富田隆弥の【CHART CLUB】 「10月第1週がポイント」
◆9月期末を通過、自民党総裁選も終わり、10月は下旬から発表が本格化する中間決算や11月の衆院選が焦点になる。だが、その前に、NYダウの下落や米国長期金利の上昇、原油高、ドル上昇など、米国のマーケットで不穏な動きが表れていることは気にかけておかなければならない。
◆中国不動産大手・恒大集団の資金繰り懸念がひとまず薄らいだと思ったら、今度は米国で債務上限問題とインフレ懸念が台頭。NYダウは9月27日に3万5061ドルまで戻したものの、25日移動平均線(29日時点3万4733ドル)を抜け切ることができず頭を叩かれて再び軟化。9月20日につけた安値の3万3613ドルや200日移動平均線(同3万3213ドル)を試す動きとなってもおかしくない雲行きだ。
◆9月30日の日経平均株価は2万9452円引け(安値は2万9311円)と、14日の高値3万0795円から調整が続く。日足チャートは8月20日の安値(2万6954円)からの上げ幅(3841円)に対する38.2%押し(2万9327円)を入れ、25日移動平均線(30日時点2万9474円)に差し掛かり、下げ幅は9月3日に空けた窓埋め(2万9149円)にも近づく。サイコロジカルは4勝8敗で、10月1日がマイナスで引けると3勝9敗になる。
◆スピード調整としては「そろそろ一巡」と見ることもできるが、日本株は「米国市場次第」でもある。10月相場は荒れやすいアノマリー(経験則)もあり、NYダウの調整には注意が必要だが、4日に岸田新内閣が発足することもあり、日経平均株価はこの10月第1週にコツンと切り返せるかがポイントになる。NYダウの反転と併せて注目しておきたい。
(9月30日 記、毎週土曜日に更新)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
株探ニュース