前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
■東和薬品 <4553> 3,060円 (-335円、-9.9%)
東証1部の下落率2位。東和薬品 <4553> が大幅3日続落。同社は26日取引終了後に、22年3月期連結売上高が1650億円から1667億円(前期比7.6%増)へ、営業利益が174億円から193億円(同3.1%減)へ、純利益が120億円から154億4000万円(同10.6%増)へ当初の見通しを上回りそうだと発表したが、決算期待で25日に3560円まで買い進まれ、引き続き年初来高値圏にあったことから材料出つくしの売りに押されたようだ。上方修正は国内において市場からの安定供給要請への対応を可能な範囲で行ったことや、研究開発費など販管費が抑えられたため。なお、純利益の増額はデリバティブ評価益を営業外収益に約22億円を計上する見込みであることも反映したとしている。
■FDK <6955> 1,043円 (-108円、-9.4%)
FDK <6955> が3日ぶりの大幅反落、一時は前日26日比10%超安となる1030円まで下落した。同社は26日取引終了後に、22年3月期第2四半期(4-9月)連結営業利益が13億9200万円(前年同期比44.5%増)だったと発表したが、通期計画19億円(前期比9.0%増)に対する進ちょく率が73.3%であるにもかかわらず、通期見通しが据え置かれたため、失望売りに押されたようだ。電池事業のアルカリ乾電池、電子事業の液晶ディスプレイ用途向け各種モジュールの売り上げが減少したものの、電池事業のニッケル水素電池とリチウム電池、設備関連ビジネス、電子事業のモビリティ用途向け各種モジュールの売り上げが増加したとしている。
■東電HD <9501> 316円 (-21円、-6.2%)
東証1部の下落率7位。東京電力ホールディングス <9501> が急反落。一時は前日比6.5%安の315円まで下げ幅を広げた。日本経済新聞電子版が昼ごろに「東京電力ホールディングス(HD)の2022年3月期の連結最終損益は140億円前後の赤字(前期は1808億円の黒字)と、670億円の黒字を見込んでいた従来予想から一転赤字になることが分かった」と伝えており、これが嫌気されたようだ。記事によると、最終赤字は9期ぶり。原子力発電所の再稼働が遅れ、火力発電に頼るなか、燃料高で調達コストも一時的に膨らむとしている。
■キヤノン <7751> 2,566.5円 (-160.5円、-5.9%)
東証1部の下落率8位。キヤノン <7751> が大幅に5日続落。株価は一時、前日26日に比べ6%超安に売られた。同社は26日取引終了後に決算発表を行い、21年12月期の連結営業利益予想を2830億円から2720億円(前期比2.5倍)に減額修正したことが嫌気された。半導体などの値上がりによるコスト増などが響くようだ。市場には、足もとの円安も寄与し3000億円前後への増額を予想する見方もあっただけに、今回の下方修正はネガティブ視された。
※27日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース