注目銘柄ダイジェスト(前場):アジャイル、三菱自、日清粉Gなど

市況
2021年7月28日 12時02分

ANA<9202>:2638円(-21円)

もみ合い。第1四半期営業損益が750億円前後の赤字になったとの観測報道が伝わっている。前年同期の1590億円の赤字から赤字幅は半減したもよう。航空貨物の需要が伸びて採算が改善したほか、機材削減や社員の外部出向などのコスト削減効果も顕在化したようだ。市場コンセンサスは900億円程度の赤字であったもよう。最悪期脱出とも意識されるが、足元で新型コロナ感染者数が再拡大している中、評価の動きは限定的にとどまる。

シマノ<7309>:30110円(+1375円)

大幅続伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は699億円で前年同期比2.4倍と急拡大、自転車部品、釣り具ともに好調推移となった。通期予想は従来の1050億円から1245億円、前期比50.5%増にまで上方修正、市場予想も100億円強上回る水準に。また、年間配当金は155円から235円にまで大幅引き上げ、発行済み株式数の1.9%に当たる180万株を上限とする自社株買いの実施も発表。自社株買いは12年1月以来となるもよう。

日清粉G<2002>:1805円(+83円)

大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は73億円で前年同期比41.4%の大幅増益、市場予想を15億円程度上回った。北米製粉事業における価格転嫁の進展に加えて、巣ごもり消費の反動減も限定的にとどまったもよう。通期計画は従来の282億円から292億円、前期比7.4%増に上方修正だが、第2四半期以降はほぼ横ばいの前提になっており、さらなる上振れを期待する動きも優勢になっている。

三菱自<7211>:309円(+24円)

大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は106億円の黒字に転換、赤字継続も見込まれていただけに、ポジティブなインパクトにつながっているようだ。販売台数の好調、為替効果、構造改革効果などが背景。通期予想は従来の300億から400億円に上方修正、市場コンセンサスは会社計画をやや下回る水準であったとみられる。足元ではやや警戒感も先行しており、見直しの動きが強まる格好のようだ。

信越化<4063>:17710円(-170円)

下げ渋ってもみ合い。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1288億円で前年同期比41.7%増益、市場予想を100億円程度上回った。塩ビを中心とした生活環境基盤材料が世界の強い需要の伸びに支えられたようだ。再度の値上げを打ち出す方針も示されている。新たに公表した通期計画は4850億円で前期比23.7%増益、ほぼコンセンサス水準であるが、保守的なガイダンスの傾向が強く、今後のコンセンサス切り上がりも想定される状況に。

アジャイル<6573>:559円(+71円)

一時ストップ高。子会社のクリエ・ジャパン(東京都港区)が富士通<6702>の主催する富士通アクセラレータープログラム「Work Life Shift」の採択企業に決定したと発表している。同プログラムはスタートアップ企業と富士通の事業部門とのマッチングで新たな事業機会の創出を目指すもの。また、投資育成業のサイブリッジ合同会社が保有割合を9.99%(前回5.01%)に増やしたことも材料視されているようだ。

3Dマトリクス<7777>:330円(+2円)

続伸。アスベスト(石綿)が原因で発症する悪性胸膜中皮腫に対して顕著な治療効果の可能性がある核酸医薬の抗がん剤の開発に成功したと共同開発先の広島大学の研究グループが発表している。共同開発した抗がん剤「MIRX002」は、悪性胸膜中皮腫に効果のある「マイクロRNA」と、それをがん細胞に送達するためのスリー・ディー・マトリックスの界面活性剤ペプチド「A6K」を組み合わせたものという。

フルヤ金属<7826>:6790円(-10円)

伸び悩んでもみ合い。21年6月期の営業利益を従来予想の79.50億円から104.52億円(前期実績36.79億円)に上方修正している。一部貴金属価格が想定を上回って推移したため。また、ケミカルセグメントの有機EL向け化合物や電極向け貴金属化合物の受注、貴金属リサイクル受注が好調に推移していることも利益を押し上げる見通し。

《ST》

提供:フィスコ

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