21日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で3日ぶり反落、非鉄セクター下げ目立つ

市況
2021年6月21日 18時00分

週明け21日の香港市場は、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比312.27ポイント(1.08%)安の28489.00ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が98.53ポイント(0.93%)安の10547.86ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は1573億200万香港ドルに縮小している(18日は2055億300万香港ドル)。

外部環境の不透明感が嫌気される流れ。米連邦準備理事会(FRB)が利上げ再開時期を前倒しするとの見方が浮上する中、先週末の米株は急落した。セントルイス地区連銀のブラード総裁は18日、米メディアのインタビューに答え、「インフレ加速により、FRBは2022年にも最初の利上げを実施するだろう」と明言。先ごろ開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、2023年内の利上げ予想が示されていた。(亜州リサーチ編集部)

ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が6.9%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が5.1%安、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.8%安と下げが目立った。

セクター別では、非鉄関連が安い。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.4%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が2.8%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.7%、江西銅業(358/HK)が2.0%ずつ下落している。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、主要な非鉄の先物価格が安く推移した。

本土系の保険セクターもさえない。中国平安保険(2318/HK)と中国太平洋保険集団(2601/HK)がそろって1.8%安、新華人寿保険(1336/HK)が1.5%安、中国人寿保険(2628/HK)が1.2%安で取引を終えた。

海運セクターも売られる。海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が4.2%安、中遠海運HD(1919/HK)が3.6%安、太平洋航運集団(2343/HK)が2.7%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.6%安で引けた。

半面、鉄鋼セクターは高い。鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が4.3%、重慶鋼鉄(1053/HK)が3.1%、中国東方集団HD(581/HK)が2.9%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.4%ずつ上昇した。アンガンに関しては、6月中間期の純利益が前年同月比で9.6倍に膨らむとの見通しを明らかにしたことが材料視されている。

スマートフォン部材・組立てや半導体の銘柄群も急伸。丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が13.9%高、高偉電子HD(コーウェル・イー・ホールディングス:1415/HK)が8.7%高、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が5.1%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が14.8%高、晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が10.3%高と値を上げた。半導体株については、政府の産業支援策に対する期待感が続いている。「半導体国産化実現のため、約1兆米ドルの中国政府資金が用意されている」などと報じられた。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.12%高の3529.18ポイントで取引を終了した。ハイテク関連株が高い。医薬品株、鉄鋼株、自動車株、発電株、防衛関連株なども買われた。半面、保険株は安い。食品飲料株、運輸株、不動産株、非鉄株も売られた。

亜州リサーチ(株)

《FA》

提供:フィスコ

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