富田隆弥の【CHART CLUB】 「期日明け、打診買いも一策か」

市況
2021年8月14日 10時00分

日経平均株価は2月16日の高値3万0714円からちょうど6カ月、お盆のタイミングで高値期日を迎えた。新型コロナウイルス(デルタ株)の感染拡大、4度目の緊急事態宣言の発令、東京オリンピック開催に伴う感染爆発の懸念などがあり、日経平均株価は7月30日に2万7272円の安値をつけるなどジリ安基調が続くが、期日明けを機に流れを変えられるかが、ここからの焦点となる。

◆8月12日時点の日経平均株価は2万8015円。週足チャートを見ると、52週移動平均線(2万7169円)を下値に下げ渋っているが、割り込んだ13週移動平均線(2万8367円)と26週移動平均線(2万8842円)が上に控える。ジリ安の流れを変えるにはこの13週・26週移動平均線をクリアしなければならず、逆に52週移動平均線を割り込むのならば、さらなる下値模索も覚悟せねばならない。

◆テクニカル指標では、週足RCI(順位相関指数)の13週線が-72%、26週線が-77%と底値圏にきており、そろそろ反転してもおかしくはない。企業業績の回復が鮮明であるほか、「お盆に底打ち」というアノマリー(経験則)もある。

◆全国で感染拡大の勢いを強めるデルタ株は脅威であり、内閣支持率の低下に伴い秋の政局混迷も懸念される。だが、そうであれば政府は支持率と景気を浮揚させるべく「景気対策を打つ」というシナリオも出てくる。

TOPIXの週足チャートはこの半年、1900ポイント台での往来を煮詰めている。さまざまな問題を抱えながらも日本株はこの半年の間に材料を織り込み、次の相場に備えていると見ることもできる。日経平均株価の52週線割れに注意しながら、高値期日が明けたここからは打診買いに動いてみるのも一策だろう。

(8月12日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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