20日の米国市場ダイジェスト:NYダウ614ドル安、中国危機や債務上限問題を警戒

市況
2021年9月21日 7時47分

■NY株式:NYダウ614ドル安、中国危機や債務上限問題を警戒

米国株式市場は大幅続落。ダウ平均は614.41ドル安の33970.47ドル、ナスダックは330.07ポイント安の14713.90で取引を終了した。中国不動産大手の経営危機が欧米経済や金融市場に波及することを警戒した投資家心理の悪化で寄り付き後、下落。また、イエレン財務長官がウォールストリート・ジャーナル(WSJ)への寄稿で、民主、共和両党の財務当局者やエコノミストの間での圧倒的なコンセンサスが債務上限を引き上げられなければ広範な経済的大惨事が生じるだろうというものだと、警告したことも警戒感に繋がった。連邦公開市場委員会(FOMC)で、連邦準備制度理事会(FRB)が緩和縮小を示唆するとの警戒感も加わり、大幅安となった。セクター別では、自動車・自動車部品やエネルギーの下げが目立った。

金融のゴールドマンサックス(GS)、JPモルガン(JPM)など、中国金融危機への警戒感にそれぞれ大きく売られた。重機メーカーのキャタピラー(CAT)は世界経済の鈍化に伴う需要減少懸念に下落。暗号資産取引プラットフォームを提供するコインベース(COIN)は、証券取引委員会(SEC)からの警告を受け、仮想通貨を貸し出し利息が得られる「レンド」計画を撤回したと発表し、下落した。一方、政府が新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した外国人の入国を許可する渡航制限緩和の方針を示したため航空会社のアメリカン(AAL)、ユナイテッド(UAL)、デルタ(DAL)はそれぞれ上昇。また、製薬会社のファイザー(PFE)は同社製新型コロナワクチンが5歳から11歳児にも有効であると発表し、小幅高となった。

投資家の恐怖心を示すVIX指数は28.79まで上昇し、5月来で最高となった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:中国金融不安でリスクオフ

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円65銭から109円32銭まで下落して、109円38銭で引けた。中国不動産大手の経営危機が欧米の金融市場や経済に悪影響を与えるとの警戒感が高まり、欧米株式相場の急落に伴うリスク回避の円買いや金利低下に伴うドル売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1705ドルから1.1737ドルまで反発し、1.1726ドルで引けた。ユーロ・円は128円14銭まで下落後、128円51銭まで反発。ポンド・ドルは1.3685ドルから1.3641ドルまで下落した。英中央銀行の金融政策決定会合を控え、新型コロナデルタ変異株流行による景気回復の鈍化を受け、早期の金融引き締め観測が後退し、ポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは0.9299フランから0.9271 フランまで下落した。

■NY原油:続落で70.14ドル、欧米株安を嫌気した売りが強まる

NY原油先物11月限は続落(NYMEX原油11月限終値:70.14 ↓1.68)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比-1.68ドルの70.14ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは69.71ドル-71.93ドル。中国発の信用不安を警戒して原油先物はじり安となった。欧米株式の下落を受けて下げ幅は拡大し、一時69.71ドルまで下落した。ただ、通常取引終了後の時間外取引で70.77ドルまで戻しており、下げ幅はやや縮小している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 39.11ドル -1.39ドル(-3.43%)

モルガン・スタンレー(MS) 98.63ドル -3.12ドル(-3.07%)

ゴールドマン・サックス(GS)378.13ドル -13.33ドル(-3.41%)

インテル(INTC) 52.98ドル -1.28ドル(-2.36%)

アップル(AAPL) 142.94ドル -3.12ドル(-2.14%)

アルファベット(GOOG) 2780.34ドル -48.93ドル(-1.73%)

フェイスブック(FB) 355.70ドル -9.02ドル(-2.47%)

キャタピラー(CAT) 190.82ドル -8.93ドル(-4.47%)

アルコア(AA) 48.46ドル -0.37ドル(-0.76%)

ウォルマート(WMT) 142.74ドル -1.99ドル(-1.37%)

《ST》

提供:フィスコ

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