話題株ピックアップ【昼刊】:日産自、アドテスト、フロンテオ
■FDK <6955> 1,270円 +168 円 (+15.3%) 11:30現在
FDK<6955>が急騰。同社は富士通グループに属しニッケル水素電池やリチウム電池を主軸に2次電池の製造販売を手掛ける。特に次世代2次電池として注目される全固体電池の開発などにも力を入れ、市場の注目度は高い。28日取引終了後に発表した21年4~6月期決算は営業利益が前年同期比64%増の7億2900万円と急拡大、これを材料視する形で投資資金が流入した。ニッケル水素電池、リチウム電池いずれも好調で全体収益の伸びに貢献した。リチウム電池は国内外のセキュリティ・スマートメーター用に堅調で売り上げを伸ばしている。
■太平洋工業 <7250> 1,344円 +98 円 (+7.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率2位
太平洋工業<7250>が大幅高で5日続伸。28日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表。純利益を80億円から100億円(前期比25.3%増)へ増額し、3期ぶりに過去最高を更新する見通しとなったことが好感されているようだ。売上高見通しも1560億円から1640億円(同9.0%増)へ引き上げた。第1四半期(4~6月)の業績実績に加え、第2四半期以降に年度末に向けて緩やかに上向くとの想定のもと通期見通しを見直した。なお、同時に発表した4~6月期決算は、売上高415億3000万円(前年同期比74.2%増)、純利益28億8800万円(前年同期12億9900万円の赤字)だった。
■日産自動車 <7201> 635.1円 +41.4 円 (+7.0%) 11:30現在 東証1部 上昇率3位
日産自動車<7201>が急騰。28日取引終了後、22年3月期連結業績予想の上方修正を発表したことが好感されている。売上高は9兆1000億円から9兆7500億円(前期比24.0%増)に見直したほか、営業損益はゼロから1500億円の黒字(前期は1506億5100万円の赤字)に、最終損益は600億円の赤字から600億円の黒字(同4486億9700万円の赤字)に修正した。北米事業の回復と戦略的な車両生産の伸びで第1四半期(4~6月)の業績が堅調だったことを受け、通期見通しも修正した。市場には、今期営業利益は830億円前後との見方が出ていただけに、予想を上回る上方修正が評価されている。
■アドバンテスト <6857> 9,690円 +550 円 (+6.0%) 11:30現在 東証1部 上昇率7位
アドバンテスト<6857>が大幅反発。28日の取引終了後、22年3月期の連結税引き前利益が1000億円(前期比43.6%増)になりそうだと発表。従来予想の850億円から上方修正し、24期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが好材料視されている。半導体の複雑化や半導体不足を解消するための能力増強の動きが強まるなか、SoC半導体用試験装置を中心に販売が想定より伸びる。業績好調に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を50円(前年同期は38円)実施する方針とした。併せて、発行済み株式数の5.1%にあたる1000万株または700億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元面からも評価を得ている。
■リョーサン <8140> 2,264円 +104 円 (+4.8%) 11:30現在 東証1部 上昇率10位
半導体商社のリョーサン<8140>が大幅反発。28日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の37億円から58億円へ上方修正し、一転して13.2%増益見通しとなったことが好感されている。産業機器や情報通信、コンシューマ向けの売上高が堅調に推移するなか、利益率の高い製品の販売が伸びることが寄与。また、在庫回転が進み同関連費用が縮小することに加え、想定を上回る円安進行などもプラスに働く。
■FRONTEO <2158> 1,120円 +50 円 (+4.7%) 11:30現在
FRONTEO<2158>が大幅高で3日ぶりに反発している。28日の取引終了後、韓国子会社がAIレビューツール「KIBIT Automator」をNAVERクラウドプラットフォーム上に構築し、本格的なサービス提供に乗り出したと発表。これが好感されているようだ。これまで韓国国内専用のデータセンターでのみ利用可能だったKIBIT Automatorソリューションをクラウド環境上に拡張することで、大量のデータ処理需要に対応する高信頼性のサービス基盤を作り、データ解析効率の向上や工数・コスト削減を実現するとしている。
■スクリン <7735> 9,650円 +350 円 (+3.8%) 11:30現在
SCREENホールディングス<7735>が反発。28日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の345億円から410億円(前期比80.5%増)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入っている。5G、AIの活用拡大やIoT、DXの進展に伴うデータセンター需要の増加などを背景に、半導体メーカーによる積極的な設備投資が継続するなか、主力の半導体製造装置の販売が伸びる。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の155円から180円(前期は90円)に増額修正したことも好材料視されている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の同利益は前年同期比4.4倍の86億6800万円だった。
■ソニーグループ <6758> 11,450円 +315 円 (+2.8%) 11:30現在
ソニーグループ<6758>が5連騰と気を吐いている。一時500円高に買われ1万1000円台後半に歩を進めている。テクニカル的にも、25日・75日移動平均線のゴールデンクロス直後に5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも示現しており、目先上昇トレンドへの移行を明示している。ゲーム部門では家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」の販売が好調で業績に大きく貢献している。そうしたなか、傘下のソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が28日、このPS5について2020年11月の発売からこれまでの世界販売台数累計が1000万台を超えたことを発表、これは「PS4」を上回る過去最速で、株高を後押しする材料となっている。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,908円 +163 円 (+2.4%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>が4日ぶり反発。5月中旬以降、急速に株価水準を切り下げ1万円台にあった株価は前日時点で7000円台を大きく割り込んでいた。中国政府がネット企業に対し統制を強める動きを示しており、これを背景に足もと逆風が意識されている。同社は傘下のビジョンファンドなどを通じて中国ハイテク企業に積極的に出資していることで、規制強化の影響を受けやすいとの思惑だ。ただ、短期間の急落で目先値ごろ感も生じているほか、前日は米国株市場で、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数が反発に転じたことも同社株にはプラスに働いている。個人投資家や内外機関投資家の注目度は高く、売買代金はきょうも東証1部上場企業のなかで断トツとなっている。
■SHOEI <7839> 4,445円 +100 円 (+2.3%) 11:30現在
SHOEI<7839>が反発している。同社は28日取引終了後に、21年9月期第3四半期累計(20年10月~21年6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比37.4%増の48億6000万円となり、通期計画51億9000万円に対する進捗率は93.6%に達したことで上方修正期待が高まっているようだ。売上高は同25.5%増の175億1900万円で着地。新型コロナウイルス感染対策としての二輪車需要などを背景に、国内外でヘルメットの販売数量が伸びたことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■日本製鉄 <5401> 1,887.5円 +18.5 円 (+1.0%) 11:30現在
日本製鉄<5401>が4日続伸と上値指向を強めている。ここ鉄鋼株は景気敏感株の出遅れとして水準訂正狙いの買いを継続的に引き寄せているが、業界首位の同社株はその象徴として投資資金が流入している。世界的に増勢基調の鋼材需要を背景に業績は急速に回復色を強めており、来週8月3日に予定される今第1四半期決算発表を先取りする動き。チャート的にも目先もみ合い放れの動きが鮮明で、5日・25日移動平均線もゴールデンクロスが目前だ。直近では薄鋼板の一般流通価格を9月出荷相当分から1トン当たり1万円引き上げることが伝えられ、これも収益体質向上期待につながっている。
■TDK <6762> 12,730円 -540 円 (-4.1%) 11:30現在
TDK<6762>は続落し年初来安値を更新。28日の取引終了後、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、売上高は前年同期比35.8%増の4200億5800万円、純利益は同2.0倍の266億6600万円だった。好調な決算に加え、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割することも発表したが、当面の材料出尽くしとみた利益確定売りが優勢となっている。4~6月期は自動車市場向けをはじめ、ノートパソコンなどのICT市場向け販売が増加したほか、データセンター需要の回復に伴いHDD(ハードディスクドライブ)向けの販売も好調だった。一方スマートフォン向けは、半導体不足やインド、東南アジアでの感染再拡大の影響により若干の増加にとどまった。
■小糸製作所 <7276> 6,630円 -110 円 (-1.6%) 11:30現在
小糸製作所<7276>は続落。同社は28日取引終了後、22年3月期連結業績予想の増額修正を発表した。売上高は7660億円から7750億円(前期比9.7%増)に見直したほか、営業利益は620億円から650億円(同14.6%増)に修正した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けた前期に比べ今期の世界自動車生産台数は回復しており、同社の自動車照明機器が堅調に推移している。ただ、市場では同社の今期営業利益は920億円前後との予想も出ていることから、増額修正発表後は売りに押される展開となっている。
■SEHI <9478> 239円 +50 円 (+26.5%) ストップ高 11:30現在
SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ<9478>がストップ高。同社は28日取引終了後に、22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比3.0倍の4億8000万円となり、上半期計画の3億4500万円を超過したことが好感されているようだ。売上高は同33.2%増の17億100万円で着地。主力の出版事業で、既刊書籍販売やWebメディア、イベント及び電子書籍が好調だったことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■東京機械製作所 <6335> 1,384円 +259 円 (+23.0%) 11:30現在 東証1部 上昇率トップ
東京機械製作所<6335>が異彩人気で4連騰、今月中旬を境に一気に上げ足を強めており、前日はストップ高に買われた。きょうを含めた直近10営業日で下げた日はわずか1日しかなく、この間に株価を85%も上昇させている。新聞輪転機メーカーでデジタル印刷機などのITシフトで再建を図っているが収益環境は厳しい。継続企業注記銘柄でもあり、株価上昇局面では空売りを呼び込む格好となっているが、それが踏み上げ相場形成の下地となっている。アジアインベストメントファンドが同社株を一貫して買い増し、直近では保有株比率が24%弱(共同保有)にまで高まっており、これが株式需給面の思惑を呼んでいる。
■京極運輸商事 <9073> 702円 +100 円 (+16.6%) ストップ高買い気配 11:30現在
京極運輸商事<9073>がストップ高カイ気配。28日の取引終了後、株主優待制度を導入することを明らかにしており、これが好感されている。21年9月30日を第1回基準日とし、その後毎年9月30日時点で100株以上を1年以上継続保有する株主を対象に、オリジナルクオカード1000円分を贈呈するという。
●ストップ高銘柄
グローバルウェイ <3936> 2,603円 +500 円 (+23.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
オンキヨーH <6628> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース