月末安のアノマリー通過で月初の買いへの期待も/オープニングコメント

市況
2021年8月2日 8時17分

2日の日本株市場は米株安が重荷となるものの、先週末の大幅な下落に対する自律反発が意識されそうだ。7月30日の米国市場ではNYダウが149ドル安だった。中国テクノロジー株の下落を受けた警戒感や疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルス変異株「デルタ」に水ぼうそう並みの感染力があり、従来のコロナウイルスよりも重症化する可能性を警告したため回復への警戒感も再燃。アマゾンドットコムが予想を下回る決算が嫌気されて急落しており、他の大型ハイテク株への売りに繋がっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の27450円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。

アマゾンドットコムは7%を超える急落となっており、ハイテク株への売りに波及しているが、これについては時間外の急落によって先週末の日経平均の500円近い下落という形で織り込まれていることから、想定内といったところ。月末安のアノマリーが通過する一方で、月初の買いへの期待も少ながらず意識されやすく、いったんは自律反発を見せてくる可能性はありそうである。

日経平均は先週の下落によって支持線として期待されていた27500円水準を割り込み、再び5月安値を意識したボトム圏に。27000円~27500円のレンジが意識されやすく、売り方にとっては27000円割れを想定したポジション取りとなる。なお、52週線が26973円辺りに位置していることもあり、オーバーシュート気味に下落する場面においては、52週線でのサポートを想定した押し目狙いのスタンスに。一方で、シカゴ先物は27450円で終えており、27500円処での底堅さが意識されてくるようであれば、ショートカバーも期待されてくるだろう。

もっとも、決算発表が本格化するなかで積極的なポジションは取りづらく、決算を手掛かりとした日替わり的な物色にとどまろう。また、先週末はファナック<6954>が決算を受けて急落となったが、足元で調整が続いていたことあって需給面からも売り仕掛けやすかったと考えられる。好決算ながらもイレギュラー的に下落している銘柄などに対しては、押し目を狙うスタンスとなるだろう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.