話題株ピックアップ【夕刊】(3):パイプドHD、直近IPO銘柄、アマナ

注目
2021年7月1日 15時19分

■パイプドHD <3919>  2,121円  +346 円 (+19.5%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

パイプドHD<3919>に買い人気が集中。同社はクラウドを使った顧客情報管理ソフトなどを主力展開するほかネット広告事業も手掛けており、足もとの業績は大型案件の寄与などもあって絶好調に推移している。6月30日取引終了後に発表した22年2月期第1四半期(3~5月)の決算は、売上高が前年同期比33%増の19億3500万円、営業利益は同94%増の5億4900万円と大幅な伸びを達成した。これに合わせて通期業績予想の修正も発表、売上高は従来予想の70億円から73億円(前期比12%増)、営業利益は14億円から15億円(同5%増)に増額しており、これを好感する買いを呼び込む格好となった。

■ステムセル研究所 <7096>  5,040円  +705 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値

ステムセル研究所<7096>や日本電解<5759>、アイドマ・ホールディングス<7373>といった直近IPO銘柄の一角が高い。ステムセル研究所はストップ高。同社は先月25日に東証マザーズに新規上場。再生医療を目的としたさい帯血の保管事業を手掛けており、初値は4830円と公開価格を73%上回った。売買開始後はいったん4000円を割り込む場面もあったが、きょうは5000円台に乗せ上場後の高値を更新した。再生医療関連の成長性に加え、今3月期純利益は1億3600万円の予想と黒字基調であることも安心感を呼んでいる。日本電解も25日に東証マザーズに新規上場。プリント配線板や半導体パッケージ用電解銅箔の製造販売を手掛ける。上場初日に公開価格同値の1900円で初値をつけ、きょうは2900円台に上値を切り上げている。車載リチウムイオン電池用銅箔などを製造し電気自動車(EV)関連としても注目されている。アイドマHDは、先月23日に東証マザーズに新規上場。中小企業の法人営業の支援を主としたワーク・イノベーション事業を手掛けている。初値は公開価格を78%上回る3430円だったが、30日には一時4000円台に乗せるなど上昇基調にある。

■アマナ <2402>  716円  +100 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値

アマナ<2402>はストップ高。6月30日の取引終了後、コクヨ<7984>と資本・業務提携すると発表しており、これが材料視された。あわせてコクヨをはじめ、寺田倉庫(東京都品川区)やりそな傘下のファンドなどに対し、第三者割当増資を実施する。これにより、アマナは総額約11億円を調達する見込みで、債務超過の解消などに向けた各種取り組みを進めるほか、借入金の返済にあてる予定。

■ウイルテック <7087>  1,469円  +167 円 (+12.8%)  本日終値

ウイルテック<7087>が3日ぶり急反騰。1300円近辺のもみ合いを一気に上放れてきた。同社は製造業請負や建設技術者の派遣を行っている。株価は6月中旬に強気の中期経営計画を材料に急騰し、1490円の上場来高値をつけた。その後調整を入れたが、目先売り物が一巡し新規の買いが流入している。中計では25年3月期に売上高600億円(前期実績252億7700万円)を掲げている。昨年3月に東証2部に新規上場したニューフェースでPER11倍台と割安感があるほか、上場来高値超えとなれば、戻り売り圧力から解放されるだけに上値を見込んだ投資資金の追随買いを促しているようだ。

■ジーネクスト <4179>  1,455円  +160 円 (+12.4%) 一時ストップ高   本日終値

ジーネクスト<4179>が一時ストップ高。6月30日の取引終了後、コンタクトセンター・ソリューション大手のジェネシスクラウドサービス(東京都港区)が提供するアプリマーケットプレイス「Genesys AppFoundry」の「CRM and Case Management」ジャンルで日本企業初のテクノロジーパートナーに認定されたと発表しており、これが好感された。ジェネシス社はクラウド・カスタマーエクスペリエンス及びコンタクトセンター・ソリューションのグローバルリーダー。今回の認定により、同社の顧客対応DX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「Discoveriez」がジェネシス社の「Genesys Cloud」と連携し、電話、コールバック、Eメールなど複数チャネルの問い合わせを受け、顧客との対応履歴や社内関係者及びステークホルダーとの情報共有などを管理できるようになるという。

■ツクルバ <2978>  780円  +77 円 (+11.0%) 一時ストップ高   本日終値

ツクルバ<2978>が一時ストップ高と急騰。6月30日の取引終了後、中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」における流通取引総額の最大化を目的に、第三者割当増資による新株式発行を実施すると発表しており、これが好材料視された。佐護勝紀氏とワングローブキャピタル(東京都品川区)を引受先とする125万株の第三者割当増資を実施する。発行価格は800円。差引手取概算額で9億9460万円を調達し、顧客体験を向上させるサービスラインアップの強化のための人件費・採用費や、ユーザー獲得のためのマーケティング費に充てるとしている。

■ダイセキS <1712>  1,130円  +84 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

ダイセキ環境ソリューション<1712>が続急伸し、年初来高値を更新した。6月30日の取引終了後に発表した22年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算で、経常利益が前年同期比37.6%増の4億8300万円に拡大しており、これを好感する買いが入った。主力の土壌汚染調査・処理事業は岐阜リサイクルセンターの稼働率向上やコスト削減策を推進し、前期に受注したインフラ整備工事案件が業績を牽引した。また、廃石膏ボードリサイクル事業も収益を伸ばした。廃石膏ボード処理量が回復傾向にあるほか、土壌固化材は大口先の需要が端境期となるなか、代理店販売や直販ルート強化による営業が奏功した。

■リニカル <2183>  892円  +49 円 (+5.8%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

リニカル<2183>が急反発。同社は医薬品の開発支援を行っており、日本国内にとどまらず、欧米やアジアなどグローバル規模で展開するCRO(新薬開発の治験支援)専業企業として成長期待が高まっている。創薬支援や臨床のほか、育薬事業にも注力。これは臨床研究のモニタリング・研究事務局業務を軸にデータマネジメントや統計解析などを含めワンストップでサービスを提供するもので今後の成長のカギを握る可能性もある。株価は前日に69円安で安値引けとなったものの、それまでは6日続伸と上値指向が鮮明だった。きょうは、前日に大陰線を引いたことで、値ごろ感が生じており改めて買い直す動きが顕在化している。

■富士ソSB <6188>  407円  +11 円 (+2.8%)  本日終値

富士ソフトサービスビューロ<6188>は大幅高。同社は6月30日、東京都から「労働者派遣(福祉保健事務)(単価契約)」業務を受託したと発表しており、これが好材料視された。受託した内容は、統計調査や契約関連のほか、各種福祉保健に関連した計21業務となっている。

■スターマイカ <2975>  1,228円  +28 円 (+2.3%)  本日終値

スター・マイカ・ホールディングス<2975>は続落スタートもプラス圏に切り返した。同社は6月30日の取引終了後、21年11月期上期(20年12月~21年5月)の連結決算を発表。売上高216億3200万円(前年同期比26.0%増)、経常利益19億1300万円(同53.3%増)となり、5月20日に上方修正した内容とほぼ同値で着地。大幅増収増益となったことが改めて評価されたようだ。新型コロナウイルス禍でもリノベーションマンション市場が活況にあるなか、豊富な在庫量に基づく積極的な販売戦略が奏功し、リノベマンション事業の収益が大幅に伸長した。上期経常利益の通期計画(22億6900万円)に対する進捗率は84.3%に達しており、業績上振れ期待も高まっているもよう。

●ストップ高銘柄

アイビー化粧品 <4918>  975円  +150 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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