30日の米国市場ダイジェスト:NYダウ55ドル安、ハイテクに買い

市況
2021年8月31日 7時39分

■NY株式:NYダウ55ドル安、ハイテクに買い

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は55.96ドル安の35399.84ドル、ナスダックは136.39 ポイント高の15265.89で取引を終了した。予想を下回った経済指標を嫌い、寄り付き後、下落。終日軟調に推移したが、パウエル議長の講演を受け、連邦準備制度理事会(FRB)が当面低金利を維持するとの期待が下値を支えた。一方、ハイテクは強く、ナスダック総合指数は史上最高値を更新して終了。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器、自動車・自動車部品が上昇した一方で、銀行や各種金融が下落した。

通販者向けに後払い決済サービスを提供するITのアファーム(AFRM)はオンライン小売りのアマゾン(AMZN)と提携を結んだことが好感され、大きく買われた。携帯端末のアップル(AAPL)は9月に発表が予定されているアイフォーン13が衛星通信接続機能を搭載するとの憶測に、上昇。オンライン決済会社のペイパル(PYPL)は、顧客に株式取引プラットフォームの提供を検討しているとの報道で買われた。一方、競合となる手数料ゼロの株式取引アプリを運営するロビンフッド(HOOD)は加えて、証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長がオーダーフローの売買を禁止する可能性も示唆したことが嫌気され下落。航空会社のアメリカン(AAL)、ユナイテッド(UAL)などは9月の売り上げ鈍化見通しが嫌気され、軒並み売られた。バイオのモデルナ(MRNA)は日本で同社製の新型コロナワクチンを接種した2人が死亡した事象が嫌気され下落。

ビデオ会議を供給するズーム(ZM)は取引終了後に四半期決算を発表。内容が予想を上回ったものの、第3四半期の見通しがまちまちで時間外取引で売られている。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:予想を下回る米経済指標を意識してドルは伸び悩む

30日のニューヨーク外為市場でドル・円は109円84銭から109円96銭まで上昇して、109円93銭で引けた。8月27日に行われた米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の演説を受けて、年内の金融緩和縮小を織り込むドル買いが優勢となった。しかし、この日発表された7月米中古住宅販売成約指数や8月米ダラス連銀製造業活動指数が予想を下回るとドル買いが後退し、伸び悩んだ。また、欧州連合(EU)が米国に関する渡航制限規制を再導入したため、強い景気回復への期待も後退し、上値を抑制。

ユーロ・ドルは1.1783ドルまで下落後、1.1804ドルまで上昇して1.1797ドルで引けた。域内の8月景況感が今年初めて低下したことに失望したユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は129円55銭から129円71銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3734ドルまで下落後、1.3767ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9148フランから0.9185フランまで上昇した。

■NY原油:強含みで69.21ドル、押し目買い興味残る

NY原油先物10月限は強含み(NYMEX原油10月限終値:69.21 ↑0.47)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比+0.47ドルの69.21ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは67.67ドル-69.64ドル。アジア市場の序盤で69.64ドルまで買われた後、ロンドン市場の序盤で67.67ドルまで反落したが、ニューヨーク市場で69ドル台を回復。ドル売り縮小を意識して上げ幅はやや縮小したが、押し目買い興味は残されており、通常取引終了後の時間外取引でも底堅い動きが続いた。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 41.66ドル -0.83ドル(-1.95%)

モルガン・スタンレー(MS) 104.09ドル -1.36ドル(-1.29%)

ゴールドマン・サックス(GS)413.60ドル -6.09ドル(-1.45%)

インテル(INTC) 53.94ドル +0.05ドル(+0.09%)

アップル(AAPL) 153.12ドル +4.52ドル(+3.04%)

アルファベット(GOOG) 2909.39ドル +18.38ドル(+0.64%)

フェイスブック(FB) 380.66ドル +8.03ドル(+2.15%)

キャタピラー(CAT) 211.45ドル -1.38ドル(-0.65%)

アルコア(AA) 44.05ドル -0.08ドル(-0.18%)

ウォルマート(WMT) 147.70ドル +1.18ドル(+0.81%)

《ST》

提供:フィスコ

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