明日の株式相場に向けて=2万9500円は「壁」となるか
20日の東京株式市場は、朝方に日経平均株価が一時270円を超す上昇となったものの買い一巡後は伸び悩み結局、前日比40円高で取引を終えた。
とりわけ日経平均株価は2万9489円まで上昇したが、2万9500円にはわずかに届かず失速した。9月高値から10月安値までの下げの3分の2戻しは、2万9620円前後の水準にある。足もとでの急激な戻りは、利益確定売りを誘いやすいだけに心理的抵抗線ともなる2万9500円は「壁」として意識されやすい水準だ。6月も2万9480円で当面の高値をつけた水準でもある。
ただ、米国ではNYダウが最高値に接近しており、恐怖指数と呼ばれるVIX指数は15まで低下している。東京市場も足踏みがあったとしても、調整は一時的で近く2万9500円を抜く展開は見込めるだろう。
日本企業の決算発表は26日の日本電産<6594>からが本番だが、まずは米国企業決算が相場の材料として浮上する。今晩はオランダのASMLホールディングADR<ASML>のほか、テスラ<TSLA>が決算発表を行う。また、26日のマイクロソフト<MSFT>、そして28日のアマゾン<AMZN>、アップル<AAPL>と続く。NYダウ最高値更新とともに日経平均株価も上昇基調を強めよう。
個別銘柄では、原油などエネルギー価格が上昇するなか、INPEX<1605>や出光興産<5019>、非鉄では住友金属鉱山<5713>のほか大平洋金属<5541>や日鉄鉱業<1515>などもマークしたい。