富田隆弥の【CHART CLUB】 「オリンピック期間は上昇か」

市況
2021年7月24日 10時00分

◆4連休を控えることもあり、20日の日経平均株価は264円安の2万7388円と5日続落、一時2万7330円まで下げた。チャートを見れば、13日に2万8852円まで戻したものの、25日移動平均線や75日移動平均線のある厚い節目(2万9000円近辺)に頭を叩かれ、そこから5日続落で一気に200日移動平均線(20日時点2万7692円)や5月13日安値の2万7385円を割り込み、「下放れ」と「陰転」を暗示した。

NYダウは7月16日に一時3万5090ドルの高値をつけ、5月10日のザラバ最高値3万5091ドルに肩を並べた。だが、大引けは3万4687ドル(299ドル安)と崩れて日足は陰線の「包み足」となった。そして、週明け19日に一時946ドル安の3万3741ドル(終値は725ドル安の3万3962ドル)と急落、3万4000ドル台にあった25日移動平均線と75日移動平均線を一気に割り込んでしまった。

◆米国で新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、経済への影響が懸念されて、19日のナスダック指数は5日続落、米10年債利回りは2月以来となる一時1.17%に低下するなどマーケットは「リスクオフ」に傾いた。頼みの米国株がこれでは、日本株が大きく下げるのも仕方なく、4連休を控えてヘッジも入っていたことだろう。

◆ただし、連休前に売りが集中したことは連休後の「買い戻し」を予感させる。また、日経平均株価のテクニカル指標は、サイコロジカルラインが3勝9敗(25%)、騰落レシオは78%、RCI(25日線)が-79%と底値信号を発し始めた。日米とも日足チャートの陰転には注意すべきだが、7月27日・28日にFOMC(連邦公開市場委員会)が開かれるのですぐに大きな下げにつながるとも思えず、オリンピック期間(~8月8日)の日本株は大きくリバウンドを試すことも想定される。

(7月20日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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