話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファストリ、エヌリンクス、きずなHD

注目
2021年7月16日 15時15分

■リョービ <5851>  1,406円  -105 円 (-7.0%)  本日終値  東証1部 下落率3位

リョービ<5851>は後場急落。午後1時ごろ、21年12月期の連結業績予想について、営業利益を55億円から23億円(前期17億8900万円の赤字)へ、純利益を43億円から22億円(同6億9700万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。半導体不足による自動車生産の調整で、ダイカスト事業の販売数量は影響を受けたものの、得意先からの受注が回復していることに加えて、アルミ価格の高騰を受けて、売上高は1980億円から2110億円(前期比23.4%増)へ上方修正した。ただ、上期中に落ち着くとみていた原料価格の高騰が今なお続いており、販売価格への転嫁は後追いとなるため利益は下方修正するとしている。

■RPAホールディングス <6572>  748円  -46 円 (-5.8%)  本日終値  東証1部 下落率5位

RPAホールディングス<6572>は続落。15日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算は、売上高36億9300万円(前年同期比19.0%増)、営業利益1億7200万円(同46.1%増)、純利益4800万円(同69.5%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。ロボットアウトソーシング事業で「BizRobo!Basic」、「BizRobo!Lite」、「BizRobo!mini」ともに導入企業が拡大し、ストック型のライセンス収入が伸長した。また、ロボットトランスフォーメーション事業で金融カテゴリの売り上げが大きく伸長したことも寄与した。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高125億円(前期比11.5%増)、営業利益7億3000万円(同37.1%増)、純利益2億7000万円(同12.9倍)の従来見通しを据え置いている。

■ファーストリテイリング <9983>  77,520円  -2,080 円 (-2.6%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が3日続落。15日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を2兆2100億円から2兆1500億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を2550億円から2450億円(同64.0%増)へ下方修正したことが嫌気された。新型コロナウイルスの感染再拡大の影響が想定以上に大きく、第3四半期の3カ月間で国内ユニクロ事業、ジーユー事業が計画を大幅に下回ったことが要因という。また、海外では北米、欧州は好調が続くものの、アジアは新型コロナの感染拡大の影響を考慮し、若干減額したとしている。なお、第3四半期累計(20年9月~21年5月)決算は、売上高1兆6980億円(前年同期比9.9%増)、営業利益2278億9700万円(同72.1%増)、純利益1513億5100万円(同67.0%増)だった。

■東京エレクトロン <8035>  45,500円  -750 円 (-1.6%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連に売りがかさんでいるほか、SUMCO<3436>などシリコンウエハーメーカー、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体大手が軒並み安い展開となった。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>が4.4%安と売り込まれたのをはじめ半導体セクターが総じて安く、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2%超の下落でトレンドの分水嶺である25日移動平均線を下回った。これを受けて東京市場でも同関連株への売り圧力が強まっている。

■INPEX <1605>  809円  -10 円 (-1.2%)  本日終値

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が続落。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比1.48ドル安の1バレル=71.65ドルに下落。サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)の協議が進行し、「OPECプラス」は協調減産の縮小を決めるとの見方が強まり、原油需給の悪化が警戒された。また、アジアを中心に新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることは世界景気の後退要因となり、原油需要の減少につながるとの見方も浮上している。

■エヌリンクス <6578>  387円  +80 円 (+26.1%) ストップ高   本日終値

エヌリンクス<6578>がストップ高。15日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高13億7200万円(前年同期比69.6%増)、営業利益6300万円(前年同期4億4400万円の赤字)、最終利益1300万円(同500万円の赤字)となり、営業損益が黒字転換し、通期予想を上回って着地したことが好感された。NHK業務やBPOなどの営業代行事業が前期の反動もあって堅調に推移したほか、メディア事業も好調に推移した。また、新型コロナウイルス感染症の影響による雇用調整助成金を計上したことも寄与した。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高50億円(前期比23.5%増)、営業損益2億6400万円の赤字(前期12億7300万円の赤字)、最終損益3億9500万円の赤字(同1億800万円の黒字)の従来見通しを据え置いている。

■きずなホールディングス <7086>  2,075円  +400 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値

きずなホールディングス<7086>がストップ高。同社は15日取引終了後に、22年5月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比36.4%増の10億円としていることが好感されたようだ。売上収益は同14.6%増の92億円を見込む。今期も積極的に出店する計画であるほか、顧客ニーズを着実に捉えることにより、葬儀件数は同12.0%増の1万200件を見込んでいる。なお、21年5月期通期の連結決算は、売上収益が前の期比4.6%増の80億3000万円、営業利益が同50.1%増の7億3300万円で着地した。また、あわせて6月度の月次業績(速報値)を発表し、葬儀売り上げは前年同月比17.6%増の5億8100万円となった。葬儀単価は同1.4%減の79万7000円にとどまったが、一方で葬儀件数が同19.3%増の730件となったことが寄与した。

■ジェイリース <7187>  1,595円  +289 円 (+22.1%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

ジェイリース<7187>が続急伸し、年初来高値を更新した。15日の取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を85億円から87億5000万円(前期比15.1%増)へ、営業利益を12億円から14億5000万円(同53.8%増)へ、純利益を7億円から9億円(同63.0%増)へ上方修正したことが好感された。新規出店による地域密着の営業ネットワーク拡充などにより、新規申し込み及び既存契約からの継続保証料などが順調に推移していることに加えて、主にオフィス、テナントなどを対象とした事業用賃料保証が業績拡大に寄与した。また、引き続き実施している独自データベースを活用した与信審査の強化や債権管理業務の強化策が、貸倒コストの抑制や債権管理業務コストの削減につながるとしている。

■テーオーHD <9812>  453円  +80 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値

テーオーホールディングス<9812>がストップ高。15日の取引終了後、100%子会社のテーオーリテイリングがDCMホールディングス<3050>傘下のDCMと資本・業務提携したと発表しており、これが材料視されたようだ。仕入れや物流体制、販売促進活動などで協業するほか、両社が持つ店舗開発や運営などのノウハウを共有することで効率的・機動的な出店や店舗運営を目指す。この提携に伴いテーオーHDは、保有する子会社株式の2割弱をDCMに譲渡する。譲渡金額は、総額4億7500万円。なお同社では、22年5月期業績に与える影響額については現在精査中だが、連結純資産額は増加する見込みとしている。あわせて発表した22年5月期の連結業績予想は、売上高310億円(前期比0.5%増)、営業利益1億6000万円(同32.6%増)を見込む。経常利益と純利益の見通しについては未定とした。

■幸和製作所 <7807>  1,070円  +150 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値

幸和製作所<7807>がストップ高。15日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高15億1800万円(前年同期比20.8%増)、営業利益2億2000万円(同4.6倍)、純利益1億4300万円(同5.1倍)と大幅増益となったことが好感された。主力の歩行車が生活必需品として認知され、外出自粛が要請されているなかでも堅調に推移したことに加えて、介護ルートで昨年11月に発売した歩行車「シトレア」の受注が好調に推移したことが貢献した。また、前期に続いて固定費抑制を推進したことも寄与した。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高52億4900万円(前期比0.7%増)、営業利益2億7100万円(同26.5%減)、純利益1億7700万円(同54.4%減)の従来見通しを据え置いている。

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