株価指数先物【引け後コメント】 225先物は目先の抵抗線突破、政策期待が高まるなかロングの動きを強めてくるか注目

市況
2021年10月14日 17時44分

大阪12月限

日経225先物 28570 +430 (+1.52%)

TOPIX先物 1988.5 +16.5 (+0.83%)

日経225先物(12月限)は前日比430円高の2万8570円で取引を終了。寄り付きは2万8330円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万8195円)を大きく上回って始まった。その後、2万8230円と上げ幅を縮めたものの、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさ株の一角が強い値動きをみせるなか、前場半ばに一時2万8510円まで上げ幅を広げる場面があった。ランチタイムでは2万8400円を挟んだこう着を続けていたが、現物の後場寄り付き直後には一時2万8590円まで上昇。引けにかけては2万8490円~2万8570円水準で保ち合い、本日の高値圏で取引を終えた。

米国市場で長期金利の低下を背景にハイテク株の一角が買われた流れを受けて、東京市場でも半導体関連に物色が波及した。一方で、JPモルガン・チェース<JPM>の下落を嫌気したメガバンクの弱い動きが目立ったほか、エネルギー株なども利食い優勢だった。ハイテクなどのグロース株を中心に買い優勢となったことから、指数へのインパクトでは相対的に日経平均型優位の展開に。また、衆議院解散に伴い改めて政策期待が高まったことも、グロース株への物色につながったようだ。

日経225先物は上値抵抗として意識されていた75日移動平均線を、寄り付き後早い段階で突破し、その後も同線を上回って推移。テクニカル的にも抵抗線突破によってセンチメントを明るくさせやすく、12日につけた高値2万8780円(ナイトセッションを含む)を捉えてくるかが注目されよう。

なお、選挙期間中の株式市場については、選挙戦を優位に進めるために、新たな政策などが浮上してくることで、相場は上昇する傾向にあるとみられている。本格化する決算を控えて商いは膨らみづらい需給状況のなか、先物主導による断続的なインデックス売買が指数を押し上げてくる展開が期待されそうだ。

NT倍率は先物中心限月で14.36倍に上昇し、一時14.41倍まで上げ幅を広げた。上値抵抗線として機能している25日、75日線は14.45倍水準に位置しており、目先的には抵抗線突破からのNTロングの動き、もしくは抵抗線に跳ね返される格好からNTショートのタイミングとなるかを見極めたいところであろう。なお、総裁選以降の下落に対する戻りの鈍さを指摘する声も市場からは聞かれている。一方で政策期待が高まるなか、リバウンド余地は大きいとみて、ロングの動きを強めてくるかが注目されそうだ。 

手口面では、日経225先物はABNアムロが2730枚、ソジェンが1210枚、BNPパリバが470枚程度の売り越しに対して、野村が1660枚、SMBC日興が940枚、バークレイズが750枚、UBSが620枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はシティが1520枚、ソジェンが920枚、バークレイズが540枚程度の売り越しに対して、BofAが1390枚、JPモルガンが950枚程度の買い越しだった。ABNアムロ、ソジェン、BNPパリバなどは裁定買い(先物売り・現物買い)の売買とみられる。一方で、引き続きBofAによるTOPIX先物へのショートカバーとみられる動きが継続した。

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