本日の注目個別銘柄:ユナイテド海、Hamee、イーソルなど
<6976> 太陽誘電 7570 +250
大幅続伸。岩井コスモ証券は投資判断を「A」を継続し、目標株価を7000円から9400円に引き上げた。第1四半期が好発進となり、通期業績予想は上方修正したが、下期については従来予想のままに据え置いた。上方修正後の会社計画は依然として保守的で上振れの可能性があると分析。半導体不足の影響を、特に自動車向けで注視する必要があるとしながらも、スマホや5G基地局向けが堅調に推移することで吸収できると予想。
<9110> ユナイテド海 4245 +385
急伸。本日は海運株が総じて強い動きだが、なかでも上昇率が目立つ展開になっている。調整色が強まっていたバルチック指数はここ2営業日急伸、2営業日での上昇率は14%超にまで達している。同社はバラ積み船が主力の海運会社であり、同業界の中でもバルチック指数との連動性が高いみられている。なお、バルチック指数は8月下旬の高値水準から9月8日まで約15%の下落となっていた。
<4420> イーソル 1161 +103
急伸。デンソーと業務提携及び資本提携に関する契約を締結したと発表。これまで合弁会社などを通じて車載ソフトウエアの開発連携を行ってきたが、今後、開発連携をさらに強化し、車載関連のソフトウエアプラットフォームの開発に貢献していく計画。また、デンソーでは立会外取引で4.68%の同社株を取得、保有割合は6.60%となる。一方、デンソーとの連携強化に伴う開発投資の増加でもあり、今期業績予想は下方修正。
<2301> 学情 1324 +65
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は7.14億円で前年同期比31.1%増益となっている。上半期は同45.7%減益であり、一転して大幅増益に転じる形に。内定辞退に対応する即応性などが人気となり、「就職博」の売上高が急速に回復する形となっている。据え置きの通期予想15.7億円、前期比32.1%増の達成可能性なども高まる状況とみられる。
<8766> 東京海上 6098 +356
大幅続伸。発行済み株式数の1.1%に当たる750万株、300億円を上限とする自己株式の取得実施を発表している。取得期間は9月14日から11月30日まで。機動的な資本政策を行うことを取得理由としている。300億円の自己株式取得を8月に完了したばかりであり、追加の自己株式取得にはポジティブなインパクトが強まっているようだ。今後の業績に対する自信とも受け止められる形に。
<9842> アークランド 1799 +80
大幅続伸。前日大引け後、上半期業績予想の上方修正を発表、営業利益を95億円から113億円へ増額。販管費及び一般管理費が当初計画を下回り、外食事業で営業外収益に雇用調整助成金及び時短協力金を助成金収入として計上することが上振れの要因。売上高は、新型コロナ対策を行ったうえでの販売促進及びワクチン接種率向上による制限の緩和等で、当初計画通りに推移するものと見込む。
<4203> 住友ベーク 5740 +500
大幅反発。大和証券では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価も5810円から6700円に引き上げている。通期の事業利益は前期比41%増の235億円を予想、会社計画を45億円上回るとみている。中国など海外への封止材投資が小額投資にも拘らず利益を牽引すると期待、自動車関連の需要回復・用途開拓なども業績を押し上げるとみているようだ。
<9433> KDDI 3845 +120
大幅反発。クレディ・スイス証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も4100円から4550円に引き上げている。解約率が想定以上に早期改善を示し、モバイルの収益減を契約数の増加でカバーする道筋が見えてきたとして、業績予想を上方修正しているもよう。加えて、株価調整によってバリュエーション面での割安感が強まったとも評価している。
<3134> Hamee 1456 -160
急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は3.3億円で前年同期比21.2%減、通期予想は22.5億円で前期比3.2%増であり、想定以上に低調なスタートと受けとめられた。国内において周辺アクセサリ、玩具など他社仕入商品の売上が減少したこと、本社での組織変更や子会社における人員増などで人件費が増加したことが減益決算の背景に。前期、前々期と高い収益成長が続いており、短期的なピークアウトも意識へ。
<6619> WSCOPE 999 +74
大幅反発。連結子会社の一部株式を譲渡すると発表した。金銭を対価とする株式売買契約により株式220万6764株、発行済み株式数の15.24%を譲渡する。これにより、第3四半期決算において、約130億円の株式売却益を特別利益に計上するもよう。今回の株式譲渡により、銀行借入を全額返済することで財務基盤の健全化を進める方針。財務制限条項の抵触状況からの脱却も想定される形に。
《ST》