前週末27日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年8月30日 5時30分

■扶桑化学 <4368>  4,500円 (+135円、+3.1%)

扶桑化学工業 <4368> が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が26日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を5300円から5800円へ引き上げた。昨年11月の鹿島事業所に続き、今年7月に京都事業所で半導体製造用途の超高純度コロイダルシリカの生産能力拡張を発表し中長期的な成長性が従来以上に高まっていると評価。足もとの株価は、中長期的な売上高成長に対するポジティブな評価と24年3月期と25年3月期の減価償却費増をネガティブ視する見方が拮抗し、横ばいで推移しているが、今後は償却増に伴う一時的な営業利益押し下げよりもEBITDAやその先の利益成長への関心が高まるにつれ、徐々に株価水準を切り上げると予想している。

■ITbook <1447>  444円 (+12円、+2.8%)

全体下げ相場のなか、ITbookホールディングス <1447> [東証M]が反発したほか、アイネス <9742> が上昇、フライトホールディングス <3753> [東証2]なども動意。9月1日からデジタル庁が発足することで、デジタル行政に向けた動きが本格化する。マイナンバーカードの普及についても政府は力を入れており、関連銘柄に物色の矛先が向きやすくなっている。官公庁向けITコンサルやシステム開発で実績の高いITbookはマイナンバー関連でも最右翼、アイネスも自治体向け総合行政情報システムで優位性を持っており、マイナンバー普及でも活躍余地が大きい。モバイル型電子決済端末を手掛けるフライトホールディングスはマイナンバー対応端末特需で、商機拡大が期待される。

■ブレーキ <7238>  187円 (+4円、+2.2%)

曙ブレーキ工業 <7238> が3日続伸。27日午後1時ごろ、子会社の曙ブレーキ山形製造が「IATF 16949」認証を再取得したと発表した。同社は4月に、国内生産子会社4社が完成車メーカーに提出する定期検査報告書に一部不適切な行為があったことを受け、認証機関のロイド・レジスター・クオリティ・アシュアランスから「IATF 16949」「ISO9001」認証取り消しの通知を受けていた。今後、子会社4社すべてにおいて早期の認証再取得を目指す。

■ワオワールド <2352>  1,636円 (+32円、+2.0%)

WOW WORLD <2352> が続伸。26日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を6万株(発行済み株数の1.48%)、または1億円としており、取得期間は9月3日から30日まで。財務の健全性を確保しつつ、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を実行し資本効率の向上を図ることが目的という。

■石川製 <6208>  1,692円 (+32円、+1.9%)

石川製作所 <6208> 、細谷火工 <4274> [JQ]など防衛関連に位置づけられる銘柄が買われた。アフガニスタンの首都カブールの空港周辺で26日に自爆テロとみられる爆発が起き、米軍関係者などに被害が出たことが複数のメディアによって報じられた。この件に関してバイデン米大統領が報復に言及したことなども伝わっており、アフガニスタン情勢悪化への警戒感の高まりから防衛関連株の一角に思惑的な物色が向かった。

■旅工房 <6548>  1,045円 (+18円、+1.8%)

旅工房 <6548> [東証M]が続伸。27日付の日本経済新聞朝刊で「日本旅行は9月、インターネット旅行の旅工房と共同出資で旅行会社を新設する」と報じられた。記事によると、オンライン販売に特化するほか、国内外の若者向けに旅行商品を取りそろえ、従来手薄だった1990年代後半に生まれた「Z世代」の取り込みを狙うという。報道に対して旅工房は「当社が発表したものではない。同件に関しては27日開催の取締役会に付議する予定で、開示すべき事実を決定した場合は速やかに公表する」とコメントしている。

■スペースVH <1448>  838円 (+14円、+1.7%)

スペースバリューホールディングス <1448> が反発。26日の取引終了後、22年3月期第2四半期業績に、投資有価証券売却益5億400万円を特別利益として計上すると発表。中期計画にもとづく政策保有株式の縮減方針に則った上場有価証券1銘柄の売却に伴うもので、業績への影響は現在精査中としている。

■オンワード <8016>  285円 (+4円、+1.4%)

オンワードホールディングス <8016> が反発。26日の取引終了後、同社及び連結子会社が保有する東京都渋谷区と東京都港区にある固定資産(信託受益権)を売却すると発表。これに伴い、第2四半期連結業績に固定資産売却益約120億円を特別利益として計上するとしたことが好感された。なお、22年2月期通期の業績予想への影響は、他の要素も含めて現在精査中としている。

■技研製 <6289>  4,670円 (+65円、+1.4%)

技研製作所 <6289> が続伸。26日の取引終了後、同社が製造販売する杭圧入引抜機「サイレントパイラー」による圧入工法が、シンガポールの「大深度下水道トンネルシステム」の立坑工事に採用されたと発表。同工事は、硬質地盤クリア工法を用いてハット形鋼矢板を圧入した同国初の工事。国土の狭いシンガポールでは都市開発において地下空間の活用が進められており、高速道路や鉄道、下水処理施設など、さまざまなインフラや施設が今後も地下に造られる計画となっており、硬質地盤クリア工法によるハット形鋼矢板の圧入は採用拡大が期待されている。

■大王紙 <3880>  2,009円 (+24円、+1.2%)

大王製紙 <3880> が4日ぶりに反発。大和証券が26日付で投資判断を「2(アウトパフォーム」から「1(買い)」とし、目標株価を2300円から2500円へ引き上げた。同証券によると、紙・板紙事業がこれまで実施した構造改革で安定した収益確保を見込めるなか、H&PC(ホーム&パーソナルケア)事業の成長性を評価しやすい状況と考えることから投資判断を引き上げたという。また、今後の注目点として、22年3月期下期以降のH&PC事業の動向を挙げており、中国におけるフェミニンケア用品への参入や国内おむつシェアの維持、家庭紙分野での新製品展開などにより、同事業の更なる成長が期待できるとしている。

■ブイキューブ <3681>  1,812円 (+21円、+1.2%)

ブイキューブ <3681> が3日続伸。26日の取引終了後、バーチャル空間型イベントプラットフォーム「Touchcast(タッチキャスト)」の提供開始を発表。このサービスは、バーチャルイベントシステムを手掛ける米タッチキャストが開発・提供するもので、今回ブイキューブはタッチキャストと国内独占販売契約を締結し提供を行う。

■インターアク <7725>  2,665円 (+29円、+1.1%)

インターアクション <7725> が続伸。26日の取引終了後、取引先からイメージセンサ検査関連製品の大口受注を獲得したと発表。受注金額は1億500万円で、22年5月期第4四半期に売り上げ計上する見込み。なお、業績予想には織り込み済みとしている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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