横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」― (9) 株価に業績は織り込まれているのか、チャートで判定しよう【2】
個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。
コロナ禍により自粛生活を強いられる中、東京オリンピックで躍動する多くのアスリートの姿から目が離せなくなった人も多かったのではないでしょうか。私は元体育会系だったこともあり、朝から晩までオリンピック観戦を楽しみました。そのオリンピックも終わり、夏の甲子園が2年ぶりに開幕しました。重なるように個人投資家の私たちにとっては楽しくもあり、苦しくもある怒涛の決算発表シーズンが巡ってきました。
業種によって差はありますが、新型コロナウイルス感染症の影響は少しずつ落ち着いてきているのではないかと思われます。国内のワクチン接種率が47%(1回目)を超え、接種回数も1億回を突破したことによる影響もあるでしょう。さらなる経済活動の活発化に向けて、接種率の一層の高まりを期待したいところです。
コロナ禍の出口はなお見えてきませんが、足元の決算発表を見る限りでは業績が好調な銘柄も出てくるようになっています。日経平均株価が7月末の安値2万7272円から一時2万8000円台乗せまで戻した動きを見る限りでは、日本の株式市場は比較的落ち着いた状況にあるのではないかと思われます。ただ、個人投資家としては、自分の保有銘柄がどのような決算を発表してくるのか気になって、当日までそわそわと過ごされていた方も多いかもしれません。決算内容や株価への織り込み度合いによっては、株価は値上がりすることもあれば、値下がりすることもあります。
これまで繰り返してきたように、株価は実際の景気に先行して動く景気先行指数です。そのため、業績が今後良好そうだと判断されれば、株価は買われて値上がりします。反対に、業績が今後低迷しそうだと判断されれば、株価は売られて値下がりします。
では、株価に業績が織り込まれているのか、それとも織り込まれていないのかを、事前に分析する方法はないのでしょうか。前回の「株価に業績は織り込まれているのか、チャートで判定しよう【1】」では、業績に対して他の投資家がどう評価したのかを株価の動き、つまり株価チャートから判断する方法をご紹介しました。今回も引き続きチャートを活用して分析する方法を解説していきます。
株探ニュース