【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─乱高下相場における勝利の法則とは?

市況
2021年10月24日 9時30分

「乱高下相場における勝利の法則とは?」

●4つの条件を指針に投資に臨む

東京市場は相変わらずの上下動の激しさだ。8月20日から9月14日にかけての日経平均株価の駆け上がり方は素晴らしかったが、翌日から10月6日までの急落はショッキングなものとなった。

そして、今度は10月7日から20日まで急反発、これまたかなりの上昇ぶりで一気駆けとなったが、その後に急落。この原稿を書いている時点では戻りの気配を見せているところだ。

こんな具合に上下動が激しくては、正直、投資しにくい。少し利益が乗っても、たちまちそれを失ってしまうことになる。それを避けるには、ある程度利益が乗ったら確実に利益を確定する…ということになるだろう。しかし、これは理論的には正しくても、実行に移すのは非常に難しい。実際の株式投資では、そんなふうに器用かつ的確には動くことはできないからだ。

では、どうするのか。

(1)まずは市場環境が最悪と思える時に投資する。

(2)通常時は、押し目狙いに徹する。

(3)銘柄は売上高、営業利益が増加予想の銘柄に限る。

(4)市場テーマに乗っていればなお好ましい。

以上の条件を念頭に置いて投資することを心掛けたい。(1)のような場面は、東京市場なら年に数回はあるので、それをしばらく待てばよい。

(2)は説明の必要もないかもしれないが、具体的な銘柄であえて説明すると、トヨタ自動車 <7203> を狙うとする。

同社株は10月18日に目先の高値2062円をつけ、現在は1992円(本稿執筆時点)。高値からは少し下げて、これから押し目を形成することになるだろう。この調整は円が対ドルで少し上昇しているためだが、それは長続きしないだろうから、押し目買いのチャンスを待てばよいことになる。当然、そのタイミングはまた円が下げ始めるところになると見てよく、それを待つことになる。

さらに(3)、(4)の条件もしっかり確認して投資すれば、現在のような乱高下相場にも耐えられる。

●クライオ電子顕微鏡で期待大の日本電子

以上を前提に、いまは次のような銘柄への投資を考えたい。まずは日本電子 <6951> になる。この会社は電子顕微鏡で世界首位だが、注目したいのはクライオ電子顕微鏡。世界で製造できるのは日本電子と米国のサーモ・フィッシャー・サイエンティフィック<TMO>の2社のみだ。タンパク質の立体分析が可能で創薬のスピードを早めることから、今後の需要拡大が確実な製品。それを日本電子は製造しているのだ。

緊急事態宣言の解除を受けて、各種商業施設が内外装の改装に取り組み始めているが、そこには照明器具が不可欠。この分野で首位の会社は遠藤照明 <6932> 。今後、年末年始にかけて照明機器類の需要拡大は必至であるが、株価は10月19日に高値をつけて反落しており魅力的だ。

フリマアプリ最大手のメルカリ <4385> [東証M]も大きく下げたわけではないものの、浅い押し目を入れているため投資しておきたい。米国で展開するフリマ事業が黒字化し、国内ではスマホ決済サービスにも展開。積極策が結実しつつある。

中古住宅の再生事業に強いカチタス <8919> も、株価が25日移動平均線まで下げているところは拾いどころに見える。

株価は少し25日線を割り込んでいるものの、ここからはさほど下げないだろうと思えるのはキッコーマン <2801> 。年末に向けて醤油の需要増はほぼ確実とみてよいため、株価の回復は早そうだ。

最後に新値更新中の東和薬品 <4553> を。後発医薬品をフル製造中であり、株価は高いが続伸する確率は高いと考えられる。

2021年10月22日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.