前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
■QDレーザ <6613> 1,060円 (-91円、-7.9%)
QDレーザ <6613> [東証M]が続急落。株価は前日11日に比べ10%超安に売られた。11日取引終了後、第1四半期(4-6月)決算を発表し、営業損益は2億円の赤字となったと明らかにした。市場では1億円程度の赤字を予想する見方が出ていたことから、「赤字幅は想定以上に大きい」とネガティブ評価された。同社は半導体レーザーなどの開発、製造、販売を手掛け今年2月に東証マザーズに新規上場している。
■ライフネット <7157> 1,102円 (-84円、-7.1%)
ライフネット生命保険 <7157> [東証M]が続急落。同社は11日大引け後に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の経常損益(非連結)は9.2億円の赤字(前年同期は6.4億円の赤字)に赤字幅が拡大した。
■楽天グループ <4755> 1,257円 (-86円、-6.4%)
楽天グループ <4755> が続急落。株価は前日11日に比べ7%超安に売られた。同社が11日取引終了後に発表した21年12月期第2四半期累計(1-6月)の最終損益は654億3800万円の赤字(前年同期は274億8500万円の赤字)となったことが警戒された。携帯通信のモバイル事業の赤字が続くことを嫌気する売りが膨らんでいる。ただ、SMBC日興証券は11日、モバイル事業の赤字拡大ペースは四半期ごとでは緩和しており全社的なコストコントロールが強まっている点は好印象、とも指摘。足もとの業績の見方には強弱観が出ている。
■東エレク <8035> 45,340円 (-700円、-1.5%)
東京エレクトロン <8035> が4日続落。前日11日は1160円安に売り込まれたが、12日も一時1000円超の下げでマドを開けて25日移動平均線を下放れた。前日の米国株市場ではNYダウが連日の最高値と強調相場が続いているが、半導体関連株には軟調な銘柄も多く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5日続落と調整局面に入っている。世界的に半導体需給が逼迫状態にあることは変わらないが、株価的には織り込みが進み、一部の銘柄には割高感も台頭している。東京市場でもレーザーテック <6920> が6日の本決算発表で、22年6月期の業績見通しが市場コンセンサスに届かなかったことを嫌気され株価を下落させるなど、半導体関連株に利益確定の売り圧力が強まった。そうしたなか、東エレクは来週16日に21年4-6月期決算発表を控えており、発表を前に買いポジションを低める動きが顕在化した。
■新日本電工 <5563> 321円 (-4円、-1.2%)
新日本電工 <5563> が反落。11日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を640億円から650億円(前期比20.4%増)へ、経常利益を40億円から55億円(同79.6%増)へ、純利益を25億円から40億円(同52.9%増)へ上方修正した。これ受けて朝方高く始まったものの、その後は値を消しマイナス圏に沈んだ。主力の合金鉄事業で、製品需要が堅調であり販売価格も高いレベルとなっているほか、為替レートが想定より円安で推移していることが要因。また、ほかの事業も堅調に推移すると予想していることが寄与する。あわせて未定としていた今期配当予想について、中間・期末各4円の8円にすると発表。なお、前期は期末のみ5円の配当を実施した。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高309億4700万円(前年同期比12.7%増)、経常利益26億7000万円(同14.2%減)、純利益18億3600万円(同14.3%減)だった。
■アドベンチャー <6030> 7,220円 (-80円、-1.1%)
アドベンチャー <6030> [東証M]が5日ぶり反落。11日の取引終了後、21年6月期業績予想の上方修正を発表し、収益を300億円から362億円(前の期比27.1%減)へ、純利益を4億6000万円から8億5000万円(前の期7200万円)へ引き上げたものの、これに対する反応は限定的のようだ。主力の旅行関連事業において、収益改善や広告宣伝費のコストコントロールなどに取り組んだことが奏功した。
※12日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース