前場に注目すべき3つのポイント~トヨタの決算でセンチメントを明るくさせるか~

市況
2021年8月4日 8時37分

4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:トヨタの決算でセンチメントを明るくさせるか

■日本製鉄、22/3上方修正 純利益 3700億円←2400億円

■前場の注目材料:大日印、11.1kW無線充電対応のシート型コイル、EV用で欧米狙う

■トヨタの決算でセンチメントを明るくさせるか

4日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。3日の米国市場ではNYダウが278ドル高だった。新型コロナウイルスデルタ株流行への懸念が根強く、売りが先行したが、その後は長期金利が落ち着きを見せたほか、決算を評価した物色に向かう流れとなり、買い優勢の流れとなっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の27670円。円相場は1ドル109円00銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、朝方は買い優勢の展開が見込まれる。ただし、その後はこう着感が強まりやすく、中国当局の規制強化への警戒感からハンセン指数などの動向に関心が向かう格好になりそうだ。また、本日はトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、郵船<9101>、川崎汽船<9107>、ソニーG<6758>、エーザイ<4523>、テルモ<4543>などの決算が予定されている。トヨタの決算でセンチメントを明るくさせる期待が高まる一方で、ソニーGは巣ごもり消費の反動などを警戒する声も聞かれており、決算反応に注目が集まる。

そのため、積極的なポジションは取りづらく、模様眺めムードが強まりやすいところではあろう。先物市場でもポジションを傾けてくる動きは考えづらく、短期的な売買に振らされやすい需給状況に。日経平均は27500円処での底堅さは意識されそうであるが、上値を狙う流れは期待しづらいだろう。そのため、5日線を挟んだレンジ推移を想定しておきたい。

物色の流れとしては引き続き決算を手掛りとした日替わり物色に向かいやすく、昨夕の決算では日本製鉄<5401>、宝HD<2531>、クボタ<6326>、ウシオ電<6925>、フジミインコ<5384>などに関心が集まりそうだ。その他、不安定な動きが続いているマザーズ銘柄については、値ごろ感からのリバウンド等は意識されるものの、需給面での不安が払しょくされていないとの見方も多く、リバウンドも短期的な値幅取り狙いにとどまりそうだ。

■日本製鉄、22/3上方修正 純利益 3700億円←2400億円

日本製鉄<5401>は2022年3月期業績予想の修正を発表。売上高は6兆円から6.5兆円、純利益は2400億円から3700億円に上方修正した。景気回復を背景に鋼材価格が上昇し、マージンが拡大。海外子会社の大幅な業績改善を織り込んだようだ。売上高および純利益はコンセンサス(売上高6.25兆円、純利益2700億円程度)を上回る。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(35116.40、+278.24)

・ナスダック総合指数は上昇(14761.30、+80.23)

・シカゴ日経先物は上昇(27670、大阪比+90)

・SOX指数は上昇(3396.66、+19.17)

・VIX指数は低下(18.04、-1.42)

・海外コロナワクチン接種の進展

・日銀は金融緩和を長期化

・株価急落時の日銀ETF買い

・大日印<7912>11.1kW無線充電対応のシート型コイル、EV用で欧米狙う

・川重<7012>4輪バギー増産、米に200億円で新ライン

・日本触媒<4114>電力1割減、高吸水樹脂原料を低コストに

・ブリヂストン<5108>米社を428億円で買収、北米運送・管理基盤を提供

・三菱商事<8058>豪社に出資、原生林再生でCO2吸収、炭素クレジット化

・丸紅<8002>関西臨海で水素供給調査、岩谷・デロイトトーマツなど共同

・ローム<6963>吉利汽車と連携、SiCパワーデバイス活用、EV部品開発

・ローツェ<6323>18億円投じベトナム増強、半導体搬送ロボ新工場

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・07:45 NZ・4-6月期失業率(予想:4.4%、1-3月期:4.7%)

・07:45 NZ・4-6月期雇用者数増減(前期比予想:+0.7%、1-3月期:+0.6%)

・10:45 中・7月財新サービス業PMI(予想:50.5、6月:50.3)

《ST》

提供:フィスコ

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