GPIF、20年度運用実績は収益額、収益率が過去最高を達成、新規に「94銘柄」取得

特集
2021年7月9日 10時00分

世界最大の年金基金とされる、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は7月2日に2020年度の資産運用状況を発表した。収益額(黒字幅)は37兆7986億円、収益率が+25.15%とともに過去最高を達成した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた主要国の大規模な経済対策を背景とする世界的な株価の大幅な上昇が運用実績に反映された格好だ。GPIFの運用資産は3月末時点で186兆1624億円にのぼり、世界最大規模の機関投資家として運用動向は世界的に注目されている。その資産構成(オルタナティブ資産を含むベース)は国内株式が47兆2273億円、国内債券が49兆8078億円、外国株式が47兆8180億円、外国債券が47兆2943億円となっている。

国内株式では、上場企業の株式を直接保有する運用資産が46兆8551億円(2021年3月末時点)に達し、日本全体の株式時価総額748兆円(同)に対して約6.3%を占める、日本市場における最大の株主でもある。また、保有銘柄も2417社と広範囲に及ぶ。保有時価総額ベースではトップがトヨタ自動車 <7203> 、2位がソニーグループ <6758> 、3位はソフトバンクグループ <9984> と並ぶ一方、持株比率ベースではトップがネットワンシステムズ <7518> 、2位がニフコ <7988> 、3位は東京精密 <7729> となっている。

前年度からの変化を見ると、保有銘柄数は2388から2417と29銘柄増加している。ギフティ <4449> やファーマフーズ <2929> 、GMOペパボ <3633> など94銘柄を新規に取得した半面、65銘柄を売却しポートフォリオから外している。また、持株比率が3%以上増えた銘柄は夢真ビーネックスグループ <2154> 、キュービーネットホールディングス <6571> 、アトラエ <6194> など11銘柄だった一方、3%以上減った銘柄はレオパレス21 <8848> 、ユナイテッドアローズ <7606> など5銘柄となっている。

なお、GPIFは保有株を信託銀行などに信託しているため、有価証券報告書の「大株主の状況」には登場しない。

【日本の最大株主】GPIF、20年度保有株【時価総額:46.9兆円】の銘柄一覧をみる

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.