前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年8月18日 5時30分

■インテM <7072>  1,059円 (+150円、+16.5%) ストップ高

インティメート・マージャー <7072> [東証M]がストップ高。同社は17日、日本国内でサービス展開を検討している海外のマーケティングテクノロジー企業に向けたサービス、事例データ収集プラットフォーム「タメセル」の提供を開始したと発表。これが株価を刺激したようだ。国内外問わずマーケティングテクノロジー企業は日本国内でサービス展開するにあたり、「マーケット・インを目的とするテストローンチ」「導入事例の確保」「ローンチ後の拡販体制」という視点からマーケットを見極めることが必要とされているが、その段階で事例データや実証データの不足、外部ツールとの連携・開発準備の遅延などの問題が生じ、それらが原因で拡販が遅れることがあった。このほど提供を開始したサービスはこれらの問題を解決するもので、自社が保有する国内最大級の3rd Party DataやポストCookieソリューションである「IM-UID」と、自社が支援中の1000を超えるサービス導入企業に向けたサービス導入作業や導入後の定量分析など、日本国内への導入作業から検証までを一括サポートする。

■フロンテオ <2158>  1,103円 (+150円、+15.7%) ストップ高

FRONTEO <2158> [東証M]がストップ高。16日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を105億円から108億円(前期比4.1%増)へ、営業利益を6億円から12億円(同2.4倍)へ、純利益を3億5000万円から7億2500万円(同2.0倍)へ上方修正し、あわせて3円を予定していた期末一括配当予想を5円に引き上げると発表したことが好感された。リーガルテックAI事業で推進しているAIレビューツール「KIBIT Automator」を活用した案件を主体としていくポートフォリオトランスフォーメーションが奏功し、日本・アジアで大型案件を受注したことが貢献した。また、収益認識会計基準の影響などで、AIソリューション事業の売上高が想定以上となっていることも寄与する。なお、第1四半期(4-6月)決算は、売上高30億6700万円(前期比4.6%増)、営業利益5億9800万円(同15.0倍)、純利益4億7200万円(同16.9倍)だった。

■東海運 <9380>  401円 (+53円、+15.2%)

東証1部の上昇率2位。東海運 <9380> が5連騰、一時66円高の414円に買われる人気となった。3月につけた年初来高値427円の更新もにわかに視界に入れている。太平洋セメント系の資材輸送会社で、アジア船ターミナル業務が収益の主力を担う。ここにきて海運株への物色人気が加速している。コンテナ船市況の高騰を背景に大手海運株への収益恩恵が大きいが、PBRなど株価指標面で割安な銘柄は多く、同社株も0.7倍前後のPBRが水準訂正妙味を内包している。時価総額100億円強の小型株だが、出来高流動性に富んでいる点も投資資金の食指を動かしている。

■MRT <6034>  1,617円 (+156円、+10.7%)

MRT <6034> [東証M]が急反騰。厚生労働省は16日、新型コロナウイルス感染症の自宅・宿泊療養者に対して、医師が電話やオンライン診療を行った場合の診療報酬を引き上げると自治体に通知しており、オプティム <3694> と共同で「オンライン診療ポケットドクター」を手掛ける同社に思惑的な買いが入ったようだ。

■ジモティー <7082>  1,883円 (+130円、+7.4%)

ジモティー <7082> [東証M]が急反発。16日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1-6月)単独決算が、売上高8億200万円(前年同期比14.9%増)、営業利益2億9200万円(同76.9%増)、純利益2億4100万円(同74.9%増)と大幅増益となったことが好感された。前期第3四半期に開始したネット決済・配送代行の手数料売り上げのシェアが拡大していることに加えて、広告単価が回復傾向にあることが貢献した。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高14億6700万円(前期比6.7%増)、営業利益3億3500万円(同9.0%増)、純利益2億7900万円(同9.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■ビ花壇 <3041>  278円 (+17円、+6.5%)

ビューティ花壇 <3041> [東証2]が急反発し年初来高値を更新。16日の取引終了後に発表した22年6月期の連結業績予想について、売上高56億円(前期比4.7%増)、営業利益5000万円(同黒字転換)、最終利益5000万円(前期比38.3%減)と営業損益の黒字転換を見込み、年間配当を6円17銭を3期ぶりに復配すると発表したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響には先行き不透明感が残るものの、コロナ禍の影響を最小限にするための取り組みが徐々に奏功する見通し。なお、21年6月期決算は、売上高53億4800万円(前の期比0.1%増)、営業損益2700万円の赤字(前の期1億5800万円の赤字)、最終利益8100万円(同2億2200万円の赤字)だった。

■山王 <3441>  1,404円 (+79円、+6.0%)

山王 <3441> [JQ]が急反発。電子機器用デバイスの金メッキ加工を手掛け、商用化本番でインフラが急がれている5G基地局向けなどで高水準の需要を取り込んでいる。21年7月期は経常利益が前期比2.4倍となる2億1000万円を予想。また同社は、東京工業大学や産業技術総合研究所と共同研究を進めている電界メッキによる水素透過膜とその製造方法についての特許を有するなど、水素関連としての切り口もある。16日取引終了後には水素透過膜開発に関して進捗があったことを開示、これが株価を改めて刺激している。

■杉村倉 <9307>  605円 (+26円、+4.5%)

杉村倉庫 <9307> [東証2]が6連騰と強さを発揮。前週末13日ザラ場に大商いで急動意をみせたが、それ以来となる600円台に再び浮上してきた。ここ海運株への物色人気が盛り上がっているが、その流れが倉庫株にも波及している。グローバルに物流が活発化することで倉庫セクターの収益環境も向上するとの見方が買いを誘導している。そのなか、同社株は材料株素地が豊富で、個人投資家をはじめとした短期資金の流入が活発化している。大阪市に本拠を構え、2025年予定の大阪万博やその後に誘致が期待される大阪カジノ関連としても人気化要素を内包している。

■アイスタイル <3660>  436円 (+17円、+4.1%)

アイスタイル <3660> が大幅反発。前日16日に4.6%安に売られていたが、17日はマドを開けて大きく切り返しに転じた。同社は20~30代の女性層を対象に美容関連サイトを運営している。16日取引終了後に発表した22年6月期業績予想は営業損益が5億円の黒字(前期実績は6億400万円の赤字)と回復色を強める見通し。また同日、韓国最大規模の化粧品クチコミサイト「GLOWPICK」を運営する韓国Glowdayz社の株式を追加取得し連結子会社化することを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。

■ジーエヌアイ <2160>  1,636円 (+58円、+3.7%)

ジーエヌアイグループ <2160> [東証M]が大幅反発。16日の取引終了後、保有する投資有価証券を売却するのに伴い、第3四半期(7月1日-9月30日)に投資有価証券売却益約1億9000万円をその他の利益として計上すると発表しており、これが好感された。

■シンバイオ <4582>  1,110円 (+36円、+3.4%)

シンバイオ製薬 <4582> [JQG]が大幅反発。17日正午ごろ、小児を対象としたアデノウイルス感染症(AdV感染症)に対する抗ウイルス薬ブリンシドフォビル注射剤の国際共同第2相臨床試験で第1例目の投与を開始したと発表しており、これが好材料視された。同試験は現在、有効な治療方法がないため医療ニーズが極めて高い小児の播種性AdV感染症及び免疫不全状態でのAdV感染症を対象に、安全性、忍容性及び有効性などを評価し、次試験のための推奨用量を決定するというもの。なお、同件が21年12月期業績に与える影響はないとしている。

■第一三共 <4568>  2,417円 (+67円、+2.9%)

第一三共 <4568> が6連騰。日経225採用銘柄でありながら、前日16日に日経平均が450円あまりの大幅安となった時も53円高で着地し、ゆるぎない上昇トレンドを構築している。今月6日に年初来安値を形成したが、ここで機関投資家とみられる売りが一巡し急速な戻り足に転じた。ここ、国内で新型コロナウイルスのデルタ株感染拡大が続くなか、今後をにらみ国産ワクチン開発への期待が高まっている。同社はワクチン開発に積極的な取り組みをみせており、年内に治験に乗り出す見通しにある。

■藤コンポ <5121>  653円 (+18円、+2.8%)

藤倉コンポジット <5121> が反発。一時30円高の665円まで買われ前週末13日につけた高値657円を払拭し新値街道に復帰した。時価は2018年6月以来約3年2ヵ月ぶりの高値圏に突入している。ゴム加工品や産業用資材の大手メーカーで、半導体や自動車業界向けで旺盛な需要を捉えている。また、ゴルフ用カーボンシャフトも製造しており、自社ブランド商品の好調な売れ行きが業績に寄与している。今月10日に22年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の11億円から30億円(前期比2.6倍)に大幅増額し、注目を浴びた経緯がある。時価は依然としてPER6倍前後、PBRは0.5倍台と非常に割安感が強く、上値を見込んだ個人投資家などの短期資金の流入が活発化している。

■ポエック <9264>  2,349円 (+59円、+2.6%)

ポエック <9264> [JQ]が3日ぶりに反発。16日の取引終了後、水産物の養殖などに関する設備設計・施工を行うマリンリバー(福岡県篠栗町)の全株式を取得し完全子会社化することで基本合意したと発表しており、これが好感された。マリンリバーの主要製品には、ポエック子会社での製造が一部可能な製品もあり、また、その製品納入先にはポエックの商品であるポンプやブロワなども付随して販売できる可能性があることから、シナジーが期待できると判断したという。なお、22年8月期業績への影響は精査中としている。また、新たな子会社を9月に設立し金属加工事業に参入するとあわせて発表しており、これも好材料視された。具体的な事業内容は詳細を詰めている段階で、固まり次第追加開示するという。なお、事業開始は22年5月を予定している。

■板硝子 <5202>  570円 (+12円、+2.2%)

日本板硝子 <5202> が反発。SMBC日興証券が16日付で投資評価「2」を継続し、目標株価を590円から700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、自動車用・建築用ガラスの出荷数量回復と建築用ガラスの価格上昇、太陽電池用パネルガラスや高機能ガラスの数量増によって短期業績は急ピッチで回復していると指摘。業績は想定より早く第1四半期で黒字転換しており、これに伴い同証券も22年3月期の営業利益予想を222億5000万円から237億5000万円へ、23年3月期を同255億円から265億円へ引き上げている。

■扶桑化学 <4368>  4,300円 (+80円、+1.9%)

扶桑化学工業 <4368> が反発。16日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を465億円から486億円(前期比15.1%増)へ、営業利益を102億円から115億円(同19.4%増)へ、純利益を69億5000万円から79億円(同16.0%増)へ上方修正したことが好感された。旺盛な半導体需要を背景に、電子材料・機能性化学品事業の主力である超高純度コロイダルシリカの販売が好調に推移していることに加えて、ライフサイエンス事業でリンゴ酸の輸出が順調に増加していることが要因としている。

■ブイキューブ <3681>  1,776円 (+23円、+1.3%)

ブイキューブ <3681> が5日ぶりに反発。17日の午後1時10分ごろ、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を20万株(発行済み株数の0.83%)、または3億円としており、取得期間は8月18日から8月31日まで。資本効率の向上を通じた株主への利益還元、及び経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を図るためとしている。

■アンジェス <4563>  718円 (+9円、+1.3%)

アンジェス <4563> [東証M]が反発。17日午前11時30分ごろ、開発中の新型コロナウイルスDNAワクチンについて、高用量製剤での接種量を増やした第1/2相臨床試験の接種を開始したと発表しており、これが好感された。同試験は、有効性としての免疫原性をより高めるための取り組みで、プラセボ(偽薬)を使用しない実薬のみの非盲検で実施するとしている。

■AGC <5201>  4,955円 (+60円、+1.2%)

AGC <5201> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が16日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を5000円から6000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。事業環境の好転とともに化学品市況上昇、欧州の建築用・自動車用ガラスの出荷増と価格上昇、液晶ガラス価格上昇などが寄与し、業績は急回復していると指摘。21年12月期計画は2度にわたり増額され、2月に公表した新中計の23年12月期営業利益目標1600億円も21年12月期時点で超過する公算が大きいとしている。

■日本調剤 <3341>  1,711円 (+18円、+1.1%)

日本調剤 <3341> が反発。17日午後1時ごろ、デルタ株などの変異株も特定可能なPCR検査を開始したと発表しており、これが好材料視された。今回導入したPCR検査は、同社が全国で展開する健康相談ブースなどを備えた店舗内独自施設「健康チェックステーション」併設店舗74店舗で導入する。事前に同社のウェブサイトから検査予約をした人を対象に、対面での問診・検査フォロー・検体受領を行い、検査結果はメールで通知する。また、陽性が判明した場合は提携医療機関を紹介するほか、店舗からも電話フォローを行いサポートするという。更に、検査キットの販売も同時に開始している。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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