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米国株
2021年10月13日 19時30分
特集

国土強靱化の要衝、待ったなしの「橋梁点検・補修」で上がる株リスト <株探トップ特集>

―自然災害の激甚化・高頻度化で危機感強める国交省、防災・減災で活躍期待の企業を追え―

気候変動に伴う異常気象の影響も相まって 自然災害の激甚化・高頻度化が著しいなか、国土交通省が危機感を強めている。そうしたなか、9月に開催された会議を通じて「ある指示」が出された。直接的にも間接的にも我々の命や生活を守ることにつながる動きに注目してみたい。

●異常気象で脅威増す自然災害

今月7日の午後10時41分ごろ、東京都足立区、埼玉県川口市、同県宮代町で震度5強を観測する強い地震が発生。夜間に鳴り響く緊急地震速報、そして直後の大きな揺れで関東圏の人々は肝を潰したことだろう。幸い大きな被害は出なかったが、一夜明けた首都圏の鉄道では地震の影響による遅延などの混乱もみられた。また、近年は気候変動に伴う異常気象の影響も相まって自然災害、特に「豪雨」の激甚化・高頻度化が著しい。自然災害は我々の命を直接脅かすことも多いが、間接的にも多くの被害をもたらす。

このような状況下、国交省は9月28日にJR河川橋梁対策検討会を開催した。本検討会は、豪雨に伴う川の増水によって、鉄道の橋が流されるような被害が相次いでいることを受けてJR各社を集め開催された。国交省は全国の 橋梁について、定期検査を待たず、早期に総点検などを進めるよう指示を出した。全国約5000ヵ所のうち、緊急性の高い橋梁から順次現地での緊急調査を実施。総点検の結果、早期に対策が必要な橋梁については、2022年の出水期、つまり豪雨や台風が発生しやすい時期に入る6月までをメドに対策を進めていく手はずとなっている。

●“補修・補強”は未然防止こそ重要

実際、気象庁の「気候変動監視レポート2020」では、1976年から2020年にかけて、1時間降水量80ミリメートル以上の年間発生回数は右肩上がりの傾向となっていることが示されている。直近20年間に被災したJRの橋梁は合計47にのぼる。橋梁の被害については、復旧まで1年以上かかることも多いほか、橋脚1つをとっても修繕に数千万円が必要なこともあって、未然に必要な対策や補修・補強を行うことが重要となる。橋梁に限った話ではないが、インフラの老朽化問題も危機感に拍車をかける大きな要因である。

更に、鉄道関連から視点を変えても10月に入って和歌山市の六十谷(むそた)水管橋が突如崩落、大規模な断水が発生した事例は記憶に新しい。ドローンによる現地調査によって、鳥の糞害などが原因で金属が腐食し、崩落した可能性も浮かび上がってきた。報道によると、比較的大きな水管橋だけでも全国に5000ヵ所以上あり、同様の事故が発生してもおかしくないと専門家が指摘している。断水や交通遮断といった被害を未然に防止するために不可欠な橋梁などの点検・補修は、年を追うごとにその重要性を増し、非常に大きなテーマとなっているといえる。そこで、今回は橋梁などの点検・補修関連に物色局面が到来する可能性を想定し、株価上昇が期待される銘柄をリストアップした。

●活躍期待の関連9銘柄を厳選

◆ITbookホールディングス <1447> [東証M] 傘下のITbookグループが官公庁、自治体などの公共機関や民間企業に対して、ICTに関するコンサルティング業務を手掛ける一方で、同じく傘下のサムシンググループは地盤調査・改良業務と保証事業、土壌汚染調査・残土調査などを手掛けている。また、7月には土木建築分野におけるデジタル技術活用を推進する専門チームを発足させており、災害への対策に最新のテクノロジーを取り入れている。

◆ライト工業 <1926>  特殊土木専業であり、地盤改良、地中連続壁、薬液注入などの都市土木技術や斜面・法面対策技術などにより補修・補強技術を提供する。また、トンネルや橋梁の補修・補強など長期間機能を維持することが求められている設備などの長寿命化や耐震性向上に貢献している。

◆NJS <2325>  上下水道などのインフラに関するコンサルティングや、調査・設計・施工管理などを手掛けている。総合地震対策計画策定業務では、重要な下水道施設の 耐震化を図る「防災」と、被災を想定して被害の最小化を図る「減災」を組み合わせた、総合的な地震対策計画を策定する。

◆日特建設 <1929>  環境防災、維持補修、都市再生分野の専門工事に特化した地質に強い、特殊土木大手である。同社が得意とする各種法面構造物をはじめ、トンネル・橋梁・水利施設などといった土木構造物全般について、長寿命化に向けた診断・補修・補強事業を展開。

◆構造計画研究所 <4748> [JQ] 構造解析、環境評価・防災、住宅・建設分野、意思決定支援などにおける各種コンサルティングを手掛けている。災害のリスクやメカニズムを明らかにし、構造物の状態を分析することで、自然災害による被害を最小限に抑える。9月には木質材料であるCLTを活用した木製パネル耐震壁「CLT市松ブロック壁」を開発し特許を取得。

◆ベルテクスコーポレーション <5290> [東証2] コンクリート二次製品を核に事業を展開。コンクリート事業では水災害対策や下水道施設の耐震化など「防災・減災」に対して、雨水地下貯留槽施設やマンホール、ヒューム管など、道路事業では車両突破防止剛性防護柵、橋梁用剛性防護柵、無電柱化電線共同溝特殊部などを手掛けている。

◆応用地質 <9755>  地質学、地球物理学、土質力学、土木工学、水理学、環境工学、生態学など、地球科学全般についての幅広い知識と豊富な経験を持つ。老朽化した社会インフラの長寿命化を図り、次世代のインフラを整備するほか、国や自治体の防災計画に係る地震・津波・火災などの被害予測、防災計画の策定支援などを提供する。

◆いであ <9768>  社会基盤の形成と環境保全の総合コンサルタントとして事業を展開している。社会インフラ整備のコンサルタント業務においては、河川・海岸や港湾、道路・橋梁の整備や保全を手掛ける。環境分野においては、地球温暖化時の降雨予測や食品の安全性検査などを提供。

◆オリエンタル白石 <1786>  プレストレスト・コンクリートにおける橋梁やPC建築のほか、空気の圧力によって水の浸入を防ぐ原理を応用したニューマチックケーソン技術による大深度・大規模地下開発などを手掛ける。その他、補修・補強ではさまざまな工法による事業を展開。

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