話題株ピックアップ【夕刊】(2):高島屋、Dmミックス、不動産株

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2021年10月13日 15時16分

■高島屋 <8233>  1,213円  +15 円 (+1.3%)  本日終値

高島屋<8233>は反発。12日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(3~8月)連結業績について、売上高が3785億円から3472億円(前年同期比16.8%増)へ、営業損益が20億円の黒字から20億円の赤字(前年同期102億1700万円の赤字)へ、最終損益が35億円から44億円の赤字(同232億8400万円の赤字)へ下振れて着地したようだと発表したが、業績下振れは予想されていただけにアク抜け感から買いが優勢となったようだ。新型コロナウイルス感染症感染再拡大による2度の緊急事態宣言の発出や21年7月以降の新規感染者数増加による外出自粛傾向の強まりのなか、グループ商業施設において休業要請を受けるなど厳しい営業体制に置かれたことが要因としている。

■Dmミックス <7354>  4,225円  +45 円 (+1.1%)  本日終値

ダイレクトマーケティングミックス<7354>が反発。SMBC日興証券が12日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を4600円から5000円へ引き上げた。同証券によると、21年12月期第2四半期業績はコロナ関連のスポット業務が注目されがちだが、それを除く既存業務も同証券見通しより好調だったと評価。引き続き通信向けでは各社の格安プラン導入を含めたユーザー獲得競争激化のなか、高い成果が評価されウォレットシェア拡大が進むほか、キャッシュレス決済やフードデリバリーの加盟店開拓などのコロナを機とした事業機会の拡大も業績拡大を後押しすると予想。コロナ関連のスポット業務が一巡するとの前提でみている22年12月期も2ケタ増益は可能と予想している。

■三井不動産 <8801>  2,582円  +13.5 円 (+0.5%)  本日終値

三井不動産<8801>、三菱地所<8802>、住友不動産<8830>など不動産株が強い動きを示しており、業種別騰落率で東証1部33業種中、第1位となっている。商品市況高などを背景に世界的にインフレへの警戒感が強まっており、金利も上昇傾向にある。米国でも10年債利回りの動向に神経質な状況となっているが、「日本についてはこれから先も当分の間、日銀が金融を引き締める方向に動くようなことは考えられない」(国内証券アナリスト)局面にある。有利子負債が多く、資金調達コストも気になる不動産セクターにとって超金融緩和環境が担保されていることは大きなアドバンテージだ。また、新型コロナウイルスの感染第5波が収束し、緊急事態宣言が9月末をもって解除されたことで都心では人の流れが復活している。「一部企業ではテレワークからオフィスワークに切り替えるところも増えており、オフィスビル需要が再び高まるとの見方も不動産セクターに追い風となる」(同)とも指摘されている。

■タマホーム <1419>  2,286円  -214 円 (-8.6%)  本日終値  東証1部 下落率5位

タマホーム<1419>が大幅安。12日の取引終了後、22年5月期第1四半期(6~8月)の決算を発表。売上高が523億9600万円(前年同期比18.5%増)、営業利益が27億7000万円(同2.1倍)で着地したものの、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが優勢となったようだ。住宅着工戸数の回復を追い風に、注文住宅やリフォームの受注が好調で業績に大きく貢献した。なお、通期の売上高2250億円(前期比3.2%増)、営業利益113億円(同2.7%増)とする従来予想は据え置いた。

■堺化学工業 <4078>  2,106円  -182 円 (-8.0%)  本日終値  東証1部 下落率8位

堺化学工業<4078>が大幅続落。同社は12日取引終了後、株式売り出しを発表しており、株式需給の悪化を警戒する売りが膨らんだ。三菱マテリアル<5711>のほか、紀陽銀行<8370>などが合計197万3300株を売り出す。同時にオーバーアロットメントによる上限29万5900株の売り出しも実施する。売出価格は10月20日から25日のいずれかの日に決定する。この売り出しに伴い、筆頭株主の三菱マは第4位の株主となる。同時に、自社株買いの実施も発表した。90万株(発行済み株式数の5.33%)、15億円を上限としており、取得期間は売り出しの受渡日の翌営業日から22年3月31日まで。

■日本ペHD <4612>  1,096円  -84 円 (-7.1%)  本日終値

日本ペイントホールディングス<4612>が大幅続落。12日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を1兆100億円から1兆円(前期比28.0%増)へ、営業利益を1020億円から800億円(同7.9%減)へ、純利益を780億円から600億円(同34.5%増)へ下方修正し、増益予想から一転して営業減益予想としたことが嫌気された。半導体不足や新型コロナウイルスの影響に伴い自動車生産台数が各地域で想定を下回り、自動車用塗料事業の売上高が計画未達となった。また、国内外における原材料価格の高騰が想定以上に続いていることも利益を圧迫する。

■コジマ <7513>  575円  -25 円 (-4.2%)  本日終値

コジマ<7513>が続落。12日の取引終了後に発表した22年8月期単独業績予想で、売上高2714億円、営業利益50億円、純利益32億円を見込むとしており、会計基準の変更により前期比較の記載はないものの、単純比較では営業利益は43.6%減となっており、これが嫌気された。巣ごもり需要の反動減を想定していることが要因としている。また、年間配当は前期比4円減の10円を予定している。なお、21年8月期決算は、売上高2975億3500万円(前の期比3.2%増)、営業利益88億6100万円(同22.7%増)、純利益63億200万円(同4.1%増)だった。

■TSIホールディングス <3608>  348円  -11 円 (-3.1%)  本日終値

TSIホールディングス<3608>は反落。12日の取引終了後に発表した9月度の月次売上情報で、既存店売上高が前年同月比8.3%減と4カ月連続で前年割れとなったことが嫌気された。小売店が同8.5%減となったほか、オンラインショップも同8.0%減となった。

■日本製鉄 <5401>  1,925円  -44 円 (-2.2%)  本日終値

日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株が売りに押される展開。前日にIMFが世界の経済見通しを下方修正したが、米国の経済成長率については、前回から1.0ポイントの大幅な引き下げとなった。これを受けて前日の米国株市場では景気敏感株が売られ全体指数を押し下げており、東京市場でも同様にグローバル景気に敏感な鉄鋼セクターには売り圧力が強まる形となった。

■沖電気工業 <6703>  937円  -19 円 (-2.0%)  本日終値

沖電気工業<6703>が続落。SMBC日興証券は12日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は1300円から1100円に見直した。同証券では(1)新型コロナウイルス感染拡大による影響の長期化でATM事業を中心に当初想定よりも事業環境が低調に推移している(2)部材供給不足の影響が顕在化しつつある(3)C&P事業で先行投資が継続し収益貢献に更に時間が要すると見込まれる――などを指摘。構造改革効果を踏まえても23年3月期営業利益目標200億円には未達リスクがあるとして、投資評価を見直している。

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