前週末27日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年8月30日 5時20分

■鈴与シンワ <9360>  1,980円 (+400円、+25.3%) ストップ高

鈴与シンワート <9360> [東証2]がストップ高。同社はデータセンターなどのインフラ及びパッケージソフト・業務ソフト開発などITソリューションを総括対応するシステムインテグレーター。NTTデータ <9613> の2次下請けで開発を手掛け、NECグループなどを主要顧客としている。9月1日発足のデジタル庁が中軸となって電子政府に向けた取り組みが今後活発化することが予想されるほか、民間企業もテレワーク導入の動きが加速しており、株式市場では「脱ハンコ」が投資テーマとして再び意識され始めている。そのなか鈴与シンワはワークフロー処理の時間を大幅に短縮できる印鑑Bot「Biz-Oin(ビズ オーイン)」を提供している。これはMicrosoft Teamsにインストールする電子印鑑アプリで、日常のコミュニケーションで使用しているMicrosoft Teamsで電子申請が可能となり、業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)化に貢献する。

■GW <3936>  4,535円 (+700円、+18.3%) ストップ高

グローバルウェイ <3936> [東証M]がストップ高。26日の取引終了後、9月16日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は9月17日。

■レクスト <7697>  416円 (+53円、+14.6%) 一時ストップ高

REXT <7697> [JQ]が大幅高で6日続伸。同社は26日、子会社ワンダーコーポレーションが、千葉県野田市にリユース専門店「REXTA」とエンタテインメント専門店「WonderGOO」の複合店舗をオープンしたと発表。同店は、WonderREX野田桜の里店の改装に伴い「REXTA野田桜の里店」としてリニューアルオープンし、新規で「WonderGOO野田桜の里店」を導入。更に、デュエル(イベント)スペースを完備した地域最大級のTCG(トレーディングカードゲーム)専門店「Ganryu」も併設したハイブリッド型店舗。集客力の強化と売場効率の最大化を図るほか、「モノからLIVEへ」の方針のもと、ウィズ・コロナの時代に合致した「ここでしか体験できない店舗」を目指すとしている。

■サイジニア <6031>  2,218円 (+223円、+11.2%)

サイジニア <6031> [東証M]が4連騰。同社は26日、グループのZETAが手掛けるEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」が、JR東日本 <9020> が運営するECショッピングモール「JRE MALL(ジェイアールイーモール)」に採用されたことを明らかにした。「ZETA SEARCH」は、ECサイトの検索で重要とされる「絞り込み」と「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索やサイト内検索エンジンで、大規模・高負荷に対応。キーワード入力時のサポート機能であるサジェスト機能やもしかして検索、ドリルダウン式絞り込みや事前に該当件数を表示するファセットカウントなど多彩な検索機能を持っており、パッケージとしての安定性と迅速な導入に加えて、実装の柔軟性とカスタマイズ性の高いサイト内検索が実現可能という。

■スターマイカ <2975>  1,389円 (+109円、+8.5%)

東証1部の上昇率3位。スター・マイカ・ホールディングス <2975> が急伸し年初来高値を更新。26日の取引終了後、21年11月期の連結業績予想について、営業利益を29億8200万円から40億700万円(前期比22.1%増)へ、純利益を15億7100万円から22億1500万円(同28.1%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は400億1300万円から374億4000万円(同5.4%減)へ下方修正したものの、リノベーションマンション市場が活況ななか、積極的な販売戦略が奏功し、上期に続いて6月以降も販売利益率が想定を上回って推移していることが利益を押し上げるとしている。同時に、上限を25万株(発行済み株数の1.35%)、または3億円とする自社株買いを実施すると発表。取得期間は8月26日から11月30日までで、株主への利益還元の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した資本政策の柔軟性・機動性を確保することが目的という。

■幼児活動研 <2152>  1,176円 (+90円、+8.3%)

幼児活動研究会 <2152> [JQ]が続急伸。共同通信が26日、「こども庁創設を検討する自民党の『こども・若者』輝く未来創造本部(本部長・二階俊博幹事長)は、26日の会合で政策の基本方針をまとめ、子どもの視点に立った社会の実現に向け『こどもまんなか基本法(仮称)』を制定することを盛り込んだ」と報じており、これを受けて同社など子育て支援関連の一角に買いが入った。記事によると、基本法は子ども自身の考えを重視した政策を進めるのが狙いとしており、今秋の衆院選で公約の土台とする方針という。また同様にベビーカレンダー <7363> [東証M]も一時ストップ高に買われた。

■すららネット <3998>  2,840円 (+194円、+7.3%)

すららネット <3998> [東証M]が8日続伸。依然として新型コロナウイルスのデルタ株による感染拡大が続くなか、これまで感染するケースが少ないとされていた子どもの感染者数が増加傾向にあり、夏休みの延長や分散登校に踏み切る自治体も出始めてきた。こうしたなか、マーケットでは再び教育ICT関連への関心が高まっており、関連有力株として同社株に買いが向かったようだ。直近23日には21年12月期業績予想を上方修正し、営業減益幅を縮小させており、通期見通しに対する過度な警戒感がやわらいだことも追い風になっているとみられる。

■ミロク情報 <9928>  1,572円 (+88円、+5.9%)

東証1部の上昇率9位。ミロク情報サービス <9928> が急伸。26日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を70万株(発行済み株数の2.30%)、または10億円としており、取得期間は21年8月27日から22年1月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行し、資本効率を向上させることが目的という。

■テラ <2191>  213円 (+11円、+5.5%)

テラ <2191> [JQ]が続急伸。26日の取引終了後、正規代理店を務める米セレックス社製新型コロナウィルス簡易抗体検査キットの大型受注を獲得したと発表。受注金額は2755万円で、21年12月期第3四半期の売り上げとなる見込みとしている。

■交換できる <7695>  4,100円 (+175円、+4.5%)

交換できるくん <7695> [東証M]が大幅続伸。27日午前11時30分ごろ、今年10月の予定で宮城県仙台市に拠点を開設し、東北地方に進出すると発表。高品質な施工サービスを提供できる体制が整ったことから、サービス拠点の開設を決めたという。また、関東エリアについても、北関東地区(茨城県、栃木県、群馬県)へのエリア拡大もあわせて実施するという。なお、今回の事業エリア拡大は22年3月期業績予想には含まれていないという。

■ショーエイ <9385>  806円 (+30円、+3.9%)

ショーエイコーポレーション <9385> が大幅続伸。26日の取引終了後、医薬部外品や化粧品の受託製造・製造販売などを行うファインケメティックス(東京都中央区)の株式を取得し、子会社化したと発表。ファインケメティックス社の持つ研究開発力や品質管理能力、生産能力、ネットワーク力などがグループに加わることで、現在、ショーエイグループが進めている化粧品及び医薬部外品のOEM事業の展開をより強固にするのが狙い。また、今後取り組む計画である化粧品及び医薬部外品などのメーカーへの転身の実現のスピードが増すと期待しているという。取得価額は非開示で、取得後はファインケメティックス社の50.1%を保有することになる。なお、22年3月期業績への影響は軽微としている。

■パラカ <4809>  1,857円 (+67円、+3.7%)

パラカ <4809> が5日続伸で新値追い。同社は26日取引終了後に、伊藤忠商事 <8001> と資本・業務提携したと発表しており、今後の展開などが期待されたようだ。業務提携の内容は、両社が持つ不動産用地情報の相互提供及び共有、パラカが保有する駐車場などにおける共同での不動産開発事業の検討及び推進など。また、伊藤忠はパラカの筆頭株主である日成ビルド工業(石川県金沢市)から約201万株(発行済み株式総数の19.55%)を8月30日に取得する予定となっている。

■アクロディア <3823>  195円 (+7円、+3.7%)

アクロディア <3823> [東証2]が大幅反発。26日の取引終了後、中和抗体検査キットの販売を開始すると発表。開始時期は9月の予定。資本・業務提携先のダイコーホールディングスグループ(東京都中央区)が輸入取り扱いを始めた検査キットを仕入れて販売する。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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