話題株ピックアップ【夕刊】(2):東芝、メディアドゥ、ソフトバンクG

注目
2021年9月21日 15時16分

■東芝 <6502>  4,730円  +10 円 (+0.2%)  本日終値

東芝<6502>が高い。午後1時30分ごろ、2228万690株(消却前発行済み株数の4.89%)の自社株を9月30日付で消却すると発表しており、これが好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は4億3300万株となる予定だ。

■メディアドゥ <3678>  5,000円  +5 円 (+0.1%)  本日終値

メディアドゥ<3678>は後場プラス圏に浮上。同社はきょう、資本・業務提携している出版取次大手のトーハン(東京都新宿区)や、出版社と共同で「NFTデジタル特典付き出版物」を開発したと発表。今回、共同開発を行った出版社は扶桑社(東京都港区)と主婦の友社(東京都品川区)で、両社が刊行する雑誌や写真集にNFTデジタル特典を付け、10月12日から順次全国の書店で販売を行う。あわせて、同じく12日にNFTの発行や販売が可能なプラットフォーム「メディアドゥNFTマーケットプレイス(仮称)」をサービス開始予定であることも明らかにした。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,329円  -332 円 (-5.0%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が売り気配スタートで急反落。前週末は5日ぶりに反発したがきょうは改めて売り直される展開となっている。中国不動産大手の恒大集団の資金繰り不安を背景とした巨額のデフォルトリスクが世界株市場を揺るがしている。前日の米国株市場では主要株指数が揃って急落、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は2%を超える下げとなった。米ハイテク企業に積極投資する同社は同指数との株価連動性が高く、足もとの下げを助長している。また同社は、中国電子商取引最大手のアリババ<BABA>をはじめ、中国ネット系企業への出資も目立っていることから、目先取り沙汰されている中国リスクが重荷となりやすい。

■マネックスグループ <8698>  570円  -26 円 (-4.4%)  本日終値

マネックスグループ<8698>やセレス<3696>が大幅安。中国不動産大手の中国恒大集団の資金繰り懸念を背景に世界同時株安の様相を呈しているが、こうしたリスク回避の流れが仮想通貨(暗号資産)市場にも波及している。前週末に4万7000ドル水準で推移していたビットコイン価格は前日20日から下げが加速し、足もと一時4万ドル近辺まで急落する場面があった。これを受け、全体相場の地合い悪化も影響する形で、仮想通貨関連株に幅広く売りが出ている。リミックスポイント<3825>、gumi<3903>、GMOフィナンシャルホールディングス<7177>なども安い。

■日経レバ <1570>  16,840円  -730 円 (-4.2%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅反落。一気に1万7000円台を割り込み、今月9日以来約2週間ぶりに1万6000円台まで水準を切り下げた。中国の恒大集団の資金繰り不安が強まるなか、巨額のデフォルトリスクへの警戒感から世界同時株安の様相となっている。前日の米国株市場ではNYダウが一時900ドルを超える下げをみせたのをはじめ、主要株3指数がいずれも急落、恐怖指数と称されるVIX指数も25.71まで急上昇しており、これを受けて東京市場でもリスク回避ムードが強まっている。日経レバは日経平均株価にリンクされたETFで変動率が2倍に基本設定されておりボラティリティの高さが特徴。全体相場が波乱含みとなる局面では投資マネーの売り買いが活発化する傾向がある。

■ファナック <6954>  25,575円  -1,055 円 (-4.0%)  本日終値

ファナック<6954>、安川電機<6506>などの機械株の下げが目立つ。中国の恒大集団の資金繰り悪化による巨額のデフォルトリスクが懸念されるなか、中国向け売上依存比率の高い設備投資関連株には逆風が意識されている。業種別騰落率で「機械」は東証1部33業種中で一時値下がり率トップとなった。今回の恒大集団の問題に先立って中国の経済指標も景気の減速傾向を示しており、中国関連株に位置づけられる銘柄群には目先筋の売り圧力が強まった。

■東京エレクトロン <8035>  54,070円  -1,360 円 (-2.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株が大きく下値を探る展開を余儀なくされている。中国不動産大手の恒大集団の巨額債務が懸念されているほか、米国ではFOMCを控え前倒し的なテーパリングに向けた警戒感も強く、世界株市場は再びリスクオフの様相を強めている。前日の米国株市場ではNYダウをはじめ主要株指数が揃って急落をみせたほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続落し、主要指数を上回る下げ率で2.4%安に売り込まれた。これを受けて東京市場でも、これまで相場の牽引役を担っていた半導体セクターの主力株にも利益確定の売りが表面化している。

■三菱UFJ <8306>  632.5円  -9.6 円 (-1.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが売られる展開。中国不動産大手の恒大集団の債務問題がクローズアップされているが、ドル建て債券も保有していることで警戒感が強い。そうしたなか前日の米国株市場ではリスク回避の売りが集中し、NYダウが一時900ドルを超える下落をみせたが、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>やシティグループ<C>、バンカメ<BAC>など金融主力株が軒並み売り込まれ、全体相場の下げに影響した。米長期金利は一時1.31%台まで急落しており、運用環境の悪化が株価にネガティブ材料となっている。東京市場でも米国事業を展開する大手金融株には売り圧力が強まった。

■サン電子 <6736>  3,080円  -40 円 (-1.3%)  本日終値

サン電子<6736>が後場下げ幅を縮小。正午ごろ、未定としていた第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高155億8300万円(前年同期比29.3%増)、営業利益10億2500万円(前年同期5億9900万円の赤字)を見込むとし、営業損益が大幅に黒字転換する見通しであることが好感された。イスラエル連結子会社であるセレブライト社の上場手続きが完了したことに伴い、これらの影響を考慮したという。なお、最終損益予想は引き続き未定としている。

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