話題株ピックアップ【昼刊】:パソナG、クリレスHD、ニトリHD

注目
2021年7月1日 11時40分

■パソナグループ <2168>  2,350円  +190 円 (+8.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位

パソナグループ<2168>が4日ぶりに急反発。30日取引終了後、21年5月期連結業績予想の増額修正を発表したことが好感されている。売上高は3300億円から3345億円(前の期比2.9%増)に見直したほか純利益は62億円から67億円(同11.3倍)に修正した。BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスが引き続き拡大したほか、エキスパートサービス(人材派遣)やキャリアソリューション(人材紹介・再就職支援)の人材需要にも回復がみられた。また、緊急事態宣言の再発令により地方創生事業で計画していた費用の一部が次期にずれ込んだことも、業績を押し上げた。21年5月期業績の増額修正は今回で3回目となる。

■Genky <9267>  4,100円  +220 円 (+5.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位

Genky DrugStores<9267>が反発している。6月30日の取引終了後に発表した6月度の営業速報で、既存店売上高が前年同月比6.1%増と4カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。なお、6月度の全社売上高は同16.7%増だった。これで21年6月期は年度累計で既存店売上高が前期比6.1%増、全社売上高は同16.5%増となった。

■クリレスHD <3387>  952円  +40 円 (+4.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位

クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>が全体軟調相場に逆行し続伸、950円台まで上値を伸ばし、6月9日につけた年初来高値984円を視界に入れつつある。商業施設内に飲食店やフードコートを展開するが、新型コロナワクチンの普及加速に伴い収益環境の改善が期待されている。足もとでは従来の新型コロナから変異したデルタ株の感染拡大が逆風材料として意識されるが、株価的には織り込まれており、空売り残が高水準で需給相場の素地を内包していることで注目度が高い。直近データによる信用取組は大幅に売り長で信用倍率は0.2倍台。更に日証金では貸借倍率が0.1倍で逆日歩がついており、空売り買い戻しが株価に浮揚力を与える可能性がある。

■ツルハホールディングス <3391>  13,330円  +420 円 (+3.3%)  11:30現在

ツルハホールディングス<3391>は反発している。6月30日の取引終了後に発表した6月度(5月16日~6月15日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比2.5%減と5カ月連続で前年実績を下回ったものの、アク抜け感から買われているようだ。客数は同7.6%減と落ち込んだものの、客単価が同5.5%増と伸長した。なお、全店売上高は同5.9%増だった。

■ニトリホールディングス <9843>  20,020円  +360 円 (+1.8%)  11:30現在

ニトリホールディングス<9843>がカイ気配スタートで2万円大台を回復。家具やインテリア製品販売を全国展開し、コロナ禍にあってライフスタイルの巣ごもり化を追い風に業績を伸ばしている。消費関連の勝ち組に位置する同社が前日取引終了後に発表した21年3~5月期決算はマーケットからの注目度も高かったが、売上高は前年同月比24%増の2154億6100万円、営業利益は同15%増の427億8800万円といずれも2ケタ成長を果たした。緊急事態宣言発令による店舗休業などは収益デメリットを生んだが、一方でEC事業が伸びてそれを補った。ホームセンター島忠の経営統合効果も業績に反映された。事前の市場期待に対しても見劣りすることなく、好決算を評価する形で買いが優勢となっている。

■東芝 <6502>  4,860円  +55 円 (+1.1%)  11:30現在

東芝<6502>は続伸。6月30日の取引終了後、上限を2447万9000株(発行済み株数の5.38%)、または879億8743万5000円とする自社株を、1日に取引一任契約に基づく立会取引市場における市場買い付けにより取得すると発表しており、これが好感されている。

■DMG森精機 <6141>  1,842円  -152 円 (-7.6%)  11:30現在  東証1部 下落率4位

DMG森精機<6141>が急落。30日の取引終了後、ユーロ円建て転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行し約400億円を調達すると発表しており、CBの株式転換による1株当たり利益の希薄化を懸念する売りが出ている。同債は満期償還日が24年7月の3年債。発行日は21年7月16日。転換価格は前日終値を30.04%上回る2593円で決まった。潜在株式による希薄化率は12.38%となる。調達資金は、環境対応や生産性向上のための設備投資、中国など成長市場への投資に充てる。

■ストライク <6196>  4,160円  -275 円 (-6.2%)  11:30現在  東証1部 下落率6位

ストライク<6196>が急反落している。同社は6月30日取引終了後に、21年9月期第3四半期累計(20年9月~21年5月)の単独決算を発表。営業利益が前年同期比4.5%減の20億3500万円にとどまったことがネガティブ視されているようだ。売上高は同12.4%増の55億9700万円で着地。M&A成約組数が99組(前年同期は97組)となったほか、成約単価が上昇したことが売り上げ増につながった。一方、人件費や営業活動費用の増加に加え、本社移転に伴う臨時的な支出が利益面に影響した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■ダイセキ <9793>  4,740円  -250 円 (-5.0%)  11:30現在

ダイセキ<9793>は反落。6月30日の取引終了後、22年2月期第1四半期(3~5月)の決算を発表し、営業利益は前年同期比21.8%増の31億2300万円と大幅増益で着地。また、あわせて8月31日を基準日とする1対1.2株の株式分割の実施も発表したが、今年に入り上場来高値圏を突き進む展開を続けてきただけに目先利益確定売りが優勢となっている。第1四半期は、主力事業である産業廃棄物処理の受注量・工場稼働率が上昇傾向となったほか、傘下のダイセキ環境ソリューション<1712>においてコンサルティングなどの高難易度案件の獲得が進んだことで採算が改善した。

■トヨタ自動車 <7203>  9,640円  -70 円 (-0.7%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>は強弱観対立のなか前日終値近辺で売り買いを交錯させている。米国では新型コロナウイルスの感染拡大を警戒して10年債利回りが再び低下傾向にあるが、外国為替市場ではドル買い・円売りの動きが強まっている。足もとドル円相場は1ドル=111円台に入る円安が進んでおり、為替感応度の高い同社は今期想定為替レートを1ドル=105円に設定していることもあって、収益面での強力なポジティブ材料となる。一方、世界的に新型コロナウイルス変異株の感染拡大が観測されるなか、世界景気回復への期待が後退しており、好調が続いていた自動車販売需要の減速を警戒する動きもあるようだ。

■ラオックス <8202>  308円  +77 円 (+33.3%) 一時ストップ高   11:30現在

ラオックス<8202>が続急騰、前日は寄り直後に急騰し大引けまで値幅制限上限に張りついていたが、きょうもその余勢を駆って大幅高となり、80円高は連日のストップ高となる311円まで駆け上がった。6月29日に海外メディアを通じて中国のアリババグループと江蘇省政府が率いるコンソーシアムが家電販売の蘇寧易購への出資で合意に近づいていると報じられたが、ラオックスはこの蘇寧易購の傘下にあることで思惑買いが集中している。株式需給面では日証金で貸株急増し高水準の逆日歩がついており、30日午後から貸株規制がかかっている。

■INEST <3390>  104円  +23 円 (+28.4%)  11:30現在

INEST<3390>がマドを開けて急騰。6月30日の取引終了後、光通信<9435>と資本・業務提携すると発表しており、これが材料視されている。この提携により、光通信グループが手掛けるフードデリバリーサービス事業者向けの飲食店開拓に関する事業について、アイネストが同事業を独占的に受託する。これに伴い、アイネストは光通信を割当先とする新株予約権の発行を行い、総額約2億6800万円を調達する。両社は、既に介護業界向けサービス提供や教育研修事業において提携関係にあるが、今回の資本・業務提携をもってこうした提携については終了させる見込み。

■ツクルバ <2978>  849円  +146 円 (+20.8%) 一時ストップ高   11:30現在

ツクルバ<2978>が一時ストップ高と急騰。6月30日の取引終了後、中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」における流通取引総額の最大化を目的に、第三者割当増資による新株式発行を実施すると発表しており、これが好材料視されている。佐護勝紀氏とワングローブキャピタル(東京都品川区)を引受先とする125万株の第三者割当増資を実施する。発行価格は800円。差引手取概算額で9億9460万円を調達し、顧客体験を向上させるサービスラインアップの強化のための人件費・採用費や、ユーザー獲得のためのマーケティング費に充てるとしている。

■ジーネクスト <4179>  1,552円  +257 円 (+19.9%) 一時ストップ高   11:30現在

ジーネクスト<4179>が一時ストップ高と急騰している。6月30日の取引終了後、コンタクトセンター・ソリューション大手のジェネシスクラウドサービス(東京都港区)が提供するアプリマーケットプレイス「Genesys AppFoundry」の「CRM and Case Management」ジャンルで日本企業初のテクノロジーパートナーに認定されたと発表しており、これが好感されている。ジェネシス社はクラウド・カスタマーエクスペリエンス及びコンタクトセンター・ソリューションのグローバルリーダー。今回の認定により、同社の顧客対応DX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「Discoveriez」がジェネシス社の「Genesys Cloud」と連携し、電話、コールバック、Eメールなど複数チャネルの問い合わせを受け、顧客との対応履歴や社内関係者及びステークホルダーとの情報共有などを管理できるようになるという。

■パイプドHD <3919>  2,075円  +300 円 (+16.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ

パイプドHD<3919>に買い人気が集中。同社はクラウドを使った顧客情報管理ソフトなどを主力展開するほかネット広告事業も手掛けており、足もとの業績は大型案件の寄与などもあって絶好調に推移している。6月30日取引終了後に発表した22年2月期第1四半期(3~5月)の決算は、売上高が前年同期比33%増の19億3500万円、営業利益は同94%増の5億4900万円と大幅な伸びを達成した。これに合わせて通期業績予想の修正も発表、売上高は従来予想の70億円から73億円(前期比12%増)、営業利益は14億円から15億円(同5%増)に増額しており、これを好感する買いを呼び込む格好となった。

■アマナ <2402>  716円  +100 円 (+16.2%) ストップ高買い気配   11:30現在

アマナ<2402>はカイ気配のまま水準を切り上げ、100円高はストップ高となる716円に張りついている。6月30日の取引終了後、コクヨ<7984>と資本・業務提携すると発表しており、これが材料視されている。あわせてコクヨをはじめ、寺田倉庫(東京都品川区)やりそな傘下のファンドなどに対し、第三者割当増資を実施する。これにより、アマナは総額約11億円を調達する見込みで、債務超過の解消などに向けた各種取り組みを進めるほか、借入金の返済にあてる予定。

●ストップ高銘柄

ステムセル研究所 <7096>  5,040円  +705 円 (+16.3%) ストップ高   11:30現在

など、2銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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