前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年8月31日 5時20分

■ジェイフロ <2934>  4,020円 (+700円、+21.1%) ストップ高

ジェイフロンティア <2934> [東証M]がストップ高。同社は前週末27日に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄で、ヘルスケア商品や医薬品の通信販売のほか、オンライン診療サービスなども手掛ける。上場初日は公開価格(4190円)を15%下回る3560円で初値をつけ、その後も軟調に推移し結局3320円で初日の取引を終えており、30日は割安とみた見直し買いが入ったようだ。ここ東証マザーズ指数が順調な戻り足をみせるなど、新興市場が回復傾向にあることも追い風に働いたとみられる。

■鈴与シンワ <9360>  2,380円 (+400円、+20.2%) ストップ高

鈴与シンワート <9360> [東証2]が連日ストップ高。システム受託開発からパッケージソリューションサービスなど幅広く展開、NTTデータ <9613> の2次下請け開発を手掛け、NECグループなどを主要取引先としていることで安定した成長基盤を持っている。今週9月1日から発足するデジタル庁に関連する電子署名関連の有力株として目先投資資金の攻勢が継続。同社は昨年9月から印鑑Bot「Biz-Oin(ビズ オーイン)」の提供を開始。これはビジネスチャットと印鑑BotのAPI連携でテレワーク環境での押印を可能とし、ワークフロー処理の時間を大幅に短縮できるもので、需要開拓に期待がかかる。株価は小型材料株ならではの足の速さが特長で、昨年9月から10月にかけて短期間で5110円まで駆け上がり株価を5倍化させた経緯があるだけに、目先追随買いを誘っている。

■日精鉱 <5729>  3,750円 (+575円、+18.1%) 一時ストップ高

日本精鉱 <5729> [東証2]が急反騰。30日午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を127億円から158億円(前期比40.5%増)へ、営業利益を13億2000万円から18億円(同50.8%増)へ、純利益を8億8000万円から12億円(同47.6%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各40円の年80円を予定していた配当予想を中間・期末各50円の年100円へ引き上げた。自動車や電気機器などの製造業の生産活動が回復基調となり、アンチモン事業及び金属粉末事業ともに好調な販売が継続し、原料金属相場も堅調に推移していることが要因としている。なお、年間配当100円は前期実績に対して35円の増配になる予定だ。

■カノークス <8076>  1,104円 (+150円、+15.7%) ストップ高買い気配

カノークス <8076> [名証2]がストップ高カイ気配のまま取引を終了。前週末27日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1118億6600万円から1164億3800万円(前期比10.1%増)へ、営業利益を11億9300万円から22億5900万円(同2.7倍)へ、純利益を9億1100万円から15億8700万円(同2.5倍)へ上方修正し、あわせて中間・期末各25円の年50円を予定していた配当予想を中間・期末各40円の年80円に増額修正した。鋼材の市中在庫のひっ迫が顕在化して鋼材市況が上昇していることや、国内自動車生産が回復基調であることなどを受けて、想定を上回るペースで業績が推移していることが要因としている。なお、年間配当は前期実績に対して50円の増配になる予定だ。

■GW <3936>  5,240円 (+705円、+15.6%) ストップ高

グローバルウェイ <3936> [東証M]がストップ高。就活の口コミサイトや法人向けクラウド開発などを手掛けている。前週末27日は26日に発表された1対5の株式分割が材料視され700円高のストップ高に買われていたが、27日取引終了後に22年3月期通期の最終利益予想の上方修正を発表したことから、改めて株価を刺激する格好となった。今期最終利益は従来予想の9500万円から1億2300万円に増額した。エモーションテック社との資本・業務提携解消に伴い保有株式を売却し、特別利益を計上したことによるもの。また、東証がグローバルウェイ株式について、30日売買分から信用取引の臨時措置を解除したほか、日証金も増担保金徴収措置を解除したことも需給面から追い風となった。

■ブティックス <9272>  2,800円 (+300円、+12.0%)

ブティックス <9272> [東証M]が3日続伸。前週末27日の取引終了後、北都銀行(秋田県秋田市)及び荘内銀行(山形県鶴岡市)と、それぞれ業務提携契約を締結したと発表。今回の提携は、顧客からの売却・買収依頼の相互の紹介を行うことが目的。提携により、事業領域及び地理的領域を相互に補完することで、M&Aを検討する中小介護事業所に最適なマッチングを提供するとしている。

■クロスフォー <7810>  252円 (+26円、+11.5%)

クロスフォー <7810> [JQ]が急騰。前週末27日の取引終了後、保有する「Dancing Stone」に関連する知的財産権の非独占的利用と、製造に必要なパーツを購入する権利を付与するライセンス契約書をインド企業4社と締結したと発表しており、海外展開強化につながるとの見方から買われたようだ。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

■ランドコンピ <3924>  1,252円 (+122円、+10.8%)

東証1部の上昇率トップ。ランドコンピュータ <3924> が3連騰し年初来高値を更新。前週末27日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を1.5株に株式分割すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めるとともに、投資家層の更なる拡大を図ることを目的としているという。なお、効力発生日は10月1日。

■日鍛バ <6493>  358円 (+33円、+10.2%)

日鍛バルブ <6493> [東証2]が続急騰。自動車用エンジンバルブメーカーとして、世界的に好調な自動車販売需要を取り込み、22年3月期営業利益は31億5000万円予想(前期実績は1800万円)と急回復見通しにある。エンジンバルブの中に空洞を作り、金属ナトリウムを封入した中空エンジンバルブを戦略的に展開し、とりわけ好採算の傘中空エンジンバルブが業績に寄与している。PERが6倍台であるほか、PBRは解散価値の半値以下である0.4倍台に放置されるなど株価は依然として超割安圏に位置するといってよく、水準訂正高を見込んだ投資資金の流入を誘った。

■GセブンHD <7508>  3,635円 (+330円、+10.0%)

東証1部の上昇率2位。G-7ホールディングス <7508> が急反騰。SMBC日興証券が27日付で、新規に投資判断「1」、目標株価5400円とした。同社は多岐にわたる小売・サービス業を主にフランチャイジー(加盟店)として展開しており、従前はオートバックスセブン <9832> がフランチャイザー(本部)の「オートバックス」が主力だったが、現在は神戸物産 <3038> がフランチャイザーの「業務スーパー」が業績のドライバとなっている。特に、神戸物産のフランチャイジーのなかでも積極的に出店を行っており、同事業での出店が成長ドライバとなることや、「業務スーパー」内に精肉コーナー、青果コーナーを展開することで業務スーパーの集客力を活用し売り上げを確保することに成功していること、バリュエーション面では神戸物産に対して相対的な割安感があることなどに注目している。

■ノムラシス <3940>  305円 (+25円、+8.9%)

東証1部の上昇率4位。ノムラシステムコーポレーション <3940> が続急伸。同社は30日、売上高1兆円を超える国内印刷業界2強の一角のグループ会社からロボット(RPA)保守サポートを受注したと発表しており、業績への寄与などが期待されたようだ。なお、受注先や受注金額については明らかにしていない。

■HENNGE <4475>  5,020円 (+370円、+8.0%) 一時ストップ高

HENNGE <4475> [東証M]が4連騰。30日付の日本経済新聞電子版で「特定の企業や組織を狙い、マルウエア(悪意のあるプログラム)付きのメールを送りつける『標的型攻撃』の対策サービスを10月1日に始める」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、追加する新サービス「クラウドプロテクション」は、米マイクロソフト <MSFT> の「アウトルック」などメールソフトのクラウドと、HENNGEがID管理サービスを運用するクラウドを連携させ、外部からのメールがクラウドに届くと、利用者が受信する前にHENNGE側のクラウドで診断し、安全性を確認できたメールだけ受信を認めるという。なお、診断にはフィンランドのサイバー対策企業エフセキュアのエンジンを採用したとしている。

■東和ハイシス <4172>  3,420円 (+235円、+7.4%)

東和ハイシステム <4172> [JQ]が大幅高で3日続伸。30日午前10時ごろ、21年9月期の単独業績予想について、売上高を22億9400万円から23億5500万円(前期比23.3%増)へ、営業利益を5億4700万円から5億8500万円(同52.3%増)へ、純利益を3億3000万円から3億8500万円(同57.1%増)へ上方修正し、あわせて55円を予定していた期末一括配当予想を65円に引き上げた。主力の「歯科電子カルテ統合システム Hi Dental Spirit XR10-i」の売り上げやオンライン資格確認等システムにかかる売り上げが堅調に推移したことが要因としている。

■フェローテク <6890>  3,065円 (+208円、+7.3%)

フェローテックホールディングス <6890> [JQ]が急反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を4200円から5000円へ引き上げた。同証券では、半導体マテリアル(石英・セラミックス・シリコンパーツなど)や世界的に需要が急増するパワー半導体用基板、5G通信インフラ用サーモモジュールなどの中長期的な成長を評価。一方で、株価は来年のWFE(半導体前工程製造装置)市場の成長率鈍化懸念などから上値の重い展開となっていると推察している。ただ、今後は消耗品比率の高い半導体マテリアルの継続的な需要拡大や、今後本格的な需要拡大期を迎えるパワー半導体用基板やサーモモジュールの成長が織り込まれるのに伴い株価は上昇すると予想。また、営業利益予想も22年3月期160億円から210億円へ、23年3月期192億円から233億円へ引き上げている。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.