注目銘柄ダイジェスト(前場):ジューテック、JNS、郵船など
あさひ<3333>:1343円(-79円)
大幅続落。前日に上半期決算を発表、営業利益は49.8億円で前年同期比18.1%減益となっている。従来会社計画50億円の水準で着地しているが、第1四半期は同36.9%の大幅増益であったため、6-8月期は一転して大幅減益となる形に。既存店の月次動向から6-8月期の伸び率鈍化は相当程度想定されていたものの、2ケタ減益転落をネガティブ視する動きが先行している。
JNS<3627>:560円(+43円)
大幅反発。22年2月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の2.7億円から4.5億円、前期比88.3%増にまで上方修正。第1四半期は営業赤字に転落していたこともあって、大幅上方修正にはサプライズも強まる形に。NintendoSwitch向けソフトやHealthTechサービスが好調に推移しているほか、GIGAスクール構想の進展によって、EdTech領域におけるデジタル化需要も拡大しているようだ。
ジューテック<3157>:1386円(+260円)
一時ストップ高。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の3億円から10.5億円、前年同期比5.3倍の水準にまで引き上げ。木材製品の高騰などによる売上増加が収益上振れの背景のようだ。第1四半期の段階で上半期計画は上回っていたものの、修正幅の大きさがインパクトにつながっているもよう。上半期決算時には通期計画の上方修正も想定される形に。
INPEX<1605>:888円(+31円)
大幅続伸。原油価格の上昇が材料視される展開になっている。前日のWTI原油先物は前営業日比で1.47ドル高の1バレル=75.45ドルと大幅に5日続伸の展開、約3年ぶりの高値水準となっている。米国株式市場でも石油関連株が物色される流れに。経済活動再開に伴う需要増が見込まれる中、ハリケーン「アイダ」の被害を受けた原油生産の減少によって、供給ひっ迫への思惑が高まる状況となっているようだ。
郵船<9101>:9550円(-720円)
大幅続落。本日は上半期末配当権利取り最終日となっているが、権利落ち後の株価下落を見込んだ手仕舞い売り圧力も強まっているもよう。現在の同社の配当予想は上半期末が200円で期末が500円の年間700円、配当利回りは前日終値ベースで6.8%の高水準だが、配当権利取り妙味から8月以降の株価上昇率は一時92%の水準まで上昇しており、権利落ち後の下落リスクは強く意識されているようだ。他の海運株にも売りが先行。
クラウドW<3900>:1770円(+4円)
3日続伸。IT人材マッチングサービスを運営するコデアル(東京都千代田区)の全株式を取得して子会社化すると発表している。取得株数は12万3000株、取得価額は非開示。譲渡実行日は10月1日の予定。コデアルはダイレクト型マッチングプラットフォーム「CODEAL」を展開しており、登録ユーザー数は1万5000人を超える。子会社化で同社の顧客やワーカーアセットを獲得し、新たに月額課金型のサービスモデルを拡大させる。
3Dマトリクス<7777>:299円(+8円)
大幅に3日続伸。日本消化器内視鏡学会から吸収性局所止血材「ピュアスタット」の適正使用指針が公表されたことを明らかにしている。適正使用指針は、保険償還予定または保険償還後の医療機器について医療従事者に対して適正使用を周知する目的で公表される。今回はピュアスタットの保険償還に先立って公表された。また、8月27日に発行した新株予約権のうち9550個(発行総数の14.7%)の大量行使があったと発表している。
カイオム<4583>:235円(+3円)
大幅に反発。開発を進めているがん治療用候補抗体CBA-1535について、中国で特許査定通知を受領したと発表している。現在、欧州などで特許出願中で、既に日本、英国、米国で特許が成立している。CBA-1535は、複数の抗原に対する特異性を持つ多重特異性抗体Tribodyの技術を用いて創製されたがん治療用候補抗体。適応疾患として悪性中皮腫や小細胞肺がん、非小細胞肺がんなどが想定されているという。
《ST》