売り先行からのスタート後はこう着感の強い相場展開に/オープニングコメント

市況
2021年7月19日 8時21分

19日の日本株市場は、売り先行からのスタート後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが299ドル安だった。6月小売売上高が予想外のプラスに改善したため強い回復への期待が高まり買われるものの、7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想外に低下したため期待が後退し下落に転じた。さらに、国内でも新型コロナウイルスデルタ株感染が急増していることが明らかになると経済回復が損なわれるとの懸念が広がり、引けにかけて下げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の27790円。円相場は1ドル110円00銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から売りが先行する格好となり、7月9日につけた安値水準が意識されやすい。7月9日安値と5月13日安値とのダブルトップが意識されていたこともあり、同水準が意識されてくるようだと下へのバイアスが強まりやすいところでもある。また、今週は3営業日の立ち合いとなることから一段と売買が手控えられやすく、薄商いのなかをインデックスに絡んだ売買の影響を受けやすくなる。足元ではクレディスイスからのショートの動きが目立ってきていることも警戒されやすく、戻り売りスタンスに向かいそうだ。

また、新型コロナウイルスの新規感染者数が増え続けており、東京都では連日で1000人を超えている。東京オリンピックの選手団のなかでも感染者が見られていることもあり、感染者数の増加がショートを仕掛けやすくさせよう。また、決算が本格化しており、今週については20社程度であるものの、来週には700社程度の決算発表が控えていることも積極的な売買を手控えさせる。米国ではテスラなどの決算を控えていることもあり、米国市場の動向も気掛かりとなる。

ナスダックは16日の下落で25日線まで下げてきており、同線を明確に割り込んでくるようだと、ハイテク株へのセンチメント悪化に繋がるため、指数インパクトの観点からは日経平均の重荷になりやすい。NT倍率は低下傾向を続けていることもあり、相対的に日経225型への売り圧力も警戒されやすいところである。まずは、明確な底入れを探る動きに向かいやすく、物色としてはインデックスの影響を受けにくい新興市場などの中小型株が中心になりやすいほか、短期的な値幅取り狙いの売買になりそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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