話題株ピックアップ【夕刊】(1):三菱自、シマノ、日清粉G

注目
2021年7月28日 15時18分

■三菱自動車工業 <7211>  309円  +24 円 (+8.4%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

三菱自動車工業<7211>が大幅高。同社は27日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想の上方修正を発表した。純利益を100億円から150億円(前期3123億1700万円の赤字)へ増額しており、これが好感されたようだ。売上高見通しも、2兆600億円から2兆800億円(前期比42.9%増)へ小幅に引き上げた。足もとの実勢を踏まえ費用の抑制や為替影響の好転を反映し、業績予想を修正した。また、今期のグローバル販売台数計画を96万7000台とし、従来計画の95万7000台から見直した。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高4319億4000万円(前年同期比88.2%増)、純利益60億9100万円(前年同期1761億5700万円の赤字)だった。

■シマノ <7309>  29,930円  +1,195 円 (+4.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

シマノ<7309>がカイ気配で始まり、全体下げ相場に抗して4連騰。同社は自転車部品の世界トップメーカーだが、業績は絶好調に推移している。27日取引終了後、21年12月期業績予想の上方修正を発表した。売上高は従来予想の4555億円から5000億円(前期比32.3%増)、営業利益は1050億円から1245億円(同50.5%増)に大幅上乗せした。増額前の段階で営業利益は過去最高利益を更新する見通しにあったが、そこから更に上積みされる形となる。コロナ禍で移動手段に自転車を活用する動きが活発化し業績押し上げ要因となった。好業績を背景に株主還元の動きも強化、今期年間配当を従来計画の155円から235円に引き上げたほか、発行済み株式数(自社株を除く)の1.9%にあたる180万株、500億円を上限とする自社株買いを実施することも併せて発表、これが株価を強く刺激する格好となった。

■日清製粉グループ本社 <2002>  1,792円  +70 円 (+4.1%)  本日終値

日清製粉グループ本社<2002>は大幅高で5日続伸。27日の取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を6600億円から6700億円(前期比1.4%減)へ、営業利益を282億円から292億円(同7.4%増)へ、純利益を181億円から193億円(同1.5%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(4~6月)で、国内製粉事業が前年の新型コロナウイルス感染症の影響から回復傾向となったほか、中食・総菜事業の増収や、海外製粉事業の小麦相場上昇などによる収益改善が要因。なお、第1四半期決算は、売上高1592億2000万円(前年同期比3.9%減)、営業利益73億3400万円(同41.4%増)、純利益55億3500万円(同27.7%増)だった。

■トクヤマ <4043>  2,373円  +79 円 (+3.4%)  本日終値

トクヤマ<4043>が4日続伸。きょう9時に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比12.7%増の74億9600万円となった。6四半期ぶりに増益に転じており、これが好材料視された。原燃料コストの増加などがあったものの、塩化ビニルモノマーの海外市況が上昇したことに加え、半導体関連製品などの販売が堅調に推移したことなどが寄与した。なお、売上高は収益認識会計基準を適用した影響などで前年同期比4.4%減の674億9700万円だった。

■エステー <4951>  1,792円  +58 円 (+3.3%)  本日終値

エステー<4951>が後場に入り上げ幅を拡大。きょう午後1時30分ごろ、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、売上高は107億6900万円、純利益は6億8200万円だった。今期から「収益認識に関する会計基準」が適用されるため単純比較はできないが、会社側による前期に新基準を適応したと仮定した増減率では増収増益となることから、これを好感した買いが入ったようだ。エアケアやハンドケアなどのカテゴリーが堅調に推移したほか、マーケティング費用が減少したことなどが業績押し上げにつながった。なお、通期見通しは従来予想を据え置いた。

■KOA <6999>  1,742円  +54 円 (+3.2%)  本日終値

KOA<6999>は3日続伸。27日の取引終了後、非開示だった22年3月期上期(4~9月)の連結経常利益が前年同期比6.3倍の38億8000万円になりそうだと発表。また、上期配当は16円(前年同期は4円50銭)実施する方針としており、これを好感する買いが入った。同時に発表した第1四半期(4~6月)の同利益は前年同期比4.2倍の20億1200万円だった。昨年の新型コロナウイルス感染拡大で世界経済が停滞した影響から需要が回復し、すべての地域で自動車向け抵抗器の販売が大幅に増加したという。なお、通期の業績見通しと配当予想は引き続き未定としている。

■ACCESS <4813>  886円  +14 円 (+1.6%)  本日終値

ACCESS<4813>が高い。同社はIoTデバイスの開発やクラウドを活用した法人向けIoTソリューションなどを展開し、現在は電子書籍プラットフォームが収益の主軸を担っている。そうしたなか、27日取引終了後にNTT<9432> と同社が推進する「IOWN 構想の実現」を目的として両社が業務提携で合意したことが発表され、今後の業容拡大効果に期待した買いを呼び込んでいる。IOWNは光技術を使う通信網で、この活用を念頭に置いた提携となる。ACCESSにとっては通信メガキャリアとの連携で業績飛躍のチャンスとなる。

■積水樹脂 <4212>  2,213円  +27 円 (+1.2%)  本日終値

積水樹脂<4212>が5日続伸。27日の取引終了後に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高140億1000万円(前年同期比7.7%増)、営業利益21億3000万円(同24.8%増)となり、これを好感する買いが優勢となっている。交通・景観関連事業で防音壁材が北陸新幹線延伸部に採用されるとともに高規格道路における更新需要の増加により大幅な伸長となったほか、総物・アグリ関連事業では環境配慮の梱包結束用バンドや農業・園芸関連資材などが好調だった。

■メルコホールディングス <6676>  5,950円  +60 円 (+1.0%)  本日終値

メルコホールディングス<6676>が4連騰で上場来高値を連日更新。27日の取引終了後に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結経常利益が前年同期比3.1倍の34億1300万円に急拡大しており、これが好感された。Wi-Fiルーターを中心とするパソコン周辺機器を手掛ける主力のIT関連事業が業績を牽引した。コロナ禍によるテレワークや巣ごもり需要の拡大を背景に、個人需要が好調を維持したほか、空気清浄機やCPUといった代理店ビジネスが拡大したことなども収益を押し上げた。通期計画の100億円に対する進捗率は34.1%に達しており、11年3月期に記録した最高益(109億5400万円)の更新も視野に入る。

■東京ガス <9531>  2,077円  +20.5 円 (+1.0%)  本日終値

東京ガス<9531>は全体軟調相場のなか堅調。同社はきょう午後2時ごろ、22年3月期業績予想の上方修正を発表した。売上高を1兆8160億円から1兆9520億円(前期比10.6%増)へ、純利益を520億円から600億円(同21.2%増)へ増額した。同時に発表した第1四半期(4~6月)の決算は、売上高4082億1100万円(前年同期比1.8%減)、純利益158億800万円(同3.5%減)だった。あわせて、8月17日付で143万9500株(発行済み株数の0.33%)の自社株を消却すると発表した。なお、消却後の発行済み株数は4億4099万6559株となる予定だ。

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