前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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2021年10月26日 5時20分

■NITTOK <6145>  3,960円 (-365円、-8.4%)

NITTOKU <6145> [JQ]が大幅に3日続落。前週末22日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4-9月)連結業績について、営業利益が4億5000万円から5億円(前年同期比9.4%減)へ、純利益が3億円から4億5000万円(同33.5%減)へ上振れて着地したようだと発表したが、材料出尽くし感から売られたようだ。従来見込んでいた海外案件及び開発要素の多い案件の売り上げが収益認識基準の変更の影響により下期にずれ込み、売上高は112億円から100億円(同0.9%減)へ下振れたものの、国内案件を中心に、比較的採算性の高い案件が上期に多かったことから利益は計画を上振れたとしている。

■日本郵政 <6178>  837.4円 (-39.4円、-4.5%)

日本郵政 <6178> が6日続落。同社は6日取引終了後に株式売り出しを発表し、国内外で10億2747万7400株を売り出すことを明らかにしているが、売出価格は25日から27日のいずれかの日に決定される予定だ。売出価格決定期間に入ったこともあり、株価は神経質な値動きとなった。

■ファストリ <9983>  70,000円 (-2,780円、-3.8%)

ファーストリテイリング <9983> が2700円超の下げで3日続落となった。全体相場は前週末に米国株市場でNYダウが最高値を更新したものの、「現物株の取引開始前から先物主導の売り仕掛けが入り日経平均は下値を試す展開」(中堅証券ストラテジスト)を強いられた。そのなか、同社株は日経平均寄与度の最も高い値がさ株として裁定解消売りの影響が色濃く反映された形。

■島精機 <6222>  2,084円 (-74円、-3.4%)

島精機製作所 <6222> が4日続落。前週末22日の取引終了後、集計中の22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結業績について、売上高が130億円から158億円(前年同期比56.0%増)へ、営業損益が35億円の赤字から17億円の赤字(前年同期41億8300万円の赤字)へ、最終損益が31億円の赤字から12億円の赤字(同32億800万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したが、材料出尽くしとの見方が強いようだ。中国や欧州市場で経済活動の再開に向けた設備投資が活発となりホールガーメント横編機などの販売が伸長したほか、国内及び海外大手ユーザーの手袋靴下編機の設備投資が順調に推移したことが影響した。また、貸倒引当金戻入益の計上なども業績に寄与した。

■栗田工 <6370>  5,380円 (-190円、-3.4%)

栗田工業 <6370> が3日続落。前週末22日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、最終利益を211億円から180億円(前期比5.7%減)へ下方修正したことが嫌気された。顧客の設備投資や工場稼働率が堅調であり、電子産業分野の需要堅調が見込まれることに加えて、為替レートが期初想定よりも円安水準で推移していることから、売上高は2760億円から2890億円(同7.9%増)へ上方修正した。ただ、原材料価格の上昇などによる原価率の悪化や販管費の増加を見込むことに加えて、米子会社ペンタゴン・テクノロジーズ・グループの非支配株主と締結した先渡契約に係る負債の事後測定(公正価値評価)を行った結果、上期に金融費用を36億円を計上するため、最終利益を下方修正するという。

■宇部興 <4208>  2,111円 (-74円、-3.4%)

宇部興産 <4208> が大幅続落。前週末22日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、純利益を210億円から195億円(前期比15.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。セメント販売・物流のコストアップやセメント事業の統合に伴う準備費用の増加などで持ち分法投資損益の悪化が見込まれることが要因という。一方、ナイロンや合成ゴムなど化学品の需要が堅調なことに加えて、石炭価格上昇の影響などにより、売上高は5700億円から6350億円(同3.4%増)へ、営業利益は370億円から390億円(同50.6%増)へ上方修正した。

■SBG <9984>  6,387円 (-223円、-3.4%)

ソフトバンクグループ <9984> が大幅反落。前週末の米国株市場ではNYダウが過去最高値を更新したものの、ナスダック総合指数は反落した。米国では期待インフレ率が高まるなか、テーパリング開始については織り込みが進んでいるものの、利上げ前倒しの思惑も意識され始めており、ハイテク株は目先利益確定売りを誘発した。米ハイテク企業に積極投資し、ナスダック市場の動向と株価が連動しやすい同社株には風向きが悪い。株式需給面では直近信用買い残が減少に転じているとはいえ、依然として2000万株を超える水準に積み上がっており、上値を重くしている。

■三重交HD <3232>  498円 (-9円、-1.8%)

三重交通グループホールディングス <3232> が6日続落。同社は22日取引終了後、22年3月期の連結売上高が930億円から850億円(前期比4.7%増)へ、営業利益が36億円から17億円(同4.2倍)へ、純利益が22億円から13億円(前期は17億4600万円の赤字)へ当初の見通しを下回りそうだと発表。当初の通期計画は人流の抑制傾向が解消し、落ち込んだレジャー需要や個人消費が徐々に回復していく前提で算定していたが、7月に新型コロナウイルス変異株による感染者が急増し、緊急事態宣言の区域が拡大されたことから、運輸業をはじめとする各事業において利用者数が減少した。また、三重とこわか国体・とこわか大会やF1日本グランプリなど、秋の行楽シーズンに開催予定であったイベントの中止が続いたことも影響した。

■東エレク <8035>  50,130円 (-620円、-1.2%)

東京エレクトロン <8035> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連の主力株が売り優勢の展開。原油価格上昇や半導体不足によるサプライチェーンの問題などからインフレ圧力が意識される状況にあり、前週末の米国株市場では先行き長期金利の上昇警戒ムードが拭えないなか、ハイテクセクターに売りが目立った。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落しており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ格好となった。25日は外国為替市場で113円台半ばまで円高方向に押し戻されたこともネガティブに作用した。

■ショーボンド <1414>  4,605円 (-45円、-1.0%)

ショーボンドホールディングス <1414> が3日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は22日、同社株のレーティングを新規「ニュートラル」でカバレッジを開始した。目標株価は5400円とした。22年6月期以降も高速道路などの大規模修繕などの需要獲得による利益成長が見込めるが、株価は今後の業績拡大を織り込んだ水準とし、割安感に乏しいとみている。

※25日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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