話題株ピックアップ【昼刊】:KeePer、ルネサス、東エレク

注目
2021年9月2日 11時43分

■KeePer技研 <6036>  3,875円  +235 円 (+6.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位

KeePer技研<6036>が5日続伸となっている。1日の取引終了後、キーパーラボ運営事業の月次動向を発表。8月の既存店売上高は前年同月比1.8%増だった。2ケタ増収を続けていた前月から伸び率は鈍化したものの、今年の8月は全く雨が降らなかった昨年の8月とは正反対に、西日本を中心に記録的な大雨が続いており、このなかで前年同月比プラスを確保したことが好感されているようだ。

■ルネサス <6723>  1,280円  +55 円 (+4.5%)  11:30現在

ルネサスエレクトロニクス<6723>はマドを開けて買われ5連騰となり、約3ヵ月ぶりの高値圏に浮上している。2日付の日本経済新聞朝刊で、「ルネサスエレクトロニクスの柴田英利社長は1日、日本経済新聞の取材に応じ、半導体の安定供給へ向けて積極投資する方針を明らかにした」と報じられており、これが材料視されている。記事によると、短期では災害時などに備えた設備強化に100億円超を、今後3年間では生産能力の増強に大規模な資金を投じるという。また、8月の英企業買収では工場の自動化などIoTを強化し、相乗効果は製品群の組み合わせなどで約360億円の利益貢献を見込むとしている。

■フジ <8278>  2,098円  +78 円 (+3.9%)  11:30現在

フジ<8278>が3日続伸。1日の取引終了後、マックスバリュ西日本<8287>と経営統合すると発表しており、これが好感されているようだ。2024年3月までに合併し、統合新会社を設立する見通し。これに先駆け22年3月1日を効力発生日として、両社は共同持株会社を設立する。この持ち株会社はイオン<8267>の連結子会社となる。

■シノケングループ <8909>  1,157円  +41 円 (+3.7%)  11:30現在

シノケングループ<8909>が大幅続伸している。1日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を50万株(発行済み株数の1.44%)、または5億円としており、取得期間は9月2日から10月15日まで。資本効率の向上及び経営環境に応じた機動的な資本政策を可能とすることが目的という。

■リンナイ <5947>  12,270円  +330 円 (+2.8%)  11:30現在

リンナイ<5947>が5日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が1日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を据え置き、目標株価を前回の1万3000円から1万4000円へ増額しており、これが好材料視されている。レポートでは「中国、米国でのタンクレス給湯器の需要拡大、国内での製品モジュール化による収益性改善等での利益成長」の見方に変更ないと報告。株価は中長期の利益成長を十分織り込んでいないとみている。また、原価低減効果や販売好調を踏まえ、22年3月期の営業利益予想を従来の425億円から460億円(会社計画は410億円)に上方修正した。

■東京エレクトロン <8035>  48,090円  +610 円 (+1.3%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置大手や、SUMCO<3436>などシリコンウエハーメーカー、車載マイコンを手掛けるルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連が高い。前日の米国株市場では半導体関連株が高安まちまちの展開でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続落となったが、画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>がプラス圏で引けるなど強い銘柄もあった。半導体の需給逼迫状態に変わりはなく、4~6月期のシリコンウエハーの出荷が2四半期連続で過去最高を記録(面積ベース)したことが伝えられている。東京市場では外資系証券などによる半導体セクターの評価引き下げに伴いショートポジションがかさんでいたこともあり、その買い戻しが引き続き中心とする主力銘柄の株価に浮揚力を与えているもようだ。

■イチネンHD <9619>  1,257円  +4 円 (+0.3%)  11:30現在

イチネンホールディングス<9619>は3日続伸。1日の取引終了後、上限を40万株(発行済み株数の1.65%)、または5億120万円とする自社株を2日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好感されている。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、消却を前提とした自己株式を取得するとしている。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■JR西日本 <9021>  5,099円  -912 円 (-15.2%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ

JR西日本<9021>は急落。1日取引終了後、公募増資を実施し約2780億円を調達すると発表した。この日は、公募増資による1株当たり利益の希薄化を嫌気する大量の売りを浴びている。国内外で4854万5400株の公募による新株発行と上限412万1700株のオーバーアロットメントによる売り出し・第三者割当増資を実施する。財務基盤の強化を進め、調達資金は設備投資資金などに充てる。発行価格は9月13日から15日までのいずれかの日に決定する。 

■ワークマン <7564>  6,790円  -260 円 (-3.7%)  11:30現在

ワークマン<7564>は反落。1日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.8%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。戻り梅雨による低温の影響で、空調ファン付ウェアやサマーワーキングウェア、猛暑対策小物などの夏物商品が低調に推移した。なお、チェーン全店売上高は同0.7%減だった。

■レカム <3323>  100円  +13 円 (+14.9%)  11:30現在

レカム<3323>が急動意、寄り後早々に20%高と超低位株ならではの派手な上げ足をみせ、100円台を回復した。同社は中小企業を主要顧客に複合機や情報機器などの販売を行っている。1日取引終了後、ウイルス除菌装置「ReSPR」の中国における販売でサンワサプライ上海と業務提携したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。同社株が100円台に乗せたのはザラ場ベースで8月10日以来となる。

■データセクション <3905>  436円  +53 円 (+13.8%)  11:30現在

データセクション<3905>が6連騰。ここ、人工知能(AI)関連に位置づけられる銘柄に動意含みのものが増えているが、AI分野を深耕する同社は同関連株のなかでも400円近辺の値ごろ感が魅力で投資資金を誘導している。ビッグデータ分析に強みを持ち、法人向けマーケティング支援ツール手掛けるほかシステム開発やコンサルティング事業でも実績が高い。デジタル庁発足に伴う行政のデジタルシフトに加え、海外でもデジタルトランスフォーメーション(DX)の担い手として活躍し中期成長期待が強い。人材コストやのれん償却負担などで22年3月期営業損益は5000万円の赤字~1億円の黒字予想と低調ながら、トップラインは着実に伸びており、損益面でも海外での大型案件獲得が下期に寄与する可能性がある。

■日本金銭機械 <6418>  614円  +54 円 (+9.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位

日本金銭機械<6418>が急動意。2024年度上期から流通する新1万円札の印刷が1日から始まったと複数メディアで報じており、これを受けて貨幣処理機メーカー大手の同社に入れ替え需要などを期待する買いが向かっているようだ。新1万円札は渋沢栄一の肖像画が印刷され、偽造防止のために最先端の技術を用いたホログラムなどが使われているという。

■ユニバンス <7254>  610円  +51 円 (+9.1%)  11:30現在

ユニバンス<7254>が続伸、5日移動平均線をサポートラインとして強力な上昇波動を形成している。2007年2月以来約14年7か月ぶりの高値圏に浮上している。日産自動車<7201>向けを主力とする自動車部品会社で、世界的な自動車販売の好調を背景に業績面で追い風が強い。生産ライン集約や内製化の推進といった合理化効果も寄与し、22年3月期業績は営業損益が30億円の黒字(前期実績は6億6100万円の赤字)を予想するなど急回復を見込んでいる。世界的な電気自動車(EV)シフトの動きを背景にEVなど電動車向け軽量・小型ギヤボックスの製造も進めている。PER5倍台でPBR0.7倍台と指標面からは依然として評価不足が歴然で、上値余地に期待した買いが勢いを増している。

■コメ兵ホールディングス <2780>  1,701円  +137 円 (+8.8%)  11:30現在

コメ兵ホールディングス<2780>が急動意、1600円近辺のもみ合いを一気に上放れてきた。時価は2018年10月以来約3年ぶりの高値圏に突入している。名古屋を本拠に宝石、貴金属、ブランド品などのリユースを手掛けており、業界トップの実力を誇る。ここ中古車ブームと同様に、ローレックスなど中古の高級時計に対するニーズが高まり価格が高騰している。同社の収益環境に追い風材料となっている。業績は22年3月期は増収効果を映し、営業利益が前期比3.7倍の21億9000万円と高変化を見込む。

■グラファイトデザイン <7847>  655円  +28 円 (+4.5%)  11:30現在

グラファイトデザイン<7847>は急反発している。1日の取引終了後、22年2月期の単独業績予想について、売上高を25億5300万円から28億円(前期比7.5%増)へ、営業利益を1億5700万円から3億8000万円(同91.9%増)へ、純利益を1億500万円から2億5100万円(同99.2%増)へ上方修正し、営業減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感されている。ゴルフはコロナ禍で3密を避けるスポーツとして事業環境が改善。これを受けて、自社ブランドシャフト「TourAD」に対する直販受注や、カスタム受注が想定を上回って推移していることが要因。また、米国市場においても「DIシリーズ」を中心とした自社ブランドシャフトの販売が計画を上回ったことが寄与する。

●ストップ高銘柄

東京機械製作所 <6335>  1,633円  +300 円 (+22.5%) ストップ高   11:30現在

明和産業 <8103>  647円  +100 円 (+18.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

アルー <7043>  1,091円  +150 円 (+15.9%) ストップ高   11:30現在

以上、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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