話題株ピックアップ【夕刊】(1):フロンテオ、ジーエヌアイ、第一三共

注目
2021年8月17日 15時10分

■FRONTEO <2158>  1,103円  +150 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値

FRONTEO<2158>がストップ高。16日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を105億円から108億円(前期比4.1%増)へ、営業利益を6億円から12億円(同2.4倍)へ、純利益を3億5000万円から7億2500万円(同2.0倍)へ上方修正し、あわせて3円を予定していた期末一括配当予想を5円に引き上げると発表したことが好感された。リーガルテックAI事業で推進しているAIレビューツール「KIBIT Automator」を活用した案件を主体としていくポートフォリオトランスフォーメーションが奏功し、日本・アジアで大型案件を受注したことが貢献した。また、収益認識会計基準の影響などで、AIソリューション事業の売上高が想定以上となっていることも寄与する。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高30億6700万円(前期比4.6%増)、営業利益5億9800万円(同15.0倍)、純利益4億7200万円(同16.9倍)だった。

■アイスタイル <3660>  436円  +17 円 (+4.1%)  本日終値

アイスタイル<3660>が大幅高。前日に4.6%安に売られていたが、きょうはマドを開けて大きく切り返しに転じている。同社は20~30代の女性層を対象に美容関連サイトを運営している。16日取引終了後に発表した22年6月期業績予想は営業損益が5億円の黒字(前期実績は6億400万円の赤字)と回復色を強める見通し。また同日、韓国最大規模の化粧品クチコミサイト「GLOWPICK」を運営する韓国Glowdayz社の株式を追加取得し連結子会社化することを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。

■ジーエヌアイグループ <2160>  1,636円  +58 円 (+3.7%)  本日終値

ジーエヌアイグループ<2160>は反発。16日の取引終了後、保有する投資有価証券を売却するのに伴い、第3四半期(7月1日~9月30日)に投資有価証券売却益約1億9000万円をその他の利益として計上すると発表しており、これが好感された。

■シンバイオ製薬 <4582>  1,110円  +36 円 (+3.4%)  本日終値

シンバイオ製薬<4582>が大幅高。正午ごろ、小児を対象としたアデノウイルス感染症(AdV感染症)に対する抗ウイルス薬ブリンシドフォビル注射剤の国際共同第2相臨床試験で第1例目の投与を開始したと発表しており、これが好材料視された。同試験は現在、有効な治療方法がないため医療ニーズが極めて高い小児の播種性AdV感染症及び免疫不全状態でのAdV感染症を対象に、安全性、忍容性及び有効性などを評価し、次試験のための推奨用量を決定するというもの。なお、同件が21年12月期業績に与える影響はないとしている。

■第一三共 <4568>  2,417円  +67 円 (+2.9%)  本日終値

第一三共<4568>が全体相場とは無縁の強調展開を継続。日経225採用銘柄でありながら、前日に日経平均が450円あまりの大幅安となった時も53円高で着地し、ゆるぎない上昇トレンドを構築、きょうは上げ足を加速させ6連騰と気を吐いている。今月6日に年初来安値を形成したが、ここで機関投資家とみられる売りが一巡し急速な戻り足に転じた。ここ、国内で新型コロナウイルスのデルタ株感染拡大が続くなか、今後をにらみ国産ワクチン開発への期待が高まっている。同社はワクチン開発に積極的な取り組みをみせており、年内に治験に乗り出す見通しにある。

■日本板硝子 <5202>  570円  +12 円 (+2.2%)  本日終値

日本板硝子<5202>が高い。SMBC日興証券が16日付で投資評価「2」を継続し、目標株価を590円から700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、自動車用・建築用ガラスの出荷数量回復と建築用ガラスの価格上昇、太陽電池用パネルガラスや高機能ガラスの数量増によって短期業績は急ピッチで回復していると指摘。業績は想定より早く第1四半期で黒字転換しており、これに伴い同証券も22年3月期の営業利益予想を222億5000万円から237億5000万円へ、23年3月期を同255億円から265億円へ引き上げている。

■扶桑化学工業 <4368>  4,300円  +80 円 (+1.9%)  本日終値

扶桑化学工業<4368>が反発。16日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を465億円から486億円(前期比15.1%増)へ、営業利益を102億円から115億円(同19.4%増)へ、純利益を69億5000万円から79億円(同16.0%増)へ上方修正したことが好感された。旺盛な半導体需要を背景に、電子材料・機能性化学品事業の主力である超高純度コロイダルシリカの販売が好調に推移していることに加えて、ライフサイエンス事業でリンゴ酸の輸出が順調に増加していることが要因としている。

■ブイキューブ <3681>  1,776円  +23 円 (+1.3%)  本日終値

ブイキューブ<3681>は5日ぶりに反発。きょうの午後1時10分ごろ、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を20万株(発行済み株数の0.83%)、または3億円としており、取得期間は8月18日から8月31日まで。資本効率の向上を通じた株主への利益還元、及び経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を図るためとしている。

■アンジェス <4563>  718円  +9 円 (+1.3%)  本日終値

アンジェス<4563>が高い。午前11時30分ごろ、開発中の新型コロナウイルスDNAワクチンについて、高用量製剤での接種量を増やした第1/2相臨床試験の接種を開始したと発表しており、これが好感された。同試験は、有効性としての免疫原性をより高めるための取り組みで、プラセボ(偽薬)を使用しない実薬のみの非盲検で実施するとしている。

■AGC <5201>  4,955円  +60 円 (+1.2%)  本日終値

AGC<5201>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が16日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を5000円から6000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。事業環境の好転とともに化学品市況上昇、欧州の建築用・自動車用ガラスの出荷増と価格上昇、液晶ガラス価格上昇などが寄与し、業績は急回復していると指摘。21年12月期計画は2度にわたり増額され、2月に公表した新中計の23年12月期営業利益目標1600億円も21年12月期時点で超過する公算が大きいとしている。

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