前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2021年9月29日 5時20分

■日本郵船 <9101>  9,430円 (-840円、-8.2%)

東証1部の下落率8位。日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> をはじめ海運株が売りに押される展開となった。前日27日は東証1部売買代金のトップスリーを海運大手3銘柄が占めるという異例の展開となったが、3銘柄ともに株価は大きく水準を切り下げた。新型コロナウイルス感染者数の急減を背景に株式市場ではリターンリバーサルの動きが誘発され、個人消費に絡む内需関連株への投資資金シフトが鮮明となるなか、海運を筆頭にこれまで買われていたグローバル景気敏感株には利益確定の売り圧力が顕在化した。

■Appier <4180>  1,566円 (-117円、-7.0%)

Appier Group <4180> [東証M]が続急落。27日の取引終了後、1112万5200株の海外売り出しを実施すると発表しており、株式需給の悪化が懸念されたようだ。売り出し価格は、9月29日から10月1日までのいずれかの日に決定される予定。

■あさひ <3333>  1,333円 (-89円、-6.3%)

あさひ <3333> が続急落。同社は27日取引終了後に、22年2月期第2四半期累計(2月21日~8月20日)の単独決算を発表。営業利益が前年同期比18.1%減の49億8400万円にとどまったことがネガティブ視されたようだ。売上高は同2.3%増の400億6000万円で着地。「密」を避ける移動手段として自転車の需要は堅調だったが、人件費や広告宣伝費など販管費が増加したことが利益面に影響した。なお、通期業績予想は売上高700億円(前期比0.8%増)、営業利益54億5000万円(同20.6%減)とする従来見通しを据え置いている。

■あすか薬HD <4886>  1,060円 (-30円、-2.8%)

あすか製薬ホールディングス <4886> が続落。27日の取引終了後、22年3月期業績予想について、最終損益を8億円の黒字から26億円の赤字へ修正しており、一転赤字となる見通しを示したことが嫌気されたようだ。国内における経口子宮筋腫治療剤「CDB-2914」の製造販売承認申請を取り下げたことに伴い、特別損失を計上する見込みとなったことが要因。一方、主力の医療用医薬品事業を中心に堅調に推移していることや費用削減などが奏功し、売上高は520億円から545億円へ、営業利益も15億円から35億円へ上方修正した。なお、同社は今年4月に持ち株会社体制に移行したため前期との比較はない。

■DyDo <2590>  5,820円 (-120円、-2.0%)

ダイドーグループホールディングス <2590> が続落。27日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の国内飲料事業販売状況で、販売本数が前年同月比12.3%減と2ケタ減となった。稼働日数が1日少なかったほか、自販機チャネルがコーヒー飲料、その他飲料ともに減少したことが響いた。

■東エレク <8035>  53,840円 (-570円、-1.1%)

東京エレクトロン <8035> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連株への売りが目立つ展開。ここにきて、出遅れていた内需株に物色の矛先が向かう一方で、外需系の電機や機械セクターに利益確定の動きが強まった。前日27日の米国株市場でも長期金利の上昇基調が鮮明となるなか、ハイテク株比率の高いナスダック市場の軟調が続いており、半導体関連株もマイクロン・テクノロジー <MU> が買われる一方、エヌビディア <NVDA> が下げるなど高安まちまちの動きとなった。東京市場でも先駆した半導体周辺株は目先ポジション調整の売りが出やすい状況にあった。

※28日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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