話題株ピックアップ【夕刊】(1):セレス、レーザーテク、フロンテオ

注目
2021年9月3日 15時12分

■セレス <3696>  3,250円  +500 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

セレス<3696>がストップ高。2日の取引終了後、持ち分法適用関連会社のビットバンクがミクシィ<2121>と資本・業務提携したと発表。これにより、今後の拡大が予想される暗号資産市場において、ビットバンクの財務健全性の強化や既存事業の更なる拡大のほか、新規事業の創出を目的とした投資が可能となる。ビットバンクは、ミクシィを引受先とする70億円の第三者割当増資とセレスからの5億円の追加出資をあわせ、総額75億円の資金調達を行う。なお、引き続きビットバンクはセレスの持ち分法適用関連会社となる。あわせて、21年12月期純利益予想を20億円から30億円(前期比4.0倍)へ上方修正した。ビットバンクが資金調達することに伴い、持ち分変動利益を特別利益として計上する見込みとなったことが要因。

■シーアールイー <3458>  1,830円  +163 円 (+9.8%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

シーアールイー<3458>は大幅反発し年初来高値を更新。2日の取引終了後、開発した物流施設「ロジスクエア大阪交野」(大阪府交野市)の信託受益権をCREロジスティクスファンド投資法人<3487>へ売却すると発表。売却価格は223億円で、22年7月期第1四半期に収益計上する予定だ。

■レーザーテック <6920>  26,660円  +1,960 円 (+7.9%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

レーザーテック<6920>が一時2000円超の上昇をみせたほか、東京エレクトロン<8035>も7連騰と上値追いを継続。また、シリコンウエハー世界トップシェアの信越化学工業<4063>も5連騰と気を吐いており、半導体関連株が総じて強い動きを示している。半導体の需給逼迫が続いているが、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)によると、半導体メモリーやロジックなどの基板素材であるシリコンウエハーの21年4~6月期の世界ベース出荷面積は2四半期連続で過去最高を記録、信越化やSUMCO<3436>など関連企業の収益機会も一段と広がっている。韓国のサムスン電子や台湾のTSMCなどの大手半導体メーカーは生産能力増強を競っている状況で、日本の半導体製造装置メーカーに吹く追い風も強い。そうしたなか、前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発し、再び過去最高値をうかがう動きにあり、東京市場でも同関連銘柄の株価を後押しする格好となった。

■FRONTEO <2158>  1,727円  +115 円 (+7.1%)  本日終値

FRONTEO<2158>は反発。2日の取引終了後、法務知財関連のトピックを扱う会員制ポータルサイト「FRONTEO Legal Link Portal」の登録会員数が5000人を突破したと発表。「FRONTEO Legal Link Portal」は2020年6月に開設され、国際訴訟における証拠開示手続きや不正調査など、有事対応に関わる企業の法務担当者などに実務法務に役立つ情報を発信している。

■丸和運輸機関 <9090>  1,628円  +89 円 (+5.8%)  本日終値

丸和運輸機関<9090>が5連騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付で、投資判断を「アンダーウエート」から「ニュートラル」とし、目標株価を1400円から1480円へ引き上げた。同証券では、22年3月期第1四半期(4~6月)業績でEC・常温や医薬・医療物流の増収に加え、コスト抑制の効果が確認され、第2四半期以降も業績改善が続くと予想。また、21年10月予定のマツモトキヨシホールディングス<3088>とココカラファイン<3098>の経営統合により、同社業績へのポジティブな業績影響を織り込む可能性があると指摘。22年3月期の営業利益予想を92億5100万円から99億9800万円へ、23年3月期を同103億4100万円から107億7800万円へ引き上げている。

■ヘリオス <4593>  2,322円  +125 円 (+5.7%)  本日終値

ヘリオス<4593>が3日ぶりに急反発。同社は理化学研究所から特許ライセンスを受けた創薬ベンチャーで、iPS細胞関連技術を活用した治療薬の開発を手掛けており、大日本住友製薬<4506>とは協業関係にある。2日取引終了後、国立国際医療研究センターとの共同研究で、免疫拒絶のリスクを低減する次世代iPS細胞「ユニバーサルドナーセル」から膵臓β細胞への分化誘導を確認したことを発表した。今後は分化誘導の最適化並びに糖尿病モデル動物での有効性及び安全性の確認を進める研究を進めていく方針。糖尿病の新たな治療法開発に向け一歩前進を示したことで、これを好感する買いを呼び込んでいる。

■サンリオ <8136>  2,365円  +125 円 (+5.6%)  本日終値

サンリオ<8136>が大幅高で3日続伸し年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付で、投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を1820円から2300円へ引き上げた。同証券では従来、「24年3月期からデジタル娯楽収益拡大により安定的な営業増益局面に入る」とみていたが、キャラクターマーケティング需要拡大や大人・オタク消費増大を背景に、従来想定を上回るキャラクタービジネス市場が回復・拡大していることから「営業黒字転換は22年3月期(従来23年3月期)に前倒し、23年3月期から新たな収益拡大期に入る」との見方に変更。22年3月期の営業損益予想を2億円の赤字から18億円の黒字へ、23年3月期の営業利益予想を25億円から61億円へ引き上げている。

■堺化学工業 <4078>  2,237円  +110 円 (+5.2%)  本日終値

堺化学工業<4078>が後場に入って買われ年初来高値を更新した。同社はきょう、大阪医科薬科大学と酸化亜鉛に新型コロナウイルスの感染性を低下させる効果があることを確認したと発表しており、これが材料視されたようだ。ウィルス溶液に0.1グラムの酸化亜鉛を添加して1時間後の感染性を調べたところ、酸化亜鉛なしと比較して新型コロナの感染性を99%以上減少させることが明らかになったという。酸化亜鉛は塗料や繊維、化粧品、樹脂成型品に広く配合されており、今後は新型コロナの対策用品向け素材としての応用が期待されるとしている。

■KDDI <9433>  3,540円  +127 円 (+3.7%)  本日終値

KDDI<9433>など大手通信キャリアの株価が軒並み上昇。きょう昼ごろ、菅首相が自民党総裁選への出馬を見送る意向を固めたことが複数のメディアによって報じられた。菅氏は携帯電話料金の引き下げに向けた取り組みを進めてきた経緯があることから、今後この政策の方向性に変化が生じるとの見方から思惑的な買いが入っているようだ。ソフトバンク<9434>やNTT<9432>も高い。一方、昨年4月に携帯通信事業に本格参入した楽天グループ<4755>は下落している。

■ENECHANGE <4169>  2,660円  +91 円 (+3.5%)  本日終値

ENECHANGE<4169>が大幅に5日続伸。同社はきょう、運営参画する海外特化型の脱炭素エネルギーファンド「JAPAN ENERGY ファンド(JEF)」を通じて、家庭用電力モニター及び次世代スマートメーターのアプリケーションを提供している米センスに出資したと発表。各国がスマートメーターの導入を進め、更なる機能搭載に向け進化するなか、センスの次世代スマートメーターは大きな成長の可能性を秘めていると考え、日本のエネルギーのデジタル化に貢献できる技術を持っていると見込まれることが出資の主な理由。なお、JEFを通じた出資は、定置用蓄電池開発を手がける米アンブリに続き2社目となる。

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