本日の注目個別銘柄:UMCエレ、エン・ジャパン、ビ花壇など
<4845> スカラ 705 -11
一時急伸の伸び悩み。前日に21年6月期決算を発表、営業利益は2.2億円で前期比3.0%の減益となり、従来予想レンジ1-5億円のやや下方で着地。人材・教育事業でのイベント数減少、カスタマーサポート事業でのコールセンターニーズ減少などで、売上収益が想定を下回った。一方、22年6月期は4.5-12億円のレンジ予想と収益急回復を見込む。安心感から買い先行も、地合いの悪化もあり、その後は下落に転じた。
<3041> ビ花壇 278 +17
大幅反発。前日に21年6月期の決算を発表、営業損益は0.3億円の赤字で前期比1.3億円の損益改善、従来予想1.2億円の赤字を上回る着地に。また、22年6月期は0.5億円の黒字に転換する見通しとしているほか、年間配当金は6.17円と復配を計画している。収益回復および復配見通しを好評価する動きが先行へ。
<6615> UMCエレ 768 -74
大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は4億円の黒字となり、前年同期比7.9億円の損益改善となった。市場環境の改善を受けて、パワーコントロールユニット、DC-DCコンバーター、電動コンプレッサなど電動自動車向けの製品が伸長した。ただ、通期計画15億円、前期比75.0%増益の見通しから業績回復ペースは想定線とみられ、出尽くし感からの利食い売りが優勢となっているもよう。
<3660> アイスタイル 436 +17
一時急伸も伸び悩み。前日に21年6月期の決算を発表、営業損益は6億円の赤字となったが、前期比では17.2億円の損益改善となった。従来計画6.2億円の赤字に沿った着地に。一方、22年6月期は5億円の黒字に転じる見通しとしている。黒字見通し公表で買い安心感が先行する形となったが、足元でも新型コロナウイルス感染拡大が続く中、不透明感も完全には拭い切れず、高寄り後は上げ幅を縮小している。
<8070> 東京産 666 -46
大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は4.3億円で前年同期比12.9%増益となった。収益柱の環境・化学・機械事業が順調に伸長している。ただ、通期計画の27億円、前期比39.1%増益見通しからは想定線の収益増となっており、7月の自社株買い発表後は決算期待とともに株価の水準訂正も進んでいたため、目先の利食い売りのきっかけにとなっているようだ。
<7522> ワタミ 924 +10
反発。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は20.5億円の赤字で前年同期比16.7億円の損益改善となっている。休業店舗の減少のほか、合理化や業態転換などの効果が寄与して赤字幅は縮小したものの、酒類提供自粛などが響き、営業赤字が継続する形になっている。国内新型コロナウイルス感染拡大が続いているほか、引き続き通期業績見通しは開示しておらず、あく抜け感の強まりは限定的にはなっている。
<4849> エン・ジャパン 3515 -310
大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は23.1億円で前年同期比85.1%増益となっている。人材市場が回復する中で、主力の国内求人サイト事業の売上が伸長したもよう。ただ、上半期計画41.2億円、同41.3%増の計画などからみて、好業績も想定線であったと考えられ、業績計画や配当計画などを据え置いていることから、目先の出尽くし感が優勢の展開になっているようだ。
<4183> 三井化学 3810 +50
大幅反発。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も4180円から4970円に引き上げている。来期のコア営業利益は前期比減を予想しているものの、その水準でも、モビリティ、ヘルスケア、フード&パッケージングなど成長領域の利益成長を考慮すると割安と判断のもよう。今後、事業の見直しに加えて、成長3領域や株主還元の強化などをより積極化すれば、市場での評価が更に高まる可能性と指摘。
<7011> 三菱重 2907.5 -75.5
続落で年初来安値を更新。大和証券では投資判断を「1」から「3」に2段階格下げ、目標株価も4000円から3300円に引き下げている。市場予想並みの水準に業績予想を下方修正、予想ROEの低下によってバリュエーションを引き下げているもよう。B787追加減産による影響は来期にかけての不安材料とみているほか、今後の成長ドライバーの確保にも時間を要する見通しとしている。
<8035> 東エレク 44600 -330
一時急伸後伸び悩み。前日に第1四半期決算を発表、営業益は1418億円で前年同期比92.0%増となり、市場予想を350億円程度上振れた。通期計画は従来の4420億円から5080億円に上方修正、市場予想は会社計画並みの水準だった。WFE前提見通しなどは再度引き上げており、半導体市場の強気見通しも引き続き示す格好に。想定以上の好決算をストレートに評価する動きが先行したが、地合い悪化で下げに転じる。
《ST》