注目銘柄ダイジェスト(前場):日鋳造、コーセル、日本空調など
日鋳造<5609>:1019円(+113円)
大幅反発。独自の低熱膨張合金「レックス」の輸出を開始したと一部で報じられている。「レックス」の引き合いは増加しており、将来的に輸出増加を図っていく計画のもよう。なお、「レックス」の輸出、同社の需要家向け直接輸出は初めてとなるようだ。同社はJAXAと共同で低熱膨張合金の3Dプリンター技術の共同研究を実施しており、直近ではその基礎段階が完了したと発表して急伸した経緯もある。
日本空調<4658>:816円(+79円)
大幅反発。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。22年3月期通期純利益は従来予想の19.5億円から29億円に上方修正。投資有価証券の一部売却によって特別利益を計上することが背景。本業ベースでは予想を変更していない。また、配当計画を引き上げ、上半期配当金は14円から27.5円に修正し、年間では前期比13円増の41.5円としている。前日終値ベースでの配当利回りは5.6%となり、利回り妙味が高まる展開に。
DVx<3079>:1190円(+41円)
大幅反発。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の2.9億円から4.7億円、前年同期比93.9%増にまで上方修正。第1四半期実績から上振れは想定線だが、修正幅は想定以上に大きいとの見方が先行。販管費について、旅費交通費などの想定以上の削減があったほか、一部の経費の執行が遅れたことなどが背景に。なお、通期予想は現状据え置いている。
コーセル<6905>:999円(-138円)
大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は7.9億円で前年同期比12.0%減益となっている。据え置きの上半期計画は18.9億円で同9.0%増益であり、低調な滑り出しと受けとめられているようだ。部品材料不足に伴い製品納期が長期化するなどアジア販売が伸び悩んだほか、部品材料の値上げによる材料費率の上昇などが響いたもよう。なお、受注高は前年同期比で大幅増となっている。
Jリース<7187>:1758円(+52円)
大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表、上半期営業利益は従来の7億円から8.7億円に、通期では14.5億円から16.6億円、前期比76.0%増にまで引き上げ。住居用賃料保証の堅調な推移、成長分野として注力する事業用賃料保証の売上拡大に加え、貸倒コストや債権管理業務における適切なコストコントロールも想定を上回って推移のもよう。年間配当金も従来計画の20円から30円に引き上げ、前期比では25円の増配となる。
うるる<3979>:4375円(+200円)
年初来高値。30日を基準日として1株につき2株の割合で分割すると発表している。投資単位あたりの金額を引き下げ、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが狙い。株式分割が株主還元策の一環として好感されていることに加え、うるるは在宅で働く人向けのクラウドソーシングやビジネスプロセスのアウトソーシングなどを手掛けており、テーマ性があるとの見方も買いを呼んでいるようだ。
パピレス<3641>:1490円(+46円)
大幅に反発。25万株(5.00億円)を上限として自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は2.53%。取得期間は16日から22年2月10日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的。パピレス株が8月20日に年初来安値(1428円)を記録した後、底堅く推移していることも買い安心感につながっているようだ。
セゾン情報<9640>:2030円(+50円)
大幅に3日続伸。22年3月期第2四半期累計(21年4-9月)の営業利益を従来予想の7.00億円から11.00億円(前年同期実績16.67億円)に上方修正している。フィナンシャルITサービス事業で利益率の高い案件を前倒ししたため。計画していた研究開発費の一部が下半期にずれ込んだことも上半期の増益要因となった。通期予想(前期比16.4%減の25.00億円)は据え置いたが、今後修正が必要と判断した場合は速やかに開示するとしている。
《ST》