話題株ピックアップ【夕刊】(2):ディスコ、東エレク、ファストリ
■クスリアオキ <3549> 7,450円 +150 円 (+2.1%) 本日終値
クスリのアオキホールディングス<3549>は8日ぶりに反発。6日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の月次営業速報で、既存店売上高は前年同月比2.1%減と前年割れが続いたものの、6月が同6.8%減、7月が同6.1%減、8月が同4.9%減と減収率が縮小傾向にあり、9月もこれを持続したことが好感された。客単価が同1.9%増と堅調に推移したほか、客数が同3.9%減と前月の同6.9%減から改善したことが寄与した。なお、全店売上高は同11.6%増だった。
■ディスコ <6146> 29,290円 +470 円 (+1.6%) 本日終値
ディスコ<6146>が続伸。半導体製造装置メーカーで切断装置などを主力展開している。半導体需給の逼迫を背景とした半導体メーカーの生産設備増強の動きを背景に業績は好調に推移している。6日取引終了後に発表した21年7~9月期の単体売上高は563億円と前年同期比で4割強の伸びを記録した。また、同期間の出荷額も498億円と4割を超える伸びを示していることで、これをポジティブ視した投資資金の流入を誘った。
■東京エレクトロン <8035> 45,890円 +730 円 (+1.6%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が反発。ここ半導体関連株への売り圧力が強く、その象徴株である同社株は前日まで8日続落となり、この間に9000円以上も水準を切り下げていた。海外投資家の売りが中心となっていると思われるが、下げ過ぎとみて目先自律反発狙いの買いが優勢に。前日の米国株市場では半導体銘柄が総じて高く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も小幅ながら続伸しており、これも追い風となった。ただ、上値では戻り待ちの売りも厚く、上げ幅は限定的となっている。
■丸善CHI <3159> 388円 +6 円 (+1.6%) 本日終値
丸善CHIホールディングス<3159>や三洋堂ホールディングス<3058>は小幅高。ノーベル文学賞は、日本時間の午後8時以降に発表される予定だ。村上春樹氏の受賞に期待が高まるほか、ドイツ在住の日本人作家である多和田葉子氏も候補に挙げられている。同文学賞を日本人が受賞した場合、文教堂グループホールディングス<9978>を含めた書店関連株などが物色されるとみられている。
■イオンディライト <9787> 3,470円 +45 円 (+1.3%) 本日終値
イオンディライト<9787>が3日ぶりに反発。6日の取引終了後に発表した22年2月期上期(3~8月)の連結業績は売上高1639億700万円(前年同期比9.5%増)、経常利益84億8900万円(同13.2%増)となり、これが好感された。清掃事業で新型コロナウイルス感染拡大防止に向けたアルコールなどによる消毒清掃が拡大したほか、設備管理事業では新規顧客開拓や既存顧客における各種整備業務の受注が好調だった。また、建設施工事業は福島県沖地震の復旧関連工事やイオングループ外での改装工事の受託が増加したことなども寄与した。
■ファーストリテイリング <9983> 71,470円 +880 円 (+1.3%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が5日ぶりに反発。日経平均寄与度が際立って高く、ここ全体相場の波乱局面では日経平均の下げを同社株が増幅させている要素も強かった。きょうは全体相場が先物主導で買い戻されるなか、同社株にはインデックス買いが流入し株価が押し上げられた。「目先はオプションSQに絡む売り買いが活発で、同社株もその影響が株価に反映されやすい」(ネット証券アナリスト)と指摘されている。
■カチタス <8919> 3,860円 +45 円 (+1.2%) 本日終値
カチタス<8919>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が6日付で同社の投資判断「2(中立)」を据え置き、目標株価を前回の3500円から3700円に引き上げた。レポートでは、割安リノベーション住宅の好調な需要を背景に、高水準の利益率が続くと予想。やや遅れていた在庫仕入れの回復も踏まえ、来期以降の利益成長確度が高まったと判断した。また、来期利益成長見通しも一部織り込んだとしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,949円 +47 円 (+0.8%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯。10月に入ってから再び下値模索の動きを強め、前日は終値で6000円台を割り込み連日の年初来安値更新となった。売買代金は連日1000億円を超えるなどマーケットの注目度が高い。前日の米国株市場では主要株指数が揃って上昇し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も小幅ながら続伸した。米ハイテク株に積極投資する同社にとってナスダック市場が下げ止まっていることはプラス材料で自律反発を誘う要因となる。ただ一方で、中国景気の減速や中国当局のネット企業などに対する規制強化の動きは、アリババ<BABA>をはじめ複数の中国企業に出資する同社にとって引き続き重荷となっている。中国不動産大手の恒大集団の資金繰り懸念もネガティブ視され、足もとでは強弱観が対立している。
■INPEX <1605> 895円 -81 円 (-8.3%) 本日終値 東証1部 下落率10位
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が急落。6日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比1.50ドル安の1バレル=77.43ドルと下落。米国の原油在庫が増加したことから需給緩和観測が台頭した。WTI価格は前日に一時79ドル台と約7年ぶりの高値に上昇し、INPEXなど原油関連株は急伸していた。しかし、この日は一転して利益確定売りが膨らんでいる。
■イオンファンタジー <4343> 1,838円 -150 円 (-7.6%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が大幅続落。6日の取引終了後、22年2月期業績予想の下方修正を発表。営業損益を25億2000万円の赤字(前期74億2900万円の赤字)とし、従来予想の14億円の黒字から一転赤字に見直したことが嫌気されたようだ。売上高見通しも700億円から600億円(前期比30.1%増)へ引き下げた。新型コロナウイルスのデルタ株の影響による感染拡大によって、当初計画より売り上げの回復が遅れていることが主な要因となる。あわせて、期末配当予想を15円から5円へ減額し、年間配当を20円(前期30円)とする見通しを示した。なお、同時に発表した上期(3~8月)決算は、売上高が281億9300万円(前年同期比72.1%増)、営業損益25億7900万円の赤字(前年同期57億9800万円の赤字)だった。
株探ニュース