話題株ピックアップ【夕刊】(1):エアトリ、塩野義、子育て関連

注目
2021年9月30日 15時16分

■エアトリ <6191>  4,400円  +500 円 (+12.8%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

エアトリ<6191>が続急騰。17年2月につけた上場来高値3920円を約4年7カ月ぶりに塗り替えた。29日の取引終了後、Googleホテル広告に「エアトリ国内ホテル」宿泊プラン情報の掲載を開始したと発表。「Googleホテル広告」は、宿泊情報を登録することで、Google検索やGoogleマップ上で宿泊施設の料金や空き状況をユーザーに表示できるサービス。エアトリ国内ホテルはGoogleホテル広告を日本で展開していくパートナーになった。今後はGoogleホテル広告を通じて、宿泊情報が世界中のユーザーに届くようになり、新規顧客獲得機会の増加が見込まれる。

■ポピンズ <7358>  3,695円  +365 円 (+11.0%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

ポピンズホールディングス<7358>やグローバルキッズCOMPANY<6189>、JPホールディングス<2749>といった子育て関連株が高い。29日に自民党の新総裁に選出された岸田文雄氏は、公約で子育て世帯の住居費・教育費の支援強化を取り上げるなど、子育て支援に力を入れている。同氏は年内に数十兆円規模の経済対策を決定する方針だが、そのなかで子育て支援策が打ち出される見通しだ。これを受け、子育て関連株が買い人気となっている。

■日本電気硝子 <5214>  2,655円  +245 円 (+10.2%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

日本電気硝子<5214>は急反発。29日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を2800億円から2950億円(前期比21.5%増)へ、営業利益を280億円から340億円(同92.5%増)へ、純利益を210億円から270億円(同77.0%増)へ上方修正した。主力の薄型パネルディスプレー(FPD)用ガラスやガラスファイバーを中心に堅調な需要が続き、想定を上回る見込みとなったことが要因としている。同時に、上限を500万株(発行済み株数の5.17%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表。取得期間は10月1日から12月30日までで、中期経営計画「EGP2021」の成果として株主還元の充実を図るためという。

■KNTCT <9726>  1,950円  +131 円 (+7.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

KNT-CTホールディングス<9726>が7連騰で年初来高値を連日更新。きょうの日本経済新聞朝刊で「近畿日本ツーリスト、クラブツーリズムなどを傘下に持つKNT-CTホールディングス(HD)はKDDIと提携し、旅行や趣味に関するオンラインサービスを始める」と報じられた。記事によると、2024年度までに100万人の利用者の獲得を目指すという。新型コロナウイルス禍で旅行需要が急減する中、新たな収益源に育てるとしており、今後の展開に期待が高まっているようだ。このほか、緊急事態宣言が30日をもって全面解除となることも引き続きポジティブ材料となっている。

■チャームケア <6062>  1,798円  +117 円 (+7.0%)  本日終値

有料老人ホームを運営するチャーム・ケア・コーポレーション<6062>が続急伸し、今月17日につけた上場来高値を更新した。自民党の岸田文雄新総裁が29日の就任記者会見で、経済政策の一環として介護職の給与引き上げに力を入れる意向を示したことで、関連株に買いが広がっている。同社のほか、介護事業を展開するソラスト<6197>、セントケア・ホールディング<2374>、アスモ <2654>が大幅高に買われているほか、介護施設利用者に衣類・タオルのレンタルや日用品を提供するエラン<6099>なども高い。

■パンパシHD <7532>  2,318円  +134 円 (+6.1%)  本日終値

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が後場一段高。同社はきょう、グループのパン・パシフィック・リテールマネジメントが香港で回転寿司店「鮮選寿司 OP Mall店」を10月29日にオープンすると発表。「鮮選寿司 OP Mall店」はグループ初となる回転寿司店で、センワン西駅前の商業施設で展開するDON DON DONKI OP Mall本店内に出店する。同社グループは今後も、国際競争力を持った新たな流通を創造し、香港での店舗開発を着実に進めるとともに、日本の農畜水産物などを積極的に展開することで、日本国外におけるジャパンブランド商品の更なる認知向上と消費拡大を図るとしている。

■ワタミ <7522>  1,173円  +65 円 (+5.9%)  本日終値

19都道府県に発令されている新型コロナウイルスの緊急事態宣言が30日で全面解除となることを受けて、個人消費関連に年初来高値を更新する銘柄が目立つ。飲食店ではワタミ<7522>が連日大幅高に買われているほか、トリドールホールディングス<3397>は上場来高値を更新、ブロンコビリー<3091>、きちりホールディングス<3082>、鳥貴族ホールディングス<3193>、コメダホールディングス<3543>、サイゼリヤ<7581>などが新値街道を走る展開となっている。また、元気寿司<9828>は3月22日以来、約半年ぶりの年初来高値更新を果たしている。

■塩野義製薬 <4507>  7,654円  +390 円 (+5.4%)  本日終値

塩野義製薬<4507>が続伸し年初来高値を更新。同社は29日に記者会見を行い、手代木功社長は開発中の新型コロナウイルス治療の飲み薬について、21年中の承認申請を目指すことを表明したことが伝わっている。22年3月までに国内で100万人分を生産する、という。飲み薬は、点滴タイプの治療薬に比べ投与しやすいメリットがあり海外での供給も視野に入れている。同社はワクチンも開発している。この日は、新型コロナ向け飲み薬やワクチンの開発に期待する買いが流入した。

■BASE <4477>  1,096円  +44 円 (+4.2%)  本日終値

BASE<4477>は4日ぶり反発。9月中旬以降は調整色の強い展開を強いられ、前日は1038円まで水準を切り下げ4ケタ大台割れも意識させたが、一転してきょうは大口買いが入り切り返しを鮮明としている。同社は個人や小規模事業者を対象としたECサイト制作の運営を行っている。29日取引終了後、ネットショップ作成サービス「BASE」がショートムービープラットフォーム「TikTok」とプロダクト連携を目的に提携したことを発表、これがポジティブサプライズとなった。BASE加盟店はTikTokを活用したネットショップへの集客・販促が可能になることで、収益成長に向けた足場となるとの思惑が投資資金を誘導している。

■キーエンス <6861>  67,000円  +2,610 円 (+4.1%)  本日終値

キーエンス<6861>、村田製作所<6981>、任天堂<7974>が高い。日経平均株価の10月1日の定期入れ替えに伴い、日経平均株価の新規採用銘柄となる3銘柄は軒並み買われた。一方、日清紡ホールディングス<3105>と東洋製罐グループホールディングス<5901>、スカパーJSATホールディングス<9412>の除外3銘柄はそろって値を下げている。日経平均入れ替えに伴い、この日の引けにかけリバランスの動きが発生するとみられている。

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