ツガミ <6101> が反発。16日午後1時ごろに自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を100万株(発行済み株数の2.00%)、または17億5000万円としており、取得期間は6月16日から11月11日まで。今後の経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。あわせて、4月20日から実施した100万株を上限とする自社株買いをいったん終了すると発表した。6月15日までに89万9000株を取得しており、取得価格は14億4600万円だった。

■GMO-FH <7177>  861円 (+11円、+1.3%)

GMOフィナンシャルホールディングス <7177> [JQ]が3日続伸。16日午後1時ごろ、親会社のGMOインターネット <9449> や、クリエイターと提携したプロモーション事業を手掛けるサムライパートナーズ(東京都千代田区)などとの共同出資により、NFT(非代替性トークン)事業参入を目的とした新会社を設立すると発表しており、これが好感されたようだ。GMO-FHが暗号資産事業を通じて蓄積してきた顧客基盤やノウハウ、ブロックチェーン技術を生かしてNFTマーケットプレイスを提供する予定で、8月の事業開始を目指す。なお、新会社の出資比率は、GMO-FHが73.46%、GMOが12.24%、サムライパートナーズが11.02%となっている。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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