前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年9月9日 5時30分

■東応化 <4186>  7,790円 (+350円、+4.7%)

東京応化工業 <4186> が大幅に7日続伸。SMBC日興証券が7日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を8800円から9500円へ引き上げた。同証券では、レガシー半導体の好調を背景に、KrF用フォトレジストが想定以上になっていると指摘。高純度化学薬品での原料高影響は悪材料だが、中国メーカーの酸化プロピレンの増設計画を考慮すると、22年12月期にかけては概ね沈静化する可能性が高いと判断している。酸化プロピレン市況の反発を踏まえ原料高影響を見直したことで、21年12月期の営業利益予想を215億円から207億円へ下方修正したが、原料高沈静化で22年12月期は同250億円から255億円へ上方修正している。

■ベイカレント <6532>  58,200円 (+2,600円、+4.7%)

ベイカレント・コンサルティング <6532> が大幅続伸。ITコンサルティングを軸に経営戦略の立案と実行支援を行う総合コンサルティング会社で、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に加速した企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れに機敏に対応し収益拡大に反映させている。現在は、デジタル化の進展が遅れていたバックオフィス領域にもDX化の動きが顕在化しており、コンサル案件の増加につながっている。21年2月期営業利益が前の期比7割近い増益を達成したが、続く22年3月期も前期比18%増の160億円を見込むなど高成長が持続する。更に、会社側見通しは保守的との見方が強く、一段の増額の可能性も意識されているもよう。

■SBG <9984>  7,265円 (+322円、+4.6%)

ソフトバンクグループ <9984> が大幅に4日続伸。7日は全上場銘柄のなかで断トツの売買代金をこなし大幅高に買われたが、8日もその余勢を駆って上値を指向、8月3日取引時間中以来となる7000円台を回復した。同社が保有するTモバイル株との交換でドイツテレコム株を取得し、業務面でもグループ企業の欧州での事業連携を図っていく方針で、これが株価を強く刺激する格好となった。株式需給面では貸株調達に伴いショートポジションを組んでいた機関投資家筋の空売り買い戻しを誘発し、株価に浮揚力が働いている。

■オルトP <3672>  476円 (+21円、+4.6%)

オルトプラス <3672> が大幅に3日続伸。同社は8日、NHNテコラス(東京都港区)とスマートフォンゲームの開発や運用コスト圧縮に向けたゲーム運営支援サービスを提供すると発表。オルトPは、NHNテコラスの親会社であるNHN JAPANと2019年に資本・業務提携しており、今回これに基づいてゲーム開発や運営支援に関する包括的な業務提携に合意し、同サービスを提供することとなった。

■放電精密 <6469>  777円 (+33円、+4.4%)

放電精密加工研究所 <6469> [JQ]が3日ぶりに大幅反発。8日付の日刊工業新聞で「バイオマス素材とプラスチックなどの混合溶融技術の確立に乗り出した」と報じられた。記事によると、3月に混合溶融機や微粉化装置の独占製造販売権などを取得し、環境マテリアル開発事業部を新設しており、バイオマスプラスチック製造システムの磨き上げを進めているという。素材劣化の少ない混合溶融材を製造するため、条件出しや装置の改良に取り組むとしている。

■シュッピン <3179>  1,235円 (+49円、+4.1%)

シュッピン <3179> が3日ぶり大幅反発。7日の取引終了後に発表した8月度の月次情報で、売上高が前年同月比11.3%増の30億9600万円と7ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主力のカメラ事業でEC売上高が堅調に推移していることに加えて、時計事業では戦略的商材のラインアップ拡充(在庫投資)が寄与した。また、新規Web会員数も堅調に推移しており、会員数は前月比4029人増の53万6034人となった。

■コーセー <4922>  14,010円 (+540円、+4.0%)

コーセー <4922> が続伸。8日付の読売新聞で「政府は、新型コロナウイルスワクチン接種の進展に合わせ、10月以降、段階的に行動制限を緩和する方針を固めた」と報じられており、外出により化粧品の需要が活発化するとの期待感から買われたようだ。また、資生堂 <4911> 、ポーラ・オルビスホールディングス <4927> なども同様に買われた。

■ワコム <6727>  750円 (+21円、+2.9%)

ワコム <6727> が4日続伸。8日午前11時ごろ、TAKARA & COMPANY <7921> 傘下の宝印刷が業務効率化推進のためのツールとして、ワコムの液晶ペンタブレットのエントリーモデル「Wacom One 液晶ペンタブレット13」を約200台採用したと発表。宝印刷は、有価証券報告書や株主総会招集通知、事業報告書の作成及び新規株式公開(IPO)の支援を行っているが、制作部では原稿の制作や校正作業で、常に大量の紙が印刷され、更に印刷物の保管・廃棄にかかるコストが課題となっていたという。今回、「Wacom One 液晶ペンタブレット13」の導入により、原稿の作成や校正作業のほとんどが電子化されペーパーレス化を大きく進めることができたとしており、大量の紙印刷で発生していたコストが導入1年で65%削減。今後は、紙の保管スペースの抑制や、廃棄処理にかかる費用の削減も期待されているという。

■日ガス <8174>  1,619円 (+34円、+2.2%)

日本瓦斯 <8174> が続伸。8日付の日本経済新聞朝刊で、「自社開発した通信機能付きのスマートメーターの外販を始めた」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、中小のガス販売9社に計7万台を販売するとしており、22年3月期に約2億円の売り上げを見込むという。スマートメーターで取得したデータは日ガスのサーバーを経由して、中小のガス販売9社からは確認ができるが、日ガスからは閲覧できず、書き換えもできない仕組みとなっているという。

■日経レバ <1570>  17,230円 (+330円、+2.0%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が8連騰と上値追い鮮明。7日ザラ場に1万7000円台に乗せた後、終値では1万6000円台に押し戻されたが、8日は改めて買いが優勢となり1万7200円近辺で売り物を吸収した。日経平均株価の動きにリンクしたETFで、価格変動率は日経平均の2倍に基本設定されておりボラティリティが高い。全体相場に新たな方向性が生じると、個人投資家がヘッジ目的や短期値幅取り狙いで参戦するケースが多い。ここにきて、自民党総裁選を前に政治の変化に期待した買いが入り日経平均は一気に水準を切り上げており、日経レバもこれに連動する動きとなっている。需給面では直近9月3日現在で信用買い残が551万口まで急減しており、整理が進捗していた。

■デジタルHD <2389>  1,747円 (+24円、+1.4%)

デジタルホールディングス <2389> が4日続伸。同社は8日、グループ会社のオプトがイルグルム <3690> [東証M]と連携し、LTV(顧客生涯価値)予測に基づくD2C向け広告運用支援を開始したと発表した。オプトのデータ活用プラットフォーム「ONE's Data」と、イルグルムが提供する広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」に実装されているLTV予測機能を活用する。

■インターアク <7725>  2,805円 (+32円、+1.2%)

インターアクション <7725> が反発。7日の取引終了後、イメージセンサ検査関連製品の大口受注を獲得したと発表。受注金額は3億2300万円で、22年5月期第3四半期から第4四半期に売り上げ計上される予定。なお、通期業績予想には織り込み済みとしている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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