28日の米国市場ダイジェスト:NYダウ150ドル安、ボーイングの下げが重し

市況
2021年6月29日 7時48分

■NY株式:NYダウ150ドル安、ボーイングの下げが重し

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は150.57ドル安の34283.27ドル、ナスダックは140.12ポイント高の14500.51で取引を終了した。バイデン政権と超党派議員で合意したインフラ計画案を巡り、法制化に懐疑的見方が広がり寄り付き後、下落。また、航空機メーカー、ボーイングの下げが重しとなったほか、欧州やアジアで新型コロナの変異ウイルス感染が拡大し、渡航規制が強化されたことなどが嫌気されダウは下げた。一方、ハイテク株の買いは続き、ナスダック総合指数は上昇、史上最高値を更新した。セクター別では、半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が上昇した一方で、エネルギーが下落。

航空機メーカーのボーイング(BA)は、大型機「777X」を巡り連邦航空局(FAA)が2023年半ばから後半までは承認できないとの見解を同社に通知したとことが明らかになり、下落。また、クルーズ船を運営するカーニバル(CCL)は5億ドルの追加株式売却を明らかにしたため下落した。一方で、映画館を運営するAMCエンターテインメント(AMC)は週末の国内入場者数がパンデミック後、最高を記録したと発表、業績回復期待に上昇した。バイオのインテリア・セラピューティクス(NTLA)は開発中の遺伝子編集治療を巡る初期治験の好結果が好感され、大幅高。また、ソーシャルネットワーキングサービスを供給するフェイスブック(FB)は、連邦裁判所が連邦取引委員会(FTC)による独占禁止法違反の訴えを却下したとの報道が好感され上昇した。

引け後、先週発表された連邦準備制度理事会(FRB)のストレステストの結果を受け、モルガンスタンレー(MS)は四半期配当を0.7ドルに引上げ、最大120億ドル規模の自社株買い計画を発表し、時間外取引で上昇している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ユーロ圏の金利先高観後退でユーロ・円は弱含み

28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円97銭まで上昇後、110円50銭まで下落し、110円62銭で引けた。オーストリア中央銀行総裁のハト派発言を受けてユーロ売り・ドル買いが優勢となったのち、6月ダラス連銀製造業活動指数は予想を下回り、長期金利の低下に伴うドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1902ドルまで下落後、1.1940ドルまで反発して、1.1923ドルで引けた。オーストリア中銀総裁のハト派発言でユーロ売りが一時加速したが、ドイツ連銀のバイトマン総裁がユーロ圏の物価見通しで上方リスクが見られると言及し、ユーロ売りは一服。ユーロ・円は132円21銭から131円78銭まで下落。ポンド・ドルは1.3926ドルまで上昇後、1.3871ドルまで下落。英国での新型コロナウイルス感染者数が再び急増したため、規制が長引き回復を抑制するとの懸念がポンド売りに繋がった。ドル・スイスは0.9215フランまで上昇後、0.9183フランまで反落した。

■NY原油:反落で72.91ドル、ポジション調整的な売りが増える

NY原油先物8月限は反落(NYMEX原油8月限終値:72.91 ↓1.14)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-1.14ドルの72.91ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは72.62ドル-74.45ドル。アジア市場で74.45ドルまで買われたが、需要増加の思惑はやや後退し、ニューヨーク市場で72.62ドルまで反落。ポジション調整的な売りが増えた。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドル台後半で推移した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 41.56ドル -0.06ドル(-0.14%)

モルガン・スタンレー(MS) 87.70ドル -0.70ドル(-0.79%)

ゴールドマン・サックス(GS)368.71ドル -0.06ドル(-0.02%)

インテル(INTC) 57.48ドル +1.57ドル(+2.81%)

アップル(AAPL) 134.78ドル +1.67ドル(+1.25%)

アルファベット(GOOG) 2536.39ドル -3.51ドル(-0.14%)

フェイスブック(FB) 355.64ドル +14.27ドル(+4.18%)

キャタピラー(CAT) 216.27ドル -0.04ドル(-0.02%)

アルコア(AA) 36.09ドル +0.29ドル(+0.81%)

ウォルマート(WMT) 138.10ドル -0.43ドル(-0.31%)

《ST》

提供:フィスコ

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